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Trout Fishing社員ブログ 秋ヤマメに近づくために

2021.09.14

秋ヤマメに近づくために

9月と言えば、本州の様々な河川が禁漁間近になり、有終の美を目指してアングラーにより一層気合いが入る時期だと思う。そして色づいた秋ヤマメを狙える短い期間でもある。特に尺を超える秋ヤマメはきっとルアーアングラーならば一度は手にしてみたいターゲットなのではないだろうか。

 

とはいえ、秋ヤマメは気難しく警戒心も高く、なかなかヒットさせるのが難しいというのも周知のことだろう。今回はそんな秋ヤマメに近づくための「狙い方」までとはいかないものの、私が秋の釣りにおいて心がけていることや、タックルバランス、アプローチ法などに触れてみようと思う。

 

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秋色に染まった雄の尺ヤマメ

 

 

1. 秋ヤマメを狙うフィールド

 

まず最初に秋ヤマメを狙うにあたって、大事なのはフィールド選択だ。秋ヤマメが釣りたい!とどんなに強い気持ちと情熱を持っていても、秋ヤマメがいない(少ない)フィールドで釣りをしていては、秋ヤマメをキャッチするのは無理なことだろう。秋ヤマメを狙うにあたってフィールド選びで気にしている点は3つ。

 

  • 水系のヤマメの魚影の濃さ
  • アングラーによるプレッシャー
  •  水温の低さ

 

【水系のヤマメの魚影の濃さ】

まずは水系のヤマメの濃さ。こちらは気にすることによって、秋ヤマメとの遭遇率がグッと上がってくると思う。ヤマメの魚影が濃い水系を選べば、おのずと秋の時期にヤマメに出会えるようになるし、本支流合わせて状況を見ていけば、ポイントはかなり選択肢が増えてくる。

 

【アングラーによるプレッシャー】

次にアングラーのプレッシャー。これはこの時期に限ったことではないが、やはり薄いほうが釣りやすいだろう。特に秋の魚は数シーズンの間ずっとルアーを見続けて、それでも生き残った魚達だ。フィールド選びや時間帯など、できるだけプレッシャーの薄い状態で対峙するのが吉だろう。

 

【水温の低さ】

最後に水温の問題。ここは厄介なのだが、できるだけ低いほうが魚の見た目は秋の色に近づいてくる。しかし水温が下がると魚の活性は低くなっていく。また、水温が下がって色づきが良くなるにつれて成熟度も上がるので、それに並行して食性も下がっていきルアーへの反応も悪くなっていく。その塩梅は年ごとの秋の進み具合やフィールドによって違うので、ぜひリサーチしてほしい。

 

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フィールドごとに癖があるのをとらえていけばキャッチ率はグッと上がってくる

 

 

2. アプローチ法

 

気になるアプローチ関係の話なのだが、今回は私がメインで使っているシンキングミノーについてだけで話を進めたい。私が実践しているアプローチは大まかに分けて2パターン。

 

  • 連続トゥイッチによるヒラウチ系アプローチ
  • ドリフトによるナチュラル系のアプローチ

 

【連続トゥイッチによるヒラウチ系アプローチ】

まずは連続トゥイッチによるヒラウチ系のアプローチだが、これは主に表層から中層にかけてのアプローチだ。派手なフラッシングで魚の威嚇本能に訴えかけるイメージで絶え間なくトゥイッチを入れていくことが多い。ボディ形状を活かしてアプローチしていきたいので、ラクスなどのフラット系のミノーが良いだろう。

 

【ドリフトによるナチュラル系のアプローチ】

次にドリフトによるナチュラル系アプローチ。これはエサ釣りのように流れと平行にルアーを流し込んでいく、中層からボトムレンジ向けのアプローチだ。魚が着くであろうレーンを見極め、そのレーンとレンジに対してルアーを流し込んでいくので、魚の目線に直接ルアーを持っていけるのが利点だ。狙ったレンジまで到達させるために、後方重心であり抵抗も大きいので挙動が分かりやすいイメルなどのミノーが向いているように思う。

 

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ルアーごとの特性をよく理解するのもターゲットに近づく一歩

 

 

次にポイントとレンジ。レンジは中層以深のレンジがホットになってくる。産卵行動に向けて無駄な体力を使わないようにしていくために、今までの時期よりも魚のレンジの上下が減ってくる。今までの時期よりもレンジを外すとヒットが遠のきやすいので、よりそのレンジを意識したい。

 

次に狙うべきポイント。まずは淵関係。これはシーズン通しての好ポイントではあるが、体力の温存と外敵から身を隠すために淵にとどまる個体も多くなる。

 

次に瀬尻。いままでの時期よりも瀬尻絡みのポイントに魚が着きやすくなる。産卵に向けて適した場所なのだろう。今までスルーしていたような浅瀬に大物がいて、近づきすぎて逃げられるなんてことも増えるのがこの時期だ。どちらもプレッシャーがかかりやすいスポットなので、アングラーの腕が試される。

 

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魚に近づきすぎないストーキングもテクニックのうちだ

 

 

3. タックルバランス

 

最後にタックルバランス。こればっかりは釣り方やスタイルによって好みがメチャメチャに分かれる。あくまで私の使っているタックルを基準に考察していくので、参考程度にしていただきたい。

 

ロッド

まずはロッド。私的には全体的に硬めのロッドがオススメだ。理由としては、クレバーな秋ヤマメをだますために綿密なルアーコントロールをしたいからで、ロッドワークを果敢にかけていくためにはハリがあって硬めのロッドが欲しくなる。また、成熟していくにつれてヤマメたちの口元は硬くなっていく。硬くなった口元にフックをしっかりとフッキングさせるためには、それなりの硬さが必要になってくると思う。

 

さらには魚も大きくなっていくため、ファイトの際にもそれなりにパワーが欲しくなる。とはいえ、棒みたいに硬く曲がらないロッドがいいかと言えばそうではないと思う。ある程度のクッション性を残しながら、ルアーを果敢に動かせて、フッキングに必要なパワー感があり、ファイトの際に余裕があるいい塩梅の曲がりをしてくれるパワー感のロッドが良い。そんな理想的な竿があったら苦労しないよ!そんなツッコミが入りそうな気もするが、そこは目をつぶっていただきたい。最終的には好みの部分なので、私のスタイルではこういったロッドをオススメしたい。現在のティムコのラインナップでいえばEHCT59ML-2/E51ML-2 TW/E54ML-5などだろう。

 

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難しい時期だからこそ道具のチカラにも頼りたくなる

 

 

リール

リールに関してはあまりこだわりはなく、上記のロッドとバランスのいいリールならば何でもいいと思っている。個人的には軽量系でハイギアのものが好きだ。

 

ライン

ラインに関してはさらに好みが分かれてくる。PE/ナイロン/フロロ。正直なところお好みでどうぞといった感じだ。「秋だからいつも使っているラインと別のものに変えよう」となると、結局タックルバランスから釣りのテンポまですべてが崩れるので、いつものものを信じて使いたい。ただ、トロフィー級の大物を狙うならばある程度太さは考慮してもらうといいだろう。私はメインラインにPEを使い、フロロのリーダーをヒトヒロとっている。

 

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答えの出にくい釣りではあるが、自分の釣りを信じてやりきって欲しい

 

 

フック

フックに関しては中軸のものを好んで使っている。ここも好みやタックルバランスの面もあるので、コレ!とは断言できないが、トータルバランス的に私は中軸が好きだ。細軸だと伸ばされてしまう可能性があるのと、パワーのあるタックルでのフッキングの際にフックが負けてしまう。太軸だと刺さってしまえばファイトは安心なのだが、硬い口にフックを差し込むことを考えるとナンセンスだ。なので私は中軸フックを使うことが多く、フックのバランス的にトータルの中心に来るようにしている。

 

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フック問題に関してはアングラーの永遠のテーマだ

 

 

ここまで私の勝手な主観と好みと考察をもとに話を進めてきた。すべての場合に当てはまるかと言えばそうでもないし、皆さんと違った考えかもしれない。そんな僕でも絶対と言い切れることが一つ。

 

「手にしたい魚に対する情熱だ」

 

これはいくらあってもいい。秋に限ったことではないが、魚に対して情熱をもって対峙すれば少なからず結果はついてくると思う。残りシーズンも少ないが、ぜひ皆さんも情熱を注いで秋ヤマメにチャレンジしていただければと思う。

 

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情熱を注いで取り組めば、きっと気難しい秋ヤマメも振り向いてくれるはずだ

 

 

スタッフ田崎

 


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