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Fly Fishingスクールレポート 8/11-17 田代 法之と行くUSAビッグホーンリバーツアー

2016.09.16

8/11-17 田代 法之と行くUSAビッグホーンリバーツアー

長年ティムコスクールのインストラクターとして、私達のフライフィッシングライフを先導してきた田代法之さんによると、以前アメリカの川を巡り、最も印象に残ったのはアイダホ州シルバークリークだったという。そこで数年前にティムコツアーとして訪れたのだが、シルバークリークの鱒達はなかなか手強かった。また、周辺の山火事が原因で航空便のスケジュールが変更され、帰国日が遅れたりと、ハプニングもあったが非常に面白い釣り旅になった。そして今回は田代さんがアメリカで2番目にお気に入りの川、モンタナ州ビッグホーンリバーへのツアーを行うこととなった。

 

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何でも、3マイルというポイントの中洲では多くの鱒達がライズをひっきりなしに繰り返していて、それも、どれも50cmを超えるような大物ばかりらしい。アメリカでは珍しい60cmを超えるような魚もいるそうだ。あまりのライズの多さに泳いででもその中洲へ渡りたくなった程だという話を何度も聞かされた。

 

そんな面白い話を聞き、期待に胸を膨らませた参加者8名と私と田代さんの総勢10人で、8月11日に成田空港を出発した。しかし、またいきなりトラブルが待ち受けていた。シアトルに到着した我々はビリングス便に乗り継ぐことができずに、シアトルでの1泊を余儀なくされたのだ。翌朝は順調にビリングスに到着することができたのだが、またまたハプニングが起きた。ビッグホーンリバーの畔の町、フォートスミスに近づくにつれ、なにやら雲のような、煙のようなものが晴れ渡った空に見える。それも我々が目指している方角だ。果たして、それは牧場が燃える火事であった。

 

この時期は空気が乾燥していて、山や牧場に火事が起こりやすい。到着して分かったのだが、その火事は3マイルポイントの目の前で、今日火事は起こり益々範囲が広がっているようだ。釣りを予定していた3マイルまで行ったのだが、全く煙っていてまともに釣りをすることなどできない。またしても前回のシルバークリークと同じことが起こってしまったのだ。

 

それでも何とか上流のダムの流れ出し直下は釣りになったので、グループは散り散りになりやっと釣りを開始した。夕方近くには大量のカディスがハッチし、岸際に多くのライズが見られた。流れが緩くドリフトは簡単ではないが、上手くレーンを捉えると、大きな口が水面に開いてフライを咥えた。40cmから50cmの美しいニジマスやブラウントラウトとのファイトを楽しむことができた。

 

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我々が釣りをしている間中、上空ではたくさんの小型飛行機やヘリコプターが牧場の消火を開始し、ほどなく火は沈下した。ビッグホーンリバーはイエローテイルダムから流れ出し、そこから下流約10マイルが夏場にトラウトが多いメインの釣り場となる。さらに約80マイル流れてイエローストーンリバーに合流する。モンタナ州の中でも有名なフライフィッシングリバーだ。

 

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翌日はガイドフィッシング。ドリフトボートで川を下りながらライズを見つけてはウェーディングしたり、ボートからのキャストで釣る。2名ずつボートに乗り込み5艇のボートで川を下った。午前中はトライコという20番程の小さな黒いメイフライが大量に現れ、まさにライズに囲まれる釣りとなり、あちこちで歓声が上がった。

 

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最大50cmにもなるトラウトは針掛かりすると、一気にフライラインを引き出して行き、ロッドが弧を描いた。午後からは気温も上がり、ハッチが落ち着くと、今度はホッパーの釣りとなる。ドリフトボートからバンク際にキャスト&ドリフトを続けていると、たまにではあるが、ボコンとトラウト達がホッパーに躍り出た。

 

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釣り3日目はいよいよ田代さんから面白い話を聞かされ、私達が待ち望んだ3マイルから中洲への渡船である。ここでは朝からトライコが大量に流れ、ライズがあちこちに見られる。参加者のみなさんが並んでキャストをすると、次々と元気なトラウト達とのファイトが始まった。水面に目を凝らすと、鱒達が群れになってパクパクと頭や口が飛び出している、ライズというよりはまるで海の魚が水面で群れているような凄まじい光景であった。

 

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ここの魚はみな引きが強く、針がかりするとロッドからは勢いよくラインが引き出されて行った。最大50cmにもなるニジマスやブラウントラウトは、コンディションが素晴らしくどれも美しかった。それでも、以前に比べると魚のサイズは小さくなっているというが、その代わりに数が増えたようだ。

 

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暑い昼間は休憩し、夕方からまた3マイルに渡った。日が落ちるに従ってカディスが現れだし、気が付くとドリフトボートの外壁には白い部分がなくなるほどビッシリとカディスが張り付いていた。それに合わせて狂ったようなライズが始まり、日が完全に落ちるまで魚をかけ続けた方もいた。

 

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あっという間に釣り最終日の午前中のみの釣り。3マイルから上流に歩きポイントを探した。ウェーディングエリアでも釣り人は多く、大勢で入れる場所を探していると、瀬が始まるテイルウォーターでライズがポツポツと見られた。そこで釣りを開始すると、段々とライズは増えて行き、昨日同様ライズの嵐となった。最後に参加者全員でそのライズを次々と掛けることができた。

 

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ビッグホーンリバーの畔の町、フォートスミスは雑貨店が1店しかないのに、立派なフライショップが3軒も並んでいて、それぞれが宿も経営している。正にフライフィッシングの為の町である。今回はそのひとつのロッジに宿泊し、毎日のように並んだフライショップを巡回し、消耗品やフライ、ロゴ入りTシャツやキャップを買い漁ってしまった。何もない場所だが我々釣り人にはなに不自由なく快適に過ごすことができた。レストランは少々遠かったが、オリジナルのハンバーガーは絶品であった。

 

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大都市ビリングスに戻るとさらにフライショップや超大型アウトドアショップでショッピングを楽しんだ。参加者全員が目いっぱい、ライズの釣りとモンタナフライフィッシングの旅を満喫することができたツアーとなった。今回ご参加頂いた方と、素晴らしい場所をご紹介いただき、現地ではご参加の皆さんを目いっぱい面白く、時には厳しくレクチャー頂いた田代さんに心から感謝したい。

 

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