2009年 西表島ライトソルトツアー(中根淳一)

2009.8.5 Update
沖縄地方の梅雨が明ける6月下旬に、西表島ライトソルトツアーへ行ってきました。 今回のツアーは数週間前に事前講習会を行い、私の以前の釣行写真を使って島の雰囲気や、釣り方から使用するフライのタイイングデモなどを見ていただき、講習会終了後も河原で延長のキャスティング練習をして、皆さんの「楽しみ」に拍車を掛ける、お手伝いをさせていただきました。参加いただいた方々の中には、今年フライをはじめた方もおりましたが、そこは懐の深い『ソルトワンダーランド西表島』ですから、 ちゃんと参加者皆さんに『釣りの女神様』は微笑んでくれました。


今回の日程は西表島ガイドの永井洋一さんと相談の上、もっとも天候が安定するであろう梅雨明けをねらってのスケジュールでしたが、いつまでたっても八重山の梅雨明け宣言がされません。参加者の皆さんは、出発前の楽しい時間を過ごしているだろうなぁと思いつつも、私は毎日天気予報が気になって仕方ありませんでした。しかしながらやっぱり『ソルトワンダーランド西表島』は私たちを裏切らず、結局のところ 風は若干強かったものの、全日お天道様が顔をみせてくれたのでした。



まず初日は午後早い時間に西表島に上陸して、夕食まで肩慣らしのリーフフィッシング。様々な魚たちがロッドを曲げてくれます。そして帰りがけの河口でも、ガーラ(GTなどのヒラアジ類)と思われるボイルに一喜一憂。残念ながらアタリだけでしたが、『ソルトワンダーランド西表島』の入口に立ったという実感を味わっていただけました。





 さて「夜はやっぱり飲みますよね?」いえいえこれは毎夜繰り広げられる、重要な作戦会議なのです。島でしか味わえない『食のワンダーランド西表島』を毎晩楽しむのもこのツアーの醍醐味(ではなく任務)ですので、翌日の作戦を練りながらまずは”本場”のオリオンビールでノドを潤してから……やっぱり島酒(泡盛)へと続き、作戦参謀が集う作戦会議にも熱が入ります!食べて飲むのも作戦会議ですから、顔が赤いのは熱い会議中の証拠です!!けしてただの酔っぱらいではありません!!!
もちろんお酒が苦手な方も琉球イノシシや石垣牛、アグー(豚)、島の魚、野菜はとっても美味ですので安心です。何といっても魚介類が苦手といっていた参加者さんが、初日の晩に食べたイラブチャー(ブダイ類)を気に入ったようで、毎日「イラブチャー食べたい」とつぶやいていたのが印象的でした。







2日目はメインディッシュのマングローブフィッシングですが、その前に恒例(私の仲間内だけですが)の朝練と称している、朝飯前の腹ごしらえ。運がよければガーラのボイルもありますが、今回は港や宿の裏の砂浜で、アグレッシブにボラを追っているグッドサイズのダツ(70cmクラス)を相手に、ボーンフィッシングなみのストーキング。結果は……また翌朝のお楽しみですね。



朝食後いよいよ本格的にマングローブの川へ出発。満潮から下げのクイラ川に入り、ウエーディングできそうなポイントから釣っていきます。吹き下ろしの風(カーチバイかな?)が強く、予定通りのポイントには入れなかったのが残念ですが、陸路では入ることできない『秘境の入口クイラ川』を楽しんでいただけたようです。








3日目は前夜の念入りな作戦会議の結果、ちょっと早出してクイラ川へ。風が強くなる前の上げ潮ねらい『クイラ早朝上陸作戦』が当たり、作戦参謀達が「してやったり」の笑顔。メインターゲットのチヌをはじめメッキ、マングローグジャック、コトヒキ、ホシミゾイサキなどが、飽きない程度に#6~#8のショートロッドを曲げていきます。 写真を見ると「な~んだ小さい魚だな」と思われるかもしれませんが、そこは海水魚ですのでライトタックルであれば十分楽しむことができます。そしてマングローブの支柱根ギリギリの際に、フライを投入しなければ魚たちは反応してくれません。ですので、すべて「釣れちゃった」ではなく「釣った」という満足感を味わえるのも、マングローブフィッシングの楽しみなのです。




今年フライをはじめた参加者さんはというと……前日に私が隣に寄り添い(ちょっと邪魔でしたかな?)頑張ってチヌをキャッチ!その後は釣り人魂に着火!!皆さんがボートにあがって休憩している中、1人でディープウエーディングし、数匹追加していました。何よりもご本人も不安がっていたキャスティングがメキメキ上達し、素晴らしいループでビシビシ支柱根の際ににフライを入れているのをみていた、ボート上のギャラリーの「お~」という歓声が忘れられません。



最後は初日に楽しんだリーフへ五目釣りに。干満差が少なくなり初日より水位が高く、魚が多くリーフに残っているのか、ポイントによっては1投1匹状態。沖縄には毎年釣りに行っている私でも、名前が分からない魚が次々と釣れていたようです。皆さんに終了の声をかけると、後ろ髪引かれるような感じでしたが「また来年来るから」という言葉を聞き、4日間の日程を楽しんでいただけたのだと思っています。





ここまでお付き合いいただいた皆様、西表島の楽しさを少し分かっていただけましたか?
この島ではマングローブの釣りをはじめ、サーフから続くリーフ、ボートでしか行くことのできないフラットなど、ショアからできるソルトフライフィッシングのすべてがあります。釣れる魚も、究極のアキュラシーキャストを必要とするマングローブフィッシュから、リーフでの五目釣りやガーラと多種多様。何度も訪れている私も、まだまだやりたいこと、試したいことが満載のこの島は、『ソルトワンダーランド』と呼ぶに相応しい懐の深い島なのです。そしてゆったりと流れる時間の中で、美味しい食べ物とお酒を楽しむことも、この島に滞在する楽しみを倍増させてくれます。

もちろん私は来年も行きますが、どうですかご一緒に……美食&島酒飲みに行きませんか。

水面炸裂!バチ抜け真っ盛り!!(中根淳一)

2008.4.30 Update
シーバスアングラーの春の楽しみは、普段着で気軽に行けるバチ抜けシーバスフィッシングです。私の地元横浜でも2月頃から5月頃まで楽しめることもあり、この期間の大潮前後は各ポイントの「抜け」状況が気になって仕方ありません。

電車で行けるポイントが多く、環境にも懐にも『エコ』なバチ抜けシーバスフィッシングは、ロッド&リールと数本のバチフライをポケットに入れて軽装で行くことができるため、仕事帰りなどでもチョイ釣りが可能です。
もし多くのボイルに遭遇することができれば、2~3時間で充分満足のできる釣りが楽しめます。

釣り方はポッパーヘッドやガーグラーパターンなどの、水面で引き波が立つバチフライをキャストし、周囲に泳いでいるバチの速度に合わせて引くだけ。バチが水中で補食されているような状況だったら、沈むバチパターンがあればなおよいのですが、やはり水面でバイトする瞬間の水飛沫が、とてもエキサイティングで面白いと思います。

泳いでいたバチを捕獲。どうですか?
バチ抜けにハマればこの写真を見てグロテスクだなんて多分思わないはず?


シーバスが吐き出したバチにエビも混ざっていました。


この日はバチ、ボイルともに少なかったのですが水面を意識しているシーバスが多いため、執拗にストラクチャーをねらいます。そして釣ったシーバスは、派手な水飛沫と共にメインフックにフッキング。

バチ抜けシーバスフィッシングのもう一つの楽しみは、ポイントを開拓するということにあります。夜間の満潮から下げに多くバチが抜けるということを頭に入れて、身近な運河や河口を探してみてください。運よく自分だけのポイントを見つけることができたなら、毎年の春は貴方にとって天国となることでしょう。

夜景がきれいな街の片隅に、エキサイティングなシーバスフィッシングが待っています!


ロッド : ORVIS ZERO-G 909-4
リール : Danielsson 3W
ライン : Mastery Saltwater WF-9F
フライ : NAKANEシナガワ浪漫

ソルトフライの夏祭り(中根淳一)

2007.8.28 Update
ソルトアングラーにとっての夏祭りといえば『オフショアシイラ&カツオ!』。
私の地元、相模湾のオフショアゲーム船の歴史は古く、チャミング(カタクチイワシなどの生き餌)&散水を使った釣りが確立されており、シーズンを通してシイラやカツオの安定した釣果が期待できます。私も毎年この時期になると、長井荒崎港の丸伊丸さんに通っています。



シイラは6月頃から10月頃まで釣れ、7月の梅雨明け後からお盆頃までが大型の回遊するピークになりますが、黒潮の状況次第では10月までメーターオーバーがねらえます。カツオは例年であれば8月頃から釣れ始めるのですが、今年は黒潮蛇行の影響か8月の初旬には群れがかたまり、キメジ(キハダマグロの若魚)混じりで2kgを超えるカツオ(キメジは10kg弱)が釣れています。



シイラの釣り方はとても簡単。パヤオや潮目の流れ物(流木などの漂流物)に船を近づけ、ルアーを投入し、シイラの有無を確認します。シイラを見つけることができたら、チャミング&散水によってシイラを船に寄せ活性をあげます。常に誰かがヒットしていれば、シイラの群れは船から離れず、釣れ続きます。





カツオの場合はトリヤマ(ナブラ)や跳ねているカツオを探し、大量にチャミングし続け船に群れを寄せます。群れが船についてしまえば、時には入れ食い状態になります。



今年はカツオに混じり(相模湾では)多くのキメジも回遊しています。



サイズを選ばなければフッキングまでは比較的容易なシイラですが、メーターオーバーともなればフッキング後は10番ロッドをバットから曲げ、バッキングまで一気に持って行かれます。

相模湾に限らず全国的にもシイラやカツオをねらえる季節です。皆様も身近な釣り場で、10番から12番ロッドをバットから『ひん曲げる』快感を味わってみてはいかがでしょうか?

使用タックル
ロッド:ORVIS ZERO-G 912-4EUFLEX GS SALTWATER 91011-4
ライン:MASTERY TropicExpress 450gr.MASTERY WetTipClear Salt WF-10

沖縄本島パヤオフィッシング(中根淳一)

2007.6.6 Update
「遠征」フィッシングと聞くと、別世界の釣りだと思われる方も多いのではないでしょうか?
1週間以上仕事を休み、月給より多い金額を支払い、いくつもの犠牲の上に成り立つ釣り。
確かにそのような「遠征」もありますが、今回私達が出掛けた沖縄本島の旅は、もっとお気軽&お手軽に本格的なブルーウオーターフライフィッシングが楽しめる「遠征」です。

羽田を出発し、那覇からレンタカーを使い、約4時間もあれば今回の遠征地、沖縄本島中部の金武町に到着します。私達は午後発の便でしたので、着日はゆったりと過ごし、翌日からフライフィッシングを楽しみました。

台風の接近により難儀な状態でしたが、どうにか出船しカツオ、キハダマグロ、シイラを釣ります。



シイラのアベレージは130cm(10kg弱)以上でしたので一気にバッキングまで持っていかれます。



冷凍のキビナゴをチャミング(撒き餌)し、トロピックエクスプレスやブルーウォーターエクスプレスなどの重いラインを使い、チャム(餌)に同調させ、魚のいる層にフライを送り込んでいきます。


もう一つの遠征の楽しみは、気の合う仲間達との語らいの時間。今日の釣りのことや、最近熱中している釣りの話など尽きることなく、笑い声がたえません。

身近なフィールドでの釣りも楽しいものですが、たまには遠征フィッシングはいかがでしょうか?「腕試し」、「南国気分を味わう」などテーマは何でもかまいません。 そこには普段見過ごしていたことが、きっとあるはずです。

■使用タックル
ロッド:ORVIS ZERO-G 912-4
ライン:MASTERY TropicExpress 450gr.

第17回トウキョウベイ・シーバスフライフィッシング・トーナメント参戦記(中根淳一)

2007.5.2 Update

シーバスフライフィッシングを競いながらも、キャッチ&リリースの啓蒙と実施など、ゲームフィッシュの維持保全を目的としたトウキョウベイ・シーバスフライフィッシング・トーナメント(以下TBSFT)は、大会会長を『世界のEIZO』こと丸橋英三さんが務め、JGFAが後援する数少ないフライフィッシングのトーナメントです。私は昨春の第15回大会から参加させていただき、秋の第16回大会に続いて今回3度目の出場となります。

5ヶ月ぶりのシーバスデイゲームということもあり、本番3日前に様子見のためプラクティス出船。広範囲に様々なエリアを探るものの、乗船した3人がノーフィッシュという絶望的な状態でした。

4/29の本番当日。横須賀エリアの沈み根をねらうオープンエリアへ行くことに決め、集合地点の多摩川河口からスタート。河口を出るとすぐに鳥山を発見し、取りあえず寄り道。タンカーなどのストラクチャーに、ベイト(当日はカタクチイワシ)を追い込み補食しているシーバスは活性が高く、キャストしてはリリースを繰り返し、パートナーS氏とあわせて12匹のキーパー(叉長40cm以上のシーバス)を釣ることができました。
シーバスが吐き出したイワシ(サイズ10cm)

この後は、横須賀エリアに行っても、これ以上のサイズアップは望めないだろうと予定を変更し、横浜から川崎のベイエリアを中心に釣りをしましたが、反応もほとんどないままストップフィッシング。
3匹のキーパー叉長合計で競い合うTBSFTですが、春の上位入賞となるポイント数が170ポイント(170cm)と予測し、このポイント数を目標にしていました。今回、私のポイント数がジャスト170ポイント。優勝も視野に入れられるポイント数でしたが、惜しくも1ポイント(1cm)差で前回と同じ準優勝&大物賞、パートナーのS氏は164ポイントで3位という結果でした。

TBSFTに限らず、このようなトーナメントは魚が釣れなければ成り立ちません。フライフィッシングのトーナメントということに関して、賛否両論あると思いますが、TBSFTは海のフライフィッシングを愛好するアングラーが集まり、技術を競い合いながらも、適切なキャッチ&リリースを行い、自然環境やシーバスの重要性を再確認することができる、とても有意義な大会だと私は思っております。



使用タックル
ロッド:ORVIS ZERO-G 909-4
リール:LOOP evotec LW7nine
ライン:MASTERY Striped Bass WF-9 TYPE4

シーバスフライラインの選択(中根淳一)

2007.4.2 Update
最近の横浜ベイエリアでは、ボートからフライフィッシングでシーバスをねらうアングラーが増えたことにより、必然的に以前とは比較にならないほど、情報量も急増しています。
3年前までは50cmのシーバスが釣れれば満足していたシーバスフライフィッシングも、60cmクラスが安定して釣れるようになり、シーバスフライフィッシャーの夢であった80cm越えも確実にキャッチ数が多くなっているようです。

これはシーバスガイドの技術向上や、魚が増えていることもあると思いますが、情報量の増加に伴ってタックルの選択幅や、クオリティーが向上していることが、重要であると私は考えています。そのタックルの中でも他社製品を含め、フライラインの選択肢が増えていることは、とても大きな要因だと思われます。

私はシーバス全般で、『ウエットセル』などのSTを使用していますが、4、5年前頃からボートではマスタリー『ストライパー』のINTと、Type4をメインに使い始めました。STから、WFに切り替えたことによって、いくつかのプラス要素とマイナス要素が発生しましたが、マイナス要素(実際はほとんどありません)よりプラス要素が大きく上回りましたし、『ストライパー』を使い始め、ボートでの釣果も飛躍的に向上しました。それでは私が考える、プラス要素をご紹介します。

まずは絡みなどのライントラブル回避です。
STに使うランニング(レベル)ラインは細く、風などの影響で絡まりやすいのですが、『ストライパー』はコーティングが硬いこともあり、実釣前に一度巻きグセをとると絡みにくく、快適に釣りに集中出来ます。もし絡まったとしても、解く時間は圧倒的にWFの方が早いことは、いうまでもありませんね。たいしたことではなさそうですが、一投でも多くキャスティングするほど、キャッチの可能性は高くなりますので、最重要問題なのです。

次にラインコントロールの重要性です。
ストラクチャー際へタイトにフライを投入したいときや、壁際にソフトにフライを落としたいときなどには、WFのコントロール性は大きなアドバンテージとなります。また、ループのコントロールもSTに比べ自由度が高いので、風対策やストラクチャーの奥へ、タイトなループでキャスティングすることも容易です。大型化している私のシーバスフライでも、『ストライパー』のテーパーデザインはターンさせやすく、ショートレンジからロングレンジまで、すばらしいコントロール性能を発揮しています。

では実際にINTとType4の使い分けですが、ナイトゲームの時には、シーバスも水面付近でベイトを補食しますので、INTをメインで使います。
デイゲームでは、浅いタナに定位するシーバスも、ナーバスになりますので、Type4がメインとなります。
もちろんデイゲームの場合、Type4以上の沈下速度ラインも併用しますが、現在のところ8割以上は『ストライパー』INT、Type4の2種類があれば、私の釣りは成立しています。

商品名でもあるストライパー(ストライプドバス)は、ジャパニーズシーバス(スズキ)と行動範囲や習性が似ているため、使いやすいのは当たり前なのですが、これほどマッチするとは思いませんでした。信頼感の高さから、私にとって今後も手放せないシーバス用フライラインです。