「今年も渇水で泣く時期が来たな・・・」そう思いながら7月の週末に桂川へと向かった。夜明けと共に釣りを開始するが、案の定渇水でチェイスすら見えない。「淵も深瀬も反応が無いとなると荒瀬しかない!!」と思い、シュマリ50FSを送り込んでいくと流れの下から放流ニジマスがヒット。
「これだけいいポイントでこの魚がヒットするということは、今日はダメな日かもしれない・・・」そんな予感がしながら、別のポイントで釣りをしていた友人と合流して二人でいくつかのポイントに行ったもののまったくの不発。チェイスすらなくこの日の厳しさが現れていた。なんとか魚の姿が見たかったので、支流へと移動する。
小さな魚のチェイスが何回かあったのだが、水温が高いせいか反応が悪い。大きな淵でシュマリ50Sにチェイスがあったので、じっくりと沈めこんで誘ってみるが、魚はルアーの動きをじっくりと観察している様子だ。次のキャストではリアクションで食わせようと思い、沈めこんだルアーを激しく動かしながら上のレンジまで急浮上させてくる。するとピックアップ寸前のルアーに対して、魚が泡を食ったように飛びついてきた。
ピックアップ寸前に食ってくるとバラすことが多いのだが、今回はクッション性の高いEHCT-48ULだったので即座に曲がりこみ、魚の口にフックセットしてくれた。しかしランディングと同時にフックが外れたのでギリギリのフッキングだったのだろう。
いい色合いのヤマメだったが、この支流はこの魚1匹で終了。チェイスはあるもののヒットまで持ち込めていないような状況だった。
そのあとは1人で本流をやったものの小さなニジマスがポツポツと釣れたのみ。すると夕方を前にして勢いのいい雨が降り出した。このタイミングで魚の活性が上がるのではないかと思い、張り切ってポイント移動をする。ここまで都留漁協管轄内にいたのだが、桂川漁協管轄のポイントへと向かう。雨のおかげで鮎釣師は納竿していて、貸しきりのなか瀬を流していく。
しばらくして淵の落ち込みに大きな沈み石があるのが見えたので、上流側からシュマリ50FSを流し込んでいき、石の後ろで急ターンさせる。すると水中でギラッと光りが見え、直後にロッドが絞り込まれた。大きさから40cmクラスのヤマメと期待したが、その後の竿を曲げこむパワーからニジマスと判断。
あまりの疾走感とパワーにラインが切れてしまうのではないかと心配になったので、テンションを緩めながらファイトしていく。今回のメインラインはPEの0,4号なのであまり無理はできない。流芯に張り付いた相手を無理に引っ張らず、最低限のプレッシャーだけをかけて相手が疲れるまでじっくりと粘る。ヘッドシェイクされるたびに「フックが伸びないか?ラインが切れないか?」と心配になりながらもとにかく耐える。
しばらく暴れたあとに流れに緩い場所のボトムに出てきたので、テンションをかけて魚を浮かす。上がってきた魚のサイズが思ったよりも大きかったので、ネットですくうことを諦めて、一か八かで尻尾の付け根をガシッと掴んだ。だいぶヘロヘロになっていたようで、あまり暴れずにそのまま浅瀬に誘導できた。
「よくラインが大丈夫だったな。」と思っていたのだが、リリース後にラインを軽く引っ張ったらあっけなく切れたのでやはりギリギリのファイトだった。久しぶりの50upはやはり迫力がある。
鮎を食べているのだろうか。でっぷりと太っていていた。ヒレのコンディションも良く、まさに桂川のスーパーレインボーといったところだろうか。1日を通してずっと厳しいコンディションだったので、救いの1匹であった。
【タックルデータ】
(本流タックル)
ロッド:エンハンサーカタリスト59MLプロト
ライン:PE0.4号×フロロ5lb
ルアー:シュマリ50FS 197HGヤマメ+
シュマリ50FS 198HIRO-SPアユ+
(支流タックル)
ロッド:エンハンサーカタリスト EHCT48UL-2
ライン:PE0.8号×フロロ5lb
ルアー:シュマリ50S-060ヒロスペアユ
スタッフ田崎