日々のうだるような暑さに文句を言いたくなる気持ちを解消するために、夕方だけ多摩川へと向かった。今回も実釣時間は2時間と短時間フィッシング。一ヶ月以上ぶりの多摩川とあって最新の状況がわからなかったが、暑さで魚もバテ気味だと睨み瀬の多いポイントをチョイス。
数日前に山の方で降った雨のおかげで水量はまずまず。気になっていた水温のほうも大丈夫で一安心。暑さを避けるためにウェーディングしていき、白泡が立ち酸素量の多そうな瀬を降っていく。ロッドの先に付くパイロットルアーはシュマリ50FS。すぐに瀬の中から15cmに満たない小さなヤマメが釣れたが後が続かない。絶好のタイミングだと思った割には肩透かしな反応の無さに、
「今日もいつもの多摩川か…」
そんな気持ちがよぎった。水深のある淵からはまったく反応は無く、瀬でアタリが数回あったものの、どれも恐る恐るルアーをつつくようなバイトだ。ミノーでダメならとスプーンで泳ぎに変化を加えたり、淵のボトムを叩いたりと自分なりに色々やってみたのだが反応は無く…。
陽が沈んできて焦りに拍車がかかる。個人的にはかなりいいタイミングだと思っていたのだが、攻略法が組み立てられていないせいか魚の気配が感じられない。この日はずっと沈み岩の頭にルアーを通していたのだが、最後のポイントで頭の出ている岩の後ろにルアーを送り込み、軽くトゥイッチを入れた。
鈍いアタリが手元に伝わり、アワセを入れるとこの日初の心地よい重量感に竿が曲がりこんだ。バレないようにと祈りながら魚を寄せてきて、なんとかキャッチ成功。
時間ギリギリでキャッチできたのはヤマメ31cm。まさかの尺ヤマメとの出会いに驚きを隠せなかった。少し前まで諦めかけていた心境とは間逆の幸福感。これがあるから釣りはやめらない!
最後にドラマが訪れ、よい釣果に恵まれ大満足だったが、最初から岩の頭のみならず、岩裏もしっかり攻めていたら…。そう思うと次への課題ができて、まだまだ釣果の伸び代を感じられる釣行になった。
【タックルデータ】
エンハンサー RIVER TREK EH64ML
シュマリ50FS/195HGテネシー+
スタッフ田崎