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アンダーハンド釣行記

Fly Fishing社員ブログアンダーハンド釣行記 新製品OH&D EVOヘッドの特徴

2021.08.23

新製品OH&D EVOヘッドの特徴

今年2021年、約10年ぶりにOH&Dシューティングヘッドをリニューアルしました。ここで初代のOH&Dと違う点や特徴を説明したいと思います。

 

OH&Dエボ2

 

まずリニューアルの背景はですが、ここ10年の間にロッド(メインはループロッド)のヘッド適合重量が少しずつ増していきました。オプティ~クロスS1~7Xと同じダブルハンド8番でも適合重量が1~2gほどアップしており、それに合わせてヘッド重量を僅かに増やす必要がありました。(WF関係のヘッド重量はすべてリニューアル済み)

 

次に長さによる投げやすさの問題がありました。初代OH&Dヘッドは、例えばシングルハンドの場合、ヘッド長は約9.4mでしたがEVOは約9.1mになっています。実践で使う場合は短い方が投げやすいため(特に初心者には)、現場でより投げやすい長さにしました。ただヘッド長を短くするということは同じヘッド重量とした場合、ラインが太くなるという問題が常に付きまといます。仮に8mにした場合はかなり太いライン径になるため、プレゼンテーションの際の水面へのインパクトが大きくなるので、極端に短くすることは避けました。

 

結果的に少し重く、少し短いヘッドとなり、そのバランスはソフトプレゼンテーションを実践する上でのぎりぎりの範囲内ということでした。

 

次に進歩したテクノロジーの搭載です。まずはヘッドの両端(同時発売のランニングラインは片側)に溶着ループが搭載されました。さらにシームレスデンシティというテクノロジーを搭載。インター、S1/S2のシンキングヘッドの異なるシンクレートのデンシティチェンジ部が限りなく滑らかになりました。例えばスカンジナビアンSTヘッド(アンダーハンドライン)に多く見られるS1/S2というラインは1本のヘッドの中にS1とS2という異なったシンクレートが混在するのですが、この変わり目が滑らかでないとキャスト時にカックンカックンする現象が発生します。初代では僅かながら発生していました。

 

これがEVOでは極めて滑らかになっています。アンダーハンドはもちろんですが、オーバーヘッドで投げた場合にその違いははっきり分かると思います。(ちなみにスカンジナビアンSTヘッドはヘッドの後端が太い=重いため、同じシンクレートでシンキングヘッドを作ると後端から沈んでしまうため、先端をより沈む設定にしています)

 

シームレスデンシティ-

 

昨年、秋の芦ノ湖でのテストではクリアーな水中で直線を形成して沈むS1/S2ヘッドを確認しました。水中で直線的ということは魚とのコンタクトやフッキングにも大きな利点となります。シームレスデンシティは非常に優れたテクノロジーだと思います。

 

テスト ニジマス

 

最初にも触れましたが初代の方が少し長く、僅かに軽いので初代の方がラインのティップ(先端部)が繊細でより小さなフライに向くと思います。初代をお使いの方は状況に応じて使い分けていただくと、より快適な釣りができると思います。

 

近藤記

 


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