「エニグマミニ」(通称ミニグマ)
2006年5月に発売となった「エニグマ」。
初のMリグ専用ルアーとして多くのアングラーの方々に受け入れて頂きました。
しかし発売当初より、ティムコ開発スタッフとの間にはあったのは「エニグマで対応出来ない時期や場面がある」という事実。それを解消する為に「エニグマ」発売と同時に、新型の開発をスタートさせました。
まず「エニグマ」で対応出来ない時期、場面とは?をしっかりとイメージし、新型のコンセプトを固める作業をしました。対応出来ない時期や場面・・それはハイシーズンです。
高活性なクロダイ、キビレの中に、「激しい動き」を敬遠する個体が多くいるという事。
勿論人為的なプレッシャーも要因だとは思います。ですがこの釣果の差が顕著に現れたのは海側を向いた硬い砂質のエリア。
つまり場面は底質が「砂」という事になります。様々な要因を模索していく中で辿り付いたのが「波動」(Mリグの場合、ボトムをノックする力も含め「波動」という言葉を用います)でした。
ボトムノックをさせる事で成立するMリグゲーム。
その特性上、ボトムの質感は使用するルアーを選択していく上でとても重要だと考えます。
例えば・・現行のルアー陣の中から「波動」の強い順に並べてみると「CD-7」→「エニグマ」→「CD-5」となります。結果、「CD-5」は私達に多くの釣果をもたらしてくれました。
これで「時期」によってはこの「波動」が釣果を左右する要因になると判断出来た訳です。
そこで同時に開発を進めていた「エニグマミニ」(通称ミニグマ)の登場。
大まかな形状を決めたこのプロトを投入したのは、まさにハイシーズンで「波動」の強すぎるルアーを敬遠している個体が多いエリアでした。勿論「エニグマ」でも十分な釣果が得られる日はありましたが、その「釣果差」は日を追う毎に顕著になっていきました。
確信が得られたのは、他のルアーではバイトすらほとんど無い状況でも、この「エニグマミニ」を投入した私だけが、二桁に迫る釣果を叩き出した時です。腕の立つ仲間達と並んでの結果だけに信憑性はあります。釣り難い時期や状況でも多くの結果を残してくれた「エニグマミニ」は、昨年私が記録した「531枚」の釣果に大きく寄与してくれた事は言うまでもありません。
また、副産物もありました。
ボトムを取り易く、障害物の回避能力を限界にまで高めた「エニグマ」の唯一の弱点であった、着水後に起きる「エビ」という現象。
この「エニグマミニ」はその現象を限りなくゼロに近付ける事に成功しました。しかし裏を返せば「エニグマ」で発揮していた障害物回避能力を継承する事は出来なかった・・という事になります。
全てにおいてトータルに優れたルアーが作れない訳ではありませんが、釣り自体が特殊なMリグですから、やはり専門性に特化した部分を残しました。
ではこの「エニグマミニ」が最も活躍するステージとは?を紹介したいと思います。
これは私のフィールドでの事ですので、皆様がお住まいのエリア全てに符号する訳ではありません。あくまでも参考にして下さい。
「エニグマミニ」が活躍するポイント
この「エニグマミニ」は、ボトムノックを極力、ソフトに行う事を目的に作られたルアーです。その為、底質が柔らか過ぎるポイントだと、泥を掻いてしまう可能性があります。
私が主に使うエリアは底質が「砂」もしくは「砂泥」です。これらの底質は、比較的硬めで、通常のルアーだと自身が感じるよりも「波動」が大きく出てしまうポイントです。勿論、そのようなポイントでも「エニグマ」で十分バイトがあり、またフッキングしてくれれば良いのですが、少しでも「乗りづらい」とか「弾いてしまう」と感じたら、この「エニグマミニ」をローテしてみて下さい。また推奨される水深は2m以内、出来れば1m前後のシャローが特に有効です。またボトムタッチの角度に関わるリップ径や角度を見ても、あまり足場の高い場所はオススメ出来ません。私は主にウェーディングエリアで多用しています。
「推奨シンカーサイズ」
サイズ的にエニグマよりも小さな「エニグマミニ」ですが、使用するシンカーサイズは「エニグマ」同様に#5をオススメします。これは「エニグマミニ」自体のウェイトを抑えてある事が理由に挙げられます。ですが水深が2mを超えるような場所や、流れの速い場所はもうワンサイズ上げてもよいと思います。
その際ですが、一回り小さなウェイトをスプリットしても良いでしょう。私は腹側のシンカーを#5で固定し、#7クラスのシンカーをスプリットシンカーとして用いています。
というのも腹側の番手を上げ過ぎるとリトリーブ開始当初、ボディー自体横に傾きながら泳いでしまう可能性があるからです。腹側の番手を上げる時、「エニグマミニ」に限らず起きる現象ですので、この点にご注意下さい。
「推奨されるリトリーブスピード」
「エニグマミニ」はそのサイズ、ウェイト故、そのリトリーブは「スロー」が推奨されます。このルアーの形状はあまり早いリトリーブには対応出来ませんし、このルアーが活きる場面は早いリトリーブで釣れるタイミングではありません。常にボトムを感じながらのスローリトリーブを武器に攻略して下さい。
「スペシャルフックを搭載」
オーナー社で私が開発に携わったMリグ専用ダブルフック「SD33TG」#5を標準装備しています。「エニグマ」にもチタンコーティングでは世界初の立体型フックが標準装備されていましたが、「エニグマミニ」には新たに専用設計したフックを搭載しました。サイズもこれまで無かった「#5」を新たにラインナップし、「エニグマミニ」にはこの「#5」を搭載しました。
今春発売予定の「エニグマミニ」はあくまでも「ローテーション」の一角として送り出すルアーです。全てのステージで「エニグマミニ」のみ投入しても効果は薄いと思います。どんな釣りでもそうですが、ルアーのカラーローテ、アクションローテは、安定した釣果を得る為の必須項目だと私は考えます。幸い「エニグマ」や「エニグマミニ」には専用フックを標準装備しており、Mリグゲームを行う意味で、トータルにサポートされています。またカラーもこれまで蓄積したデータに加え、新たな可能性を秘めたNEWカラーもラインナップしました。
「エニグマ」「エニグマミニ」「ブラックペッパー」の充実したクロダイ専用ルアー。そしてそれぞれのコンセプトに応じて使い分け可能な「kurodai74」「kurodai77」「kurodai80」と、オールステージに対応出来る「クロダイ包囲網」が完成しつつあります。
今後もティムコはクロダイルアーゲームのリーディングカンパニーとして、皆様の釣行の一助となれば幸いです。
ティムコプロスタッフ
嶋田 仁正
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