Fly Fishing記事 | ティムコ

小甲 芳信

Fly Fishing  プロスタッフ  小甲 芳信   カブちゃんの北の便り(タイイング:ヒゲナガアダルト編)

2014.08.11

カブちゃんの北の便り(タイイング:ヒゲナガアダルト編)

皆様、大変ご無沙汰しておりました北海道の小甲です。
最後のお便りからだいぶ時間が経ってしまいましたが、日々新しい何かを追い求め、チャレンジしてみるものの結果が伴わず、ダラダラとこんなにも時間ばかりを浪費する毎日を過ごしていました。
そんな折、NPO法人渚滑川とトラウトを守る会のメンバーからお声かけ頂きまして、北海道紋別郡滝ノ上町渚滑川で開催された「渚滑川フェスタ」にて、タイイングのデモンストレーターを任されました。
ティムコ社内きってのスゴ腕である近藤さんはじめ、層々たるエキスパート陣に混じってのデモでしたが、ボクの稚拙なフライをいくつか披露させていただきました。
そんな中で、デモンストレーションの後に数名のお客様から「バリエーションを教えて欲しい」、「他にはどんなサイズやパターンがあるのですか?」などなど、ボクにとってはたいへん光栄なご質問・ご要望を受けましたので、こちらのサイトを通じてたくさんのTMCユーザー様へお伝えしたいと思います。

また、複数回のシリーズで、それぞれのパターンをお伝えしたいとも思っていますので、ご自分のスタイルと照らし合わせてアレンジなどして頂けたら、ボクにとっても何よりの励みになりますので、ご興味のある方は最後まで目を通してみてください。

― カディスパターン(ヒゲナガアダルト)編 ―

カブちゃんの北の便り

使用例

ヒゲナガのスーパーハッチではとかくピューパへの捕食が傾向として高いと思われますので、そのハッチの前後や、ヒゲナガのハッチシーズンの日中にパイロット的な目的で頻繁に使っています。
その際、インジケーター部分へゲル状のフロータント(ドライマジックやドライジェル)を擦り込んだ後さらにドライシェイクを擦り込むことで、フライ全体が水面下へ程良く馴染みつつもインジケーター部分の浮力は残る状態が保てます。

フック:TMC2312#6
スレッド:ユニ8/0(キャメル)
ボディー:ワイルドターキーバイオット(ナチュラル)
アンダーウイング:CDCナチュラル
オーバーウイング:メッツハンガリアンパートリッジ
ハックル:メッツハンガリアンパートリッジ
アブドメン:メッツバギーニンフダブ(タン)
インジケーターポスト:フライパッチ(ムートン)

タイイング手順

カブちゃんの北の便り

1.フックの中心からやや後方でタイーキーバイオットを留めた後、ドライフライダビング材などで凹凸のないように下地を作ります。

カブちゃんの北の便り

2.しっかりとターキーバイオットを巻き留めます。

カブちゃんの北の便り

3.オーバーウイングとの間に少しだけ空間を保ち、エアポケットを作る目的でアンダーウイングのCDCを3枚ほど巻き留めます。

カブちゃんの北の便り

4.ここで下準備としてパートリッジの尻尾に近い部分のファイバーを2枚取り出します。 ※ 画像上でむき出している、大体ここら辺から上の部分を使います。

カブちゃんの北の便り

5.このように、パートリッジのウェッブを取り除いた根元部分にTMCソフトセメントを専用シンナーで約3倍程度に薄めたものを両面に一滴ずつ滴下します。
そして指でパートリッジ全体を指でしごくようにセメントを広げていきます。
2~3回しごくことでパートリッジがまとまり、同時にファイバーが補強されます。

カブちゃんの北の便り

6.このような形状になったら、5分ほど乾燥させます。

カブちゃんの北の便り

7.パートリッジが乾燥したことを確認できたら、左右が均等の角度になるよう注意しながらCDCの上に被せるように取り付けます。

カブちゃんの北の便り

8.ウイングのパートリッジからはみ出しているCDCのファイバーを切り落としたら、同様の部分から取り出したファイバーの長いパートリッジをハックリングします。

カブちゃんの北の便り

9.ハックリングしたファイバーやウイングのパートリッジを潰さないように気を付けながらインジケーターのフライパッチをやや多めに真上に取り付けます。

カブちゃんの北の便り

10.この際、画像のように折りたたんで巻き留めることでファイバー繊維の抜けや仕上がりのボリューム感が際立ちます。

カブちゃんの北の便り

11.ソラックスには3~5mm程度にカットしたバギーニンフダブをふんだんに巻き留めます。

カブちゃんの北の便り

12.ソラックス全体を掻き出して、インジケーターのフライパッチを空気抵抗を受けないよう斜めにカットして、それらもワイヤーブラシなどで撫で上げ全体に広がるようフレアさせたら、トリムして出来上がりです。


フライサイズに対して軽く仕上がっていることで投射性も良く、視認性もバツグンなヒゲナガアダルトのイミテーションですが、ハッチシーズン最中、この手のサイズとシルエットに執着している大型のマスには日中でも驚くほどの反応が見られることも多々あり、またウイング材を変えることで様々な昆虫を模写できるように思います。例えば、初夏の北海道で爆発的に羽化するマイマイガなどへの応用も十分に可能だと思われます。

では、次回はこのパターンのバリエーションをお伝えしたいと思いますので、宜しければお付き合いください。


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