“truth”情報 Part4 平村尚也

2009.3.19 Update

『平村流・ジグヘッド用ロッドの使い分け』
=春の3種アクションに対応するロッドセレクト=
春に欠かせないジグヘッドリグ(JHリグ)。私の場合3月から5月の釣果は70%ぐらいがシャッドシェイプ4インチによるものです。派手さはないものの、毎年確実にバスをキャッ チしてくれるシャッドシェイプ4のJHリグ、春の場合、困ったら必ずシャッドシェイプを投げています。
そんなシャッドシェイプのJHリグですが、同じ春でも時期によってロッドを使い分けています。今回は春の「予習」としてシャッドシェイプのJHリグの時期別の使い方を『早春』『プリ&ミッドスポーン』『アフタースポーン』にわけてご紹介しましょう。

『早春のTAVGP64SULJ』
=完全浮かせのミドストを意識=
3月中旬から水温が上昇するようになると、バスはボトムの冷水層を嫌って中層にサスペンドするようになります。このときバスはウィードの上でもウィードエリアの中で一番伸びたウィードの上にサスペンドするようになります。
そのため、このときのジグヘッドを泳がすレンジはウィードをほとんどタッチしません。むしろウィードに付けるようなら、スワンプやシェイキーワームのネコリグの方がスローに探れてタフなバスを釣るには適しています。だから、ミドストで釣るのは完全にボトムを切った状態になります。
そして、完全に中層に浮かせた状態でシャッドシェイプをロールさせるためにはロッド全体でシェイクをしてラインをフワフワと波打たすことのできるTAVGP64SULJが必要と なります。これは相羽氏の言うミドストで本家の解説がDVDや書籍などあらゆる形で世に広まっているもので私が述べることはないと思います。
ただ、このウィードにタッチさせない中層シェイクをTAVGP62SLJやELT62SL+PJで行った場合、ロッド全体が硬いためにワームを浮かせすぎることが多く、なんらかの感触を欲しがってウィードに触りにいかせると、今度はレンジが下になりすぎることが多いのです。そして、ロールを演出させることも体で曲がるミドストロッドには敵わないので、TAVGP64SULが必需品となります。


『プリ&ミッドスポーンのTAVGP62SLJ』
=ウィードタッチの中層シェイク=
4月に突入する頃から、ウィードが成長しはじめバスの中層へ浮くレンジと一致するようになります。そのため同じ中層シェイクといってもウィードにタッチさせることが多くなり、場合によってはウィードに掛けて外すという動作によって、中層サスペンドステイなどのテクニック(これが非常に効きます!)も使うようになります。
そうなると、ウィードに触りながらシェイクをするため、ファーストテーパーで感度の良いTAVGP62SLJの出番となります。これまで使用してきたTAVGP64SULJではスローテー パーのために、ウィードとの接触感がイマイチはっきりしないのと、ウィードに掛けて外すという小技が効かせにくいため、この時期になると出番は少なくなります。
また、この時期のウィードは密生度合いがまだそれほど濃くないため、TAVGP62SMLJのようなティップが硬いロッドだとウィードに綺麗に引っ掛けきれずに外れてしまうため 、まだ使用は先になります。
この時期はTAVGP62SLJの微妙なティップの入りが、ウィードとの微妙なコンタクトを可能にします。そして、そのコンタクト時にウィードの硬さをチェックしながら、「硬いから釣れるだろう」「柔らかいから釣れないだろう」というようにウィードの良し悪しを判断しながら釣っていくにもファーストテーパーの高感度&ややソフトティップというのは欠かせないものとなります。
なお、さらにソフトなTAVGP62SULJでは中層シェイク時に上下動のブレがでやすいので不向きです。TAVGP62SLJだと適度にウィードタッチをしながら、中層シェイクを行える ため、私の場合、プリからミッドスポーンの4月JHの定番ロッドとなっています。


『アフタースポーンのTAVGP62SMLJ』
=ボトムステイ時のフッキングを硬めのロッドで決める=
5月に突入して、アフタースポーニングを迎える頃にはバスは中層シェイクよりもボトムでのステイアクションやズル引きに近いシェイクを好むようになります。また、この頃になるとウィードの成長も著しく、ソフトなロッドではウィードに潜られることが多くなります。
ステイを多用するようになると、今度はフッキングが問題となる。ステイ時にはラインを張るのはご法度!なぜなら、ラインを張りすぎるとワームが動きすぎるためにアフタ ーの低活性のバス達は食わなくなるからです。動かしすぎたワームにはブルーギルや小バス達が群がるようになるので、スローにボトムをしっかりとることが重要になります 。 そのためには、ラインを張らず緩めずの微妙な状態でキープしながら、ボトムをステイ&弱めのシェイクをするのがベストとなります。
そうなると、ラインが少し緩んだ状態で、しかもウィードが濃くなっているためにラインが一直線上ではなくラインが曲がった(遠回りした)状態からフッキングに至るために、どうしてもフッキングパワーが甘くなりがちになります。
そのために、ロッドのパワーを一番手上げて「TAVGP62SMLJ」を使用。これによって、ラインの緩みをものともせず確実にフッキングに持ち込むことが可能となり、さらにウ ィードの密生地からでもバスを引き離すことができます。

『今春にむけて』
=入門編から中級レベルにはELT62SL+PJ=
このように同じ春でもウィード状態やバスの状態が変化するため、同じシャッドシェイプの4インチのJHリグとは言っても使い方が違います。だから、ロッドもそれに応じて使い分けている訳で、3月から5月まで同じアクションをさせている訳ではありません。同じように使っているだけでは、なかなかバスの状態に合わせることは出来ませんから、 同じJHの釣りと言っても、まったく別の釣だと言っても過言ではないでしょう。
それでも、どうしても1本というのならば、ELT62SL+PJが入門編から中級レベルまでのJHリグに適しているでしょう。中層シェイクからアフターまで幅広く対応してくれます し、シャッドシェイプ4のJHリグとの相性は抜群です。
ただ、もっと本格的にJHリグを極めたいという方には、テクナGPシリーズのロッドテーパーの違いを利用したアクションの違いというレベルまで体感していただければ、面白いと思います。
今シーズンはシャッドシェイプにラミネートカラーも追加されるようですし、さらにこの釣りの威力は増してくるでしょう。今春を逃したアングラーも来春に向けて、ロッドセレクトを見直してみてください。


“truth”情報 Part3 平村尚也

2007.7.19 Update
TAVGP611CMLP+Jのヤマセンコー5パターン
「ソフトティップがフッキングに必要な『持たせ時間』を作る」


今シーズンも様々なロッドが発売された。
私達プロスタッフはフェンウィックの各シリーズ(スーパーテクナ、テクナGP、ゴールデンウィング、エリート、スマート)の様々なニューアイテムを使用することになるが、その中で私が使用頻度の高くなっているのはTAVGP611CMLP+Jとなっている。
このロッドは開発担当の鬼形氏が、霞水系での6.5カットテールのネコリグやフラッピングホッグ等でのノーシンカーあるいは超軽量ライトテキサスでの釣りのために開発したものであり、ノーシンカー級のウェイトのルアーをピッチングしやすく、そして、確実にフッキングできるようにバットパワーを持たせており、当然のようにその釣りを必要とする霞水系では人気のアイテムとなっている。

しかし、このロッドは琵琶湖でも使用頻度は非常に高くなりつつある。
現在、琵琶湖でTAVGP611CMLP+Jはヤマセンコー5インチをノーシンカーで使用する際に必要となっており、水深1m~2.5mのシャロー側のウィードパッチなどが活躍の場である。時期はプリスポーン段階からアフタースポーンにかけて、サマーパターンに入る直前までの4月から7月中旬までがメインとなるだろう。
プリスポーンからアフタースポーン期まで活躍したヤマセンコーパターン

このロッドが完成する以前、この手の釣りにはTAVGP69CMJを使用していたのだが、この釣り特有のフッキング時の『持たせ時間』が長くなるためには、よりソフトなティップが必要と感じていた。
そのため、TAVGP69CMJの開発時に渡されたテストサンプルCモデルというティップのソフトなモデルを私は使用していた。そして、機会があるたびに開発担当の鬼形氏に69CMのソフトバージョンは必要ではないか?」と相談していた。

この手のロッドの本質に迫るとどうしても、この『持たせ時間』という概念を理解しなくてはならない。『持たせ時間』というのは私特有の言い回しであるが、それはバイトからフッキングまでの猶予時間、バスがバイトしてからフック部分までを口にするまでの間、バスにワームを加えさせておく時間のこと意味している。世間ではこの『持たせ時間』のあるロッドは「食い込みの良いロッド」と評されることが多い。

さて、この『持たせ時間』があると、実際の釣りにおいて、どのように影響するかというと、圧倒的にフッキングが優位になるのである。
琵琶湖のシャローウィードにおいて、私が実戦しているヤマセンコー5インチのノーシンカーの釣りでは、バイト発生時からフッキングまでバスがワームを放す確率が圧倒的に低くなる。

この釣りは、ヤマセンコーの5インチをロングキャストした後、スローにフリーフォールさせる。そして、ステイ後はわずかに引っ張り、ウィードに引っ掛けて再びステイさせる。その際、バイトは大半がステイ時に出るのだが、必要以上にラインテンションを掛けすぎると、バスはすぐにワームを放してしまう。
また、張らず緩めずにラインを操作していても、硬いロッドだとすぐにバスがロッドティップの違和感を感じてしまいフッキングを行う以前にバスはいなくなってしまう。
そのため、ロッドティップにはバスが放さないソフトさが要求されるのである。そして、加えてバッド部からベリーにかけてはロングディスタンスのノーシンカーにセットされたフックを確実に大型のバスの硬い上顎にフッキングするためのパワーが要求されることになる。
TAVGP611CMLP+Jの『持たせ時間』がフッキングを容易にさせる。

その条件を満たすには、ソフトティップ、ハードバット&ハードベリーが必要となり、ただ柔らかいだけのロッド、硬すぎるロッドのどちらでもこの釣りの成功率は低くなり、難しいものとなる。
しかし、TAVGP611CMLP+Jはその両方の条件を見事にクリアーしており、バスがバイトをしたとき、最初からフッキングに至るまでの数秒間、不用意にロッドを動かしてしまった場合でも、バスはロッドの違和感を感じることなく加え続けている。いわゆる『持たせ時間』が非常に長いのである。
そのため、従来のロッドよりもフッキング率が上昇し、このノーシンカーの釣りにおいてアングラーを優位にさせてくれる。

ちなみに、この長さに「なぜ6ft11inなのだろう?」と疑問を持たれる方も多いと思う。私も当初、違和感を感じた一人である。
その点を開発担当に聞いてみると、当初は69CMLで開発が進められていたようだが、ストロークが不十分になることが判明したようだ。加えて、霞水系でのピッチング時においてより投げやすくする意図も加えられているそうだ。
そのため、若干のレングスを長くしてフッキングストロークを確保したのであり、必要から生まれた6ft11inなのである。実際に使用してみて、私もこのソフトなティップを加えて6ft9inのままだと、確かにフッキングが甘くなっていただろうと感じるようになった。

さて、最後に、この釣り以外にTAVGP611CMLP;+Jの使用範囲はあるのだろうか?
その点については、現段階では1シーズンをこのロッドと共に過ごしていないため確実には言い切れないが、おそらく夏になれば1/8ozシンカーにカットテール6.5インチのジグヘッドワッキー、いわゆる「ベイトネコ」と言われる釣りに、秋になれば1/4ozのヘビーダウンショットリグに、というように一年を通じてボートから外されることはないだろう。

これで私のロッドセレクションはベイトのワーム類に関しては下記のようなラインナップになった。

TAVGP611CMLP+J・・・「ノーシンカー、ベイトネコ、ヘビーダウンショット」
TAVGP69CMJ・・・「1/16oz~3/8ozテキサス、3/8ozスピナベ,他」
TAVGP69CMHJ・・・「1/4oz~5/8ozテキサス」
TAVGP70CHJ・・・「1/2oz ~1ozテキサス、ラバージグ」
TAVGP76CH-TJ ・・・「3/4oz ~1.5ozテキサス、ラバージグ、ヘビキャロ」


現在はこうしたラインナップを琵琶湖で使用しており、今シーズンから一番下のベイトでのソフトルアー用ロッドが加わった。
現在TAVGP69CMJを使っているユーザーの方で、「もう1本欲しい」あるいは「もう少しソフトティップが欲しい」という要求があるなら、間違いなくTAVGP611CMP+Jをお勧めしたい。そして、このロッド特有の『持たせ時間』の長さを味わって、格段に楽に、快適に釣りをして頂きたいと思う。
開発テスト中のシャッドシェイプ5インチでも同様に。来シーズンの主力ワームになるのは間違いないと思う。

“truth”情報 Part2 平村尚也

2006.11.27 Update
南湖でまったく必要がなくて、北湖では必要なもの。
それがソリッドティップロッド。

ただいま私のガイドでは、07年度新製品のELT-SF64SXULJを投入している。

湖北のディープウォーター攻略のためにはソリッドティップが欲しい。最近、湖北の8mから15mラインを攻めているのですが、ここのバイトが本当に小さい。もちろん、バスのサイズが小さいということも、理由の一つですが、ある程度のサイズでもディープのバイトは小さくソリッドティップが欲しくなる。
この時期は湖北でELT-SF64SXULJで釣りまくってます。


ソリッドであれば、何が有利になるかというと、1つは「ノリ」、もう一つは「バイト感知能力」だろう。

一つ目の「ノリ」というのが重視されるのは当然で、ソリッドなら簡単にフッキングが出来るように言われるが、これはオンシーズンの出来事だ。オンシーズンの活性の高いバス達は普通のカーボンロッドでも釣ることが出来るが、ソリッドならオートマチィックにフッキングにいたる。
しかし、オフシーズンになってくると、カーボンロッドではバイトらしきものを感じるのだが、フッキングには至らないということが多々発生してくる。そのとき、ソリッドならフッキングできるバイトの大きさまで発展させてくれるのだ。
これは、バイトしたバス達にとって違和感が無いために、カーボンだと吐き出してしまうような弱いバイトですら、フッキングできるレベルまで食い込んでしまうという訳だ。 そのため、オフシーズンとなる12月から3月までの湖北ではソリッドティップが有効となる。
今の時期の湖北ではこのサイズを大量捕獲が楽しい。
しかし、ロッドの選択でその結果は大きく変わる。


二つ目の「バイト感知能力」というのは、ソリッドティップが柔らかく弱反発であるために生じる副産物のようなものだ。ロッドの感度というのは高反発でキンキンに硬いロッドの方が天井などに当てたときの感度は高いだろう。
しかし、実際のフィールドでるバイトは天井とは違う。バイトはラインを引っ張ることによってロッドに発生するものだから、柔らかいほどバイトの感度は上昇する。そのため、普通のカーボンロッドよりも、ソリッドティップの方がバイトに関する感度は良くなる。これが「バイト増幅装置」と呼んでいる点であり、湖北のディープでゲストさん達がELT-SF64SXULJを使った途端「バイトが分かりやすい」と口を揃えて感心する。それほど、バイトが捕りやすくなるのだ。

そのため、湖北の冬のディープではソリッドティップロッドを使った方が圧倒的につりやすく、強引に言えばソリッドティップでないとやってられないのである。
バイトは連発ですが、しっかりフッキングを決めるのは意外と難しい。
ELT-SF64SXULJならこのとおり。


では、ソリッドティップは南湖では必要か?

その答えは「ノー」。南湖ではウィードが絡みつき、バイトを出すまでにウィードの餌食となってしまう。ソリッド特有の柔らかいティップが全てのウィードとまとわりつくので、釣りにならないから必要がない。いや、使えないという方が正しいだろう。
ソリッドティップは、湖北のようなディープフラットのあるレイク、山上湖、ストラクチャーの少ないダム湖のもの。あと、港内でのオカッパリのライトリグ、管理釣り場のトラウト、海のメバルなどが使用範囲だろう。

さて、今回のELT-SF64SXULJのインプレですが、従来のFVR-SF(スーパーファインシリーズ)よりもバット部分のパワーが上昇している。それからガイドの繊細化がさらに進んでおり、感度も上昇しているように感じる。
ソリッドでは、ドラッキング的に使いやすい「胴調子型」、繊細なワーム操作に向く「先調子型」の2種類に分けられるが、前者の「胴調子型」がストラクチャーやウィードにシンカーが餌食になりやすくなるのに対して、後者の「先調子型」はストラクチャー回りでは、感度が良くて舐めるようにストラクチャーにひっかける事が出来るのが特徴だが、その半面バイトを弾いたり、極端な先と胴の調子(テーパー)の違いによって折れてしまったりすることが多い。
ソリッドティップの繊細さと粘りはこの急テーパーを可能にする。


しかし、今回のELT-SF64SXULJは、その長さを長くすることによって、「先調子型」のメリットを生かしつつ、「胴調子型」のメリットであるノリを上手く共存させていると思う。

発売は来年ということで、フィッシングショーで発表される予定。来年度新製品の中でも、要チェックなロッドの1本だろう。

“truth”情報 Part1 平村尚也

2006.3.20 Update

TAV-GP69CMJ開発秘話



=横方向ワームのためのGWC69CMJ=

GWC69CMJは通称マキマキロッドとしてスイミングワームなど横方向のワーム操作のために開発された。

ワームを横方向へ絶えず引きながら操作するロッドには、バイトを弾かないティップの「ソフト」さが要求される反面、ワームであるからフッキングに持ち込むための「ハード」なバットという「バランス」が要求される。

バイト時に僅かにティップが入り、バットでフッキングをミスしない。そんなロッドが求められ、その「バランス」の完成形がGWC69CMJであった。

6′9″という長さゆえのロングキャスト性能、テーパーバランスの滑らかさ、食い込みの良さ、感度、軽さ、全ての要件を満たしたGWC69CMJは横方向のワーム操作だけでなく、スピナーベイト、食い込みの良さからノーシンカー、1.8g~12gまでの縦方法の操作のテキサスリグまでも完璧にこなすロッドとして多くのアングラーに支持されており、廃盤となった後もオークション等でも高値で取引が続けられてきた。

横方向のテキサスに対応するロッドはスピナーベイトにも好バランスとなる。
TAVGP69CMJは3/8ozスピナーベイトにも使用している。



=数値上の同じテーパーが異なるロッドに=

今回、継承機種の新規開発にあたって、GWT、TAV-GPのプロトタイプが作成され、それぞれは旧GWC69CMJと数値上同じテーパーデザインで完成した。

しかしながら、数値上では全く同じはずなのに、湖上での印象は異なり、バイトが弾かれ、飛距離が伸びない、フッキングミスが多発するなど様々な問題を抱えることとなった。

データ上では同じ数値で作成されたプロトタイプは、素材、製法の違いからまったく異なるロッドとなっていたのである。

そこで、現在の素材、製法での69CMJを新たにデザインすることになるのだが、新規開発モデルは旧GWC69CMJを上回る性能を求められることから、さらなるパワーを増すことの可能なTAV-GPで継続されることが決定した。



=食い込みを良くし過ぎると55UPに刺さらない=

その後、数本のプロトモデルが作成され、食い込み、飛距離、操作性などの諸問題はとテーパー、ティップ、バットの硬さを次々と変更することにより解決された。そして従来のGWC69CMJと同等以上の性能を持たすために更なるテストを繰り返すこととなった。

パワーアップを目的に素材をTAV-GPに変更したため、ランディング中のトルクは格段にアップした。これで60UPであろうが、ラインブレイクされることなく、魚の動きに合わせて追随する粘り=トルクが加わった。

しかし、この追随するアクティブなトルクが災いすることも発生した。それがフッキングだった。

テスト中、30cm、40cm台なら問題はないのだが、55UPがヒットした時だけ、フックの刺さりが甘くバラシが続発した。これは、トルクがあるゆえにフッキング時にロッドがもう一段曲がってしまうのであった。

これを解決するためにはバット部のパワーを上昇させることになり、それはティップ部とのバランスから、どうしてもティップ部が硬く感じるようになってしまうという問題を抱えていた。

そのため、バスのバイトを弾かない限界で、55UPの硬い顎に針をさせるだけのバットパワーを捜し求めることとなった。これが硬いだけのテキサス&ジグロッドなら全体の硬さでカバーできるのだが、「ハードさ」と「ソフトさ」を両立させなければならない69CMJゆえの難題となった。
このサイズのバスへのフッキングのためティップ&バットの張りを強めているために、店頭で触ると硬く感じるかもしれない。バイト時の弾かれない「ソフトさ」、そして、フッキングをミスしない「ハードさ」その両立に苦しんだ開発だった


=フッキングパワーを優先=

その後のテストの結果、最後はテーパー上、ベンドの位置が僅か2cm異なるかどうかという微妙な違いのモデルまで製作されテストした結果、ついに最適バランスが導き出された。

実際、TAV-GP69CMJを手にしてもらうと従来のGWC69CMJよりも硬くなったと多くの方が思われるかもしれない。しかし、それは湖上で55UPがヒットした瞬間のフッキングのために必要なものであり、ティップはフッキングのための「ハードさ」を維持しながら、ギリギリの喰わせ性能のための「ソフトさ」を残したバランスなのである。

=TAV-GP69CMJ使用法=

  1. デッドリンガー・ジャンボグラブ・ワンナップシャッドなどのカーリー系ワームおよびシャッドテール系スイミングワームの横方向テキサス
  2. ギドスリンガー9インチハーフなどのロングワームの食わせ系縦方向テキサス
  3. ヤマセンコー6インチなどのベイトロッドでのノーシンカー
  4. シャローを中心とした3/8ozスピナーベイト
  5. 1/4ozへビーダウンショットリグ

以上のように食わせを重視したステイの多いワーミング、横方向の操作でのスピナーベイト、ワームに使用するロッドとなっている。ここであげるのはあくまで、私がこのロッドで使用している範囲であり、そのバランスの良さから他にも使用できるものは多く、まだまだ範囲は広がりそうである。

このロッド特有のティップの「入り」を使ったフィッシングスタイルはまだまだ広がり始めたばかりと言える。これから横方向のテキサスリグはカーリー系からシャッドテール系スイミングワームへと広がり、ますますその重要性を増している。それに対応するロッドこそがTAV-GP69CMJなのである。



開発担当者とワンナップシャッドなどスイムベイト系、デッドリンガーなどのカーリー系など様々な横方向へ引くワーミングをテスト。このロッドの最大も持ち味である「弾かれないこと」を確認した。