禁漁になってからの楽しみの一つに、紅葉を見ながらの釣りというものがある。「そろそろ塩原の方は山が色付いてきたかな?」そう思い友人を誘って、雨の箒川へと向かう。混雑を予想していたのだが雨のおかげなのか、現地に着くと釣り人の影が無い。「貸しきり状態でラッキーだ」と思いながらレインをはおり、川へと降りていった。
最初はシュマリ50FSを結び、魚の溜まっていそうな淵を攻めていく。チェイスはあるものの口を使う感じが無い。そこで沈めてレンジを下げてルアーを動かすと狙い通りヒット!レンジが合ってからはバイトが続き数を重ねられた。
その後カラーローテーションをしていくが、ミノーに飽きてきたのかチェイスの仕方も渋くなってきた。ここでライトニングウォブラーにルアーチェンジ。表層から誘っていくと早速バイトがあった。ミノーでは反応が無い表層だったが、スプーンだと反応があったのでとっても不思議だ。ルアーの種類によるアピールの違いで魚の反応が変わると改めて実感した。
反応が悪くなるとカラーを変え、徐々にレンジを下げていく。するとバイトが続く。そしてルアーをボトム付近まで到達させると、今までよりもズッシリと重いバイトがくる。アワセを入れると今までとはひとあじ違ったパワーで魚が抵抗し、大物特有の豪快な首振り感もロッドに伝わってきた。苦手なバーブレスフックでのファイトにヒヤヒヤしながらキャッチできたのは40を越すグッドサイズ。
ここまで釣りに夢中だったが、一息ついておにぎりをほおばりながら周りを見渡すと色付き始めた木々が目に入る。シーズン中には絶対出会えないシチュエーションの中、釣果に恵まれて満足しつつ、次はもっといいサイズが釣りたいという欲が出てきた。
淵から離れ、瀬を降っていく。小さなサイズのチェイスはチラホラあるのだが、魚のレンジがかなり下なので、バイトにまでは至っていないような状況だ。ここまでライトニングウォブラーは5gを使っていたのだが7gにチェンジし、より下の層へと送り込んでいく。ボトム付近をドリフトで流していき、ターンの際にラインを張ってスプーンを浮上させると狙い通りにヒットに持ち込めた。レインボーらいしパワーを発揮して瀬をガンガン降っていくので、とてもスリリングなファイトを味あわせてくれる。
数もサイズも釣れたところでお昼休憩し、午後の部へ突入。最初もミノーからスタートだ。雨のおかげか活性が高くなっており、ルアーへの追いがいい。シュマリに反応してくれる魚を一通り釣ってから、ライトニングウォブラーにチェンジ。
巻きをメインに魚を探りながら、狙いのスポットでフォールを絡めて釣っていく。小刻みなリフト&フォールで縦方向に素早く動かしたり、若干テンションを抜きながらスライド気味にフォールさせたり、ラインを張って浮上させたりと左右上下各方向へのアプローチを織り交ぜていくと、ミノーで流した後でもよい反応が得られる。このアプローチはスレている魚に効くとわかっていたのだが、今回ほど顕著に効果が出てきたのは初めてだ。
そんな中、底が岩盤続きのポイントに差し掛かる。縦スリットが多く、その間に魚が付いているのがわかっているので、スリットの間にスプーンを送り込んでいく。時にはベイルフリーでかなりの距離を送り込んだりしていると、フォール中に根がかりのような重みが伝わった。アワセを入れるとグイグイとトルクフルな走りが始まる。疾走するというよりは、底に張り付いて上がってこないような抵抗をされ、とにかく耐えて魚にプレッシャーをかけていく。
細軸のフックに5lbの組み合わせだったので、フックの伸びやラインブレイクが気になったがエンハンサーがフルベンドしてショックを吸収してくれ、なんとかランディングまで持ち込めた。
このタックルで大きなサイズと瀬の中でどこまで勝負できるかを試してみたかったのだが、うまく結果が出てよかった。エンハンサーはシリーズ通して良く曲がりこんでくれるので、こういうタックルセッティングの際にも使いやすい。50クラスでもこうやってキャッチできるのだから「来年はエンハンサーとライトなタックルでヤマメに挑むのもいいかな」と感じた。そんな来年への楽しみと新たなチャレンジを増やしてくれたいい釣行となった。
【タックルデータ】
エンハンサー RIVER TREK EH64ML
シュマリ50FS
194HGアカキンオレンジベイリー+
202HIRO-SPドランクグリーンゴールド
ライトニンウォブラー
3.5G 309HIRO-SPスノーピンクG
5G 306ハンマードゴールド/BK/OR
7G 306ハンマードゴールド/BK/OR
スタッフ田崎