Trout Fishing記事 | ティムコ

社員ブログ

Trout Fishing社員ブログ 増水の渓流とラクス60S

2021.07.16

増水の渓流とラクス60S

梅雨の真っただ中にヤマメで実績のある渓流へと向かった。今年は初めて訪れる川だったので、今はどんな状況なのか全くわからないものの、そこで待つであろう美しいヤマメを思うと心が躍る。ヤマメで実績のある川なのだが、網羅している勝手知ったる川ではなく、どの時期が一番いいのか、MAXサイズはいくつなのか、いまだに未知数なところが多くある。いざ川に着くと増水している様子が伺えた。

 

ts1

 

まずは私がパイロットルアーとして多用するイメル50Sから始めてみる。沈め気味でアプローチしていくのだが、押しの強い流れにサッと流されてしまい、魚がヒットしそうな場所でうまくアピールさせることができない。こういう時はウエイトのあるルアーがいいので、ラクス60Sにチェンジ。動きのレスポンスを上げるためにフックは純正から1番手下げた12番に変えて使っていく。流れへの食いつきが良くなった分、途端にヒット続く。とはいってもなぜか揃えたように手のひらサイズ…

 

ts2

 

漁協さんが稚魚放流でもしてくれたのだろうか。揃えたようにこのサイズだけがチェイス&バイトをしてくる。逆に良型の姿は全く見えず、ようやくヒットしたと思っても20cm前後のヤマメだった。

 

ts3

 

小さなサイズが高活性すぎて良型が姿を現す前にルアーにアタックしてきているのだろうか。それともそもそもこの時期は良型はいない(少ない)区間なのだろうか。わからないまま進むと、小型のヒットが延々と続く。答えが出ないまま進んでいくと、規模の大きな淵でヒントをもらった。中層を泳がすラクス60Sの遥か下層の方で良型の魚がチェイスしてきたのが見えた。今までの小型がメインだった場所との違いを考察していくと違っていた部分は3つ。

 

  • ポイントの規模→小型が釣れていたポイントよりもはるかに大きな淵であった。
  • 流れのきき具合→小型が釣れていたポイントよりも落ち込みからの流れがしっかりと淵尻まできいていた。
  • ポイントの水深→小型が釣れていたポイントよりもはるかに深かった。

 

上記の3つを踏まえて、一見よさそうな瀬などにルアーを撃っていくが、やはり小型ばかり掛かる。対して、流れがきいていて深さのある大淵の遭遇した際に、ルアーをじっくり沈めてからリトリーブしてくると、良型が反応してきた。ヒットまでは至らなかったが、ギリギリまでチェイスする姿が見えた。ヒットしなかった要因の一つとして、浅いところまでルアーが来ると途端に小型が群がってきてルアーを横取りしてしまうのだ。また、トゥイッチでルアーを激しく動かしても先に小型が反応しがちだった。

 

だんだんと傾向が分かってきたところで、大淵に対してしっかりとルアーを沈め、あまり動かしすぎないようにルアーをアプローチしていくと、ようやく心地よい重さが手元に伝わった。

 

ts4

 

パーマークと体色とウロコのきめ細やかさのバランスが抜群な渓流のヤマメだ。こういった9寸クラスが釣れてくれると、今までの苦労がすべて吹き飛んでくれる。

 

この1匹が明確な答えをくれたように思え、同じようなシチュエーションがないかと進んでいくものの、さすがにそこまでの大場所はなかなか出会えない。相変わらず大淵以外には小型がついているし、大淵でも深みが足り無かったり、流れがイマイチきいてなかったりすると小型がじゃれついてくる。そして珍しいゲストも。

 

ts5

 

この区間でイワナに出会ったのは初めて。背中の虫食い模様がハッキリ出ている個体であった。しばらく進んだところで、大淵から再び良型のチェイスが。ただ、なんだかあと一歩のところでルアーにアタックするのを渋っているように見えたので、テネシーシャッドからカラーを少し落ち着いたものに変更。同じコースで誘っていくとポイントのちょうど中央でルアーにアタックしてきてくれた。

 

ts6

 

細いが長いというイメージの尺ヤマメ。最初は9寸クラスかと思っていたのだが、いざメジャーを当てると30cmを少し越していた。渓流のヤマメらしいパーマークの形と色が嬉しい。

 

ts7

 

リリースした時点で、工程の半分ほどしか来ていなかった。ここから先でももっといい魚が出るんじゃないかと思ったのだが、川の変化を見つけて慌てて踵を返した。

 

ts8

 

急にゴミが多く流れて来たのだ。ルアーにも葉っぱが急に絡まりだし、増水の前触れなのではないかと怖くなり来た道を急いで引き返すことに。それもそのはず、この川は川通しでしか帰れないうえに、先ほど腰上までウェーディングして渡った場所があったのだ。急いで引き返してその場所を渡ると、へその位置とほぼ同じところまでのウェーディングを強いられた。5cm程度増水していたということだろう。もっと進んでいたら帰れなくなっていたかもしれない。運よく川の変化に気づけて、危険を回避できて心からの安堵をした。

 

梅雨やこれからの時期はゲリラ豪雨による急な増水などもあるかもしれない。皆さんもお気をつけあれ…そして今回到達できなかった区間は次回への楽しみとなったので、次に訪れるのが楽しみでたまらない。

 

【タックルデータ】

ロッド:プロト5'2"
ライン:PE0.6号×フロロ5lb
ルアー:ラクス60S

 

スタッフ田崎

 


Like
社員ブログ:最新記事