こんにちは。近年、個人的に力を入れている釣りが、河川でのサクラマス釣り。ゲーム性の高さ、荒々しいファイト、魚のアベレージサイズの大きさ、魚体の美しさ、そして手にしたときの感動の大きさ・・・。どれをとっても一度味わうと病み付きになってしまう、魔性の釣りだと私は思っている。
そんな魚を求め、このGWは秋田県雄物川水系の玉川に足を運んだ。今年は例年に比べると魚が少ないとの前評判を聞いていたものの、久しぶりのサクラマス釣りにワクワクしながら夜明けを迎えた。
私は夜明けの瞬間がとても好きで、この瞬間に魚が釣れたらと毎回思うのだが、そんなにうまくことは運んではくれない。活性の高い魚は表層まで出てくると睨んで、シュマリ110Fから釣りをスタートさせた。狙いのランを流し終わり反応が得られないので、90MDに替えレンジを下げることに。
レンジを下げたことが功を奏したのか、すぐにヒットさせることができた。そこまではよかったのだが、最初のヘッドシェイクであえなくバラしてしまった。私はショックのあまりしばらくそこに、へたりこんでしまった。
気を取り直して流れと再び向かい合うものの、気合いばかりが空回り。
水の状態がいいものの、そのあとは反応がないまま1日目が終わってしまった。
2日目に入り、この日も朝からロッドを振るが、時間だけが過ぎていく。ポイントを移動していくとGWということもあり、県内県外問わずどのポイントにもアングラーの姿が。誰も彼もライバルでありながら、挨拶を交わすと初対面でも会話に花が咲くのが釣り人の不思議なところだ。この日も「あのエリアで釣れた」「チェイスがあった」「バラしてしまった」など、気さくに話をしてもらった。
次は自分だと意気込むものの、2日目も終了となった。
3日目は雨予報。雨が魚にスイッチを入れてくれるのでは?そう期待しながらこの日も黙々とキャストを続ける。
次第に雨足も強くなり、魚にスイッチが入るタイミングを今か今かと待ち望んでいながら、川と向かい合っていた。シュマリ90Deepでボトムを叩いていく。潜行姿勢から生み出されるストラクチャー回避能力を活かしながら、適水圧の場所を探していく。
ここは!!と思うところでロッドアクションを加えると、ガツン!と強いアタリが。アワセを入れると独特のヘッドシェイクが手元に伝わり、しっかりとフッキングしたことを確信。気が狂ったように暴れる魚を、エンハンサーカスタム特有の長さと粘りでいなしながら、魚が疲れるまでとにかく耐える。大型の魚と対峙するたびに毎回感じるのだが、パワーのあるロッドながら何故こんなにもしっかりと曲がってくれるだろうと不思議に感じる。寄せてきてからも、右に左に暴れ回る魚との駆け引きに心臓が爆発しそうになりながらも、最後は無事にネットイン。
精悍な顔つきに引き締まったボディ。この一尾と出会うためなら連日の早起きも、片道600kmの道のりも、横殴りの雨もまったく苦ではないと感じてしまう。手にした瞬間から手の震えが止まらなくなってしまう。
この一尾に出会うまでは鬼のような形相で釣りをしていた私も、釣ってからは緩みきった顔で河原を歩いていたことだろう。この後、二匹目のドジョウを探して4日目にも臨んだが、最終日は1バラシで終わってしまった。
雨のタイミングに助けられ、素晴らしい魚と出会えたおかげで、ホクホクの笑顔でGWを終えることができた。釣れない日が100日続いても、101日目に釣れればそれまでの苦労がすべて報われてしまう。そんなサクラマスとの出会いを求めて、次の遠征の遠征の計画を練りながら帰路に着くのであった。
【タックルデータ】
ロッド: エンハンサーカスタムHS96
リール: ステラC3000HG
ライン: PE1号×フロロ16lb
ルアー: シュマリMD90F、シュマリDeep90F、シュマリ110F ライトニングウォブラー18g
スタッフ田崎