JBトップ50第5戦「がまかつカップ」が徳島県旧吉野川で開催されました。
シリーズ最終戦でもあるこの試合を年間成績暫定首位で迎えた北大祐選手は、タフコンディションの旧吉野川に苦戦。初日を886g/1匹で38位と出遅れます。
豪雨の中で始まった2日目は予選最終日。30位以内での通過に失敗すれば年間優勝争いでもライバルたちに逆転を許す可能性が出てきましたが、粘りに粘った北選手は単日11位の好ウエイト、2722g/2匹を持ち込むことに成功し、予選を25位で通過しました。
年間争い暫定2位につける市村直之選手が初日ノーフィッシュながら2日目に巻き返し30位で予選を通過したため、年間優勝争いは最終日までもつれることになりました。
最終日は真夏のような暑さとなり、さらに釣れない状況となりました。そんな中、北選手は早い段階で1匹をキャッチ。不測の事態に備え、残り時間を会場付近で戦っていました。
一方の市村選手は驚きのリミットメイクに成功し、猛烈な勢いで北選手を追い上げます。緊張感溢れる展開に、大勢のギャラリーやメディアが最終結果発表を固唾を呑んで見守ることになりました。
年間成績の発表が始まり、2位で市村選手がコールされ、北選手の年間優勝が確定しました。その瞬間、ティムコチームのリーダーであり、今試合中、何度も北選手にアドバイスと激励の言葉をかけ続けた沢村幸弘選手とがっちり握手。この試合を22位で凌いだ北選手が最終的には市村選手を9ポイント差でかわし、年間優勝を決めました。
「年間優勝、ワールドチャンピオン!北大祐」
名前が呼ばれ、両拳を一瞬天に突き上げますが、雄たけびは無し。両手で顔を覆い、こみ上げてくるものを抑えながら壇上へ向かいます。
ついにたどり着いた頂点。長く、苦しい道のりでしたが、北選手が今年最も、暑く、激しく、真摯に、なによりも強く戦った結果です。
おめでとう、北大祐選手。
多くのご支援、ご声援をいただきありがとうございました。