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小甲 芳信

Fly Fishing  プロスタッフ  小甲 芳信   カブちゃんの北の便り(スカッディーウィーク2016)

2016.03.16

カブちゃんの北の便り(スカッディーウィーク2016)

ご無沙汰しています、北海道の小甲です。実は「カブちゃんの北の便り」シリーズですが、特にこの「スカッディーウィーク」に関して友人からは「シーズンが終わってからの報告じゃなくって、リアルタイムで状況を教えて欲しい!」との声を頂いていました。また、他の友人からは「どこに行けばスカッドの釣りができますか?」などの声も頂いていました。そこで今回は、まさにスカッディーウィーク真っ盛りとも言えるタイミングでご報告させて頂きます。

 

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さて、このスカッドの釣り方に関しては【2013スカッディーウィーク】・【2015スカッディーウィーク】でお伝えした通りなのですが、その釣り場に関するポイントを今回はお伝え致します。そもそも集団で産卵遡上していると考えられるスカッドですが、大凡北海道全域の海岸線に生息していて、地域によっては種類が違うのでしょうそれぞれの個体サイズが異なるようです。(本州での生息状況は解りません)それで、ここではボクが見てきた「北海道南西部のスカッドについて」を前提にお話を進めさせて頂きます。

 

まず基本的にはどんな河川にも遡上していくようで、真水が流れていれば殆どの場所で確認できるようです。ただし、海へ流入している所の地形が砂や砂利で形成されていなければならず、両海岸線が磯場であればスカッドの遡上数や遡上期間も極端に短いものとなるようです。また、水量の多い大きな川ほどスカッドは広範囲に散らばってしまい、釣りを組み立てる上での弊害が顕著に現れてきます。逆にひとまたぎできてしまうような細い沢水(通年水が枯れないことが条件)が出ている所などは狙うべきスポットが絞りやすいことから、とても重要なポイントと言えると思います。

 

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そして次に重要なことが、波打ち際のカケアガリの形状です。これはあくまでボクの経験上でのお話ですが、いつも釣っている浜は2段のカケアガリになっていて、手前1段目のカケアガリは砂で形成されていて、水深30cm前後の奥行が1メートルくらい。次の2段目は1メートル弱の水深で奥行も1メートル弱。アメマスがこの1段目に乗ってくるのか2段目を走っているのかで当日のシステムが決まってくるので、スライド可能なインジケーター(TMCエアロドライインジケーター2)などが扱いやすいと思います。

 

話を戻しますが、海岸線の地形いかんでは潮と陸とのぶつかり具合で1段目2段目の奥行がそれぞれ極端に短く、波打ち際から僅か1メートルもないくらいで水深1.5メートルにもなる非常に危険なポイント(引っ張る釣りには最適)もありますし、逆に広大な砂浜では沖合20メートルまで立ち込んでも水深が腰の深さという所もあります。もちろんどちらも一長一短の側面があり、それらをかい摘んで説明すると、急深な流れ込みでは次々と新しい魚が入ってきやすいのですが、停滞することなく一過性のライズで過ぎ去ってしまう場合が多くあります。逆に遠浅の砂浜ではなかなか魚が流れ込みまで入ってきませんが、一度スイッチが入り浅瀬で「ガボガボ」やりだすとしばらく停滞して捕食に夢中になるようです。

 

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これまでお伝えしてきた内容と、前回前々回のレポートも合わせてご覧いただければ、このスカッドの釣りで狙うべきポイントが驚く程近く、不用意なアプローチがいかに厳禁か理解していただけると思います。そして恐らくは北海道南西部に限らず、北海道全域で同じようなシーンが見られるのかもしれません。そんな時は思い切っていつもの使い慣れたダブルハンドを車中に残し、ライトな感覚でシングルハンドロッドを手に浜へ降り立つのもまた新しい海アメマスの楽しみ方かもしれません。

 

最後に、先日のエピソードと共にボクが近年使用しているシステムをお伝えしておきます。

 

この日は低気圧が日本海から北上していて波が1メートル以下と朝イチのスカッドを狙うには絶好のコンデション。加えて前々日からの暖気による春らしい日差しが砂浜の地表温度を上げ、スカッドのスイッチを入れるまたとないチャンス。また、3月の1週目から2週目(スカッディーウィークの始まり直後)はフライへの反応もそれほどセレクティブでなく、やや大きめで明るいカラーで巻いたスカッドの方が好反応を示すので、シーズン後半よりも遥かに釣れるチャンスが多いのです。案の定、相棒と降り立った小川の流れ込みにダークグレーの影が横切りました。

 

なかなかにヤル気があるようで、水深30cmのカケアガリ1段目で2~3度大きく真っ白い口をクイックに動かしていました。スカッディーウィーク1週目の薄暗いこの時間、いきなりスカッドをバクバク食ってるなんて釣る側からしたら「シメシメ・・・♪」なのでございます。1度、アメマスが通り過ぎるのを確認してからすぐさまコース上にフライを投じておきます。フライカラーは光量と時期を考えて明るめのタンカラー。

 

潮に任せてインジケーターを送っての3投目、ヤツがバンクの1段目に乗っかってきたのが見えた直後、「バフン!」と何かを捕食したのを見送ってから静かにフックアップ。重厚でトルクフルな暴れ方を見せたアメマスは久々の70cm!大台に乗せることが出来たスカッディーウィーク2016の開幕戦でした。

 

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この日のボクのシステムですが、下記に記しますので何かのお役に立てられるなら幸いです。

 

ロッド: オービス・リーコンシリーズ#6 9ft
中小型のニンフ(スカッド#14~#10)を近距離で打ち返しながらも繊細にアプローチしたい場合は、やはり#6が最適だと思います。また、不意の大物とのやり取りであってもオービスのリーコンシリーズは最後の最後までバットセクションが粘ってくれるので、竿がのされて制御不能となることは無く、安心して使えるロッドの筆頭とも言えるでしょう。

ライン: インターミディエイト
リーダー: 1X 7.5ft(ドリフトなどがなくて、足元からアプローチするので短いものでOK!)
ティペット: 1X 4~5ft
フライ: #14~#10のスカッド
ガン玉: 状況に合わせてB~2B

となっています。

 

※タックル以外で言えば、基本的にはサイトフィッシィングでトライするこのスカッドの釣り、透明度の高い日本海松前海岸といえども、高性能な偏光グラスは必須アイテムです。特に白い砂地の上をクルージングしてくるライトグレーの集団、サクラマスに関しては本当に見づらいので、サイトマスターのディープブラウンやスーパーライトブラウン、ライトブラウンシルバーミラーなどがあればフィッシングをサポートしてくれるとても心強いアイテムとなるでしょう。

 

最後に、大きなアメマスやサクラマスが掛かってランディングに手間取った際に、慌てたように岸に向かって魚を蹴り上げる方を見かける時があります。ボクの職業柄よく知っているのですが、魚は哺乳類や鳥類のように硬い肋骨を持っていませんので、腹部に強い衝撃を加えると内蔵を痛めてしまう場合があります。そしてそのダメージは死に直結することも多々ありますので、どうかランディングの際にはなるべく手で優しくすくい上げるようにしてください。宜しくお願い致します!

 

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それではまた何か面白いエピソードなどありましたら改めてお便りしたいと思います。
 

 

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