Trout Fishing記事 | ティムコ

フィールドインフォ

2017.06.19

水沼智宏 「雨の源流」

6月初旬。前日の予報通り、朝から雨が降り続いていた。この日、釣友の片田さんと共にとある源流に向かう予定だったのだが、ちょっと不安になるような雨量で、目的地の天気予報を見ても降水確率は90%‥どうしようかと片田さんに連絡してみると、『まず行ってみませんか?』と声を掛けてくれたので、車に乗り込み川へと向かってみることになりました。

 

釣り談義に花を咲かせながら、さぁここから林道を数キロ走れば到着!というところでまさかの林道が通行止め!例年ならこの時期は通行止めは既に解除されているようなのだが、今年は雪がまだ多いのだろうか‥すぐ脇の沢を見に行って見ると大きな雪渓が残っているほどだった。しばらく近くの支流を見て回るも、雨の影響での濁りが出ていて、釣りができる状況ではなかったので、大移動で別な水系の源流へと向かうことに。

 

1時間半ほど車を走らせ、到着した川は、増水はしているものの釣りには支障のない状態。ボサも多くキャストスペースも狭そうなので2人でエンハンサー48L-4を取り出して準備し、川に降りました。雨は時折強くなることもあるのだが、濁りはなくいい状況。シュマリ48Sをセレクトし釣り上ると程なくイワナが飛び出してきました。

 

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出てきた状況を考えると、魚は全体的に沈み気味と感じたのでシュマリ48S、50FSをローテーションしながら釣り上り数匹の釣果に恵まれました。気難しい魚もいて、食わせきれない場面もありましたが、そんな魚もいなきゃいけないさ!と思い、楽しみながら釣り上りました。

 

仲間と2人で魚の姿も見ることができ、時間も夕方に差し掛かってきたので、最後に滝下を釣って上がろうということになり、上流にある滝に向かいました。滝に到着すると、さすがに朝から雨が降り続いていたせいかだいぶ水が高く、ルアーが流されてなかなか釣りづらい状況。シュマリ48Sから50FSにチェンジし、ルアーが沈みやすそうなヨレにキャストして沈めてからリトリーブしてくると、20センチ程のイワナがチェイスしてきた。ただ、押しが強いせいなのか、活性が低くなっているのか、なかなかルアーに追いつかない‥数回同じコースを通すとチェイスも無くなってしまった。

 

さて、どうしよう‥追いつかないのなら‥と、シュマリ50FSを沈め、ラインスラックを使いながら移動距離を抑えてダートさせるようなイメージでルアーを通すと突然黒い影がシュマリ50FSを襲った!明らかに尺は超えているイワナだが大暴れし、突然手前の沈んだ木の枝に突っ込んで絡んでしまった‥バレる!と思った瞬間!後ろから状況をずっと見ていた片田さんが咄嗟の判断でランディングに走ってくれて間一髪でランディング成功!!

 

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仲間に感謝の1匹!34センチの黒い源流イワナ。頭とヒレが大きく、いい顔をしている魚でした。この滝の200メートル程下には大きな砂防堰堤があり、上下流との行き来はできないので、きっとこの魚はずっとこの近辺で生きてきたのだろう‥素晴らしい魚だった。こんな出逢いを作ってくれた自然と仲間に感謝し、川を後にしました。

 

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雨天時は魚の警戒心が薄れたり、濁りや水面を叩く雨で人間の気配を消しやすかったりと、いい点もありますが、地盤が緩くなっている場所があったり、急な増水に遭う可能性もあります。出来るだけ単独釣行は避けて、無理はせずに安全第一で釣りを楽しみましょう。

 

 


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