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Trout Fishing社員ブログ 炸裂!鬼怒川スーパーヤマメ

2022.02.10

炸裂!鬼怒川スーパーヤマメ

暑い日が続いた昨年の初夏頃。久しぶりに鬼怒川本流へと向かった。今季初とあって「川がどんな流れをしているか。水量はどれくらいか。ベイトの量はどれほどか。魚の魚影はどれくらいか」などの諸々の情報はわからなかったのだが、ロッドのテストもあるし、久しぶりの鬼怒川本流を楽しもうという気持ちでリラックスして現場へと向かった。

 

が、夕方に別県の河川から栃木方面に向かう途中、とてつもないゲリラ豪雨に襲われた。高速道路を走っていることが恐ろしくなり、一番近くのインターで降りてゆっくりと一般道を走って向かうほどと言えばそのすごさが少しは伝わるだろうか。

 

宿泊場所についても夜中もすごい雨音で熟睡できず度々目が覚めるほど。熟睡できずに眠気まなこをこすりながら明け方に起きるとシトシト雨に変わっていた。増水しているのはもちろん覚悟していたが、濁っているのではないかと思ったものの、まずは現場を見なければ始まらないと思い、目的のポイントに向かった。

 

向かう途中の水路などは濁流となっており嫌な予感がプンプンしていたが、鬼怒川の本流を覗くとかなり増水しているが水色はバッチリ。むしろ支流や水路から濁りが入っているからか、笹濁り気味で抜群のタイミングに見えた。ポイントに入ろうとすると増水で岸からは釣りができないので、藪を漕いでからウェーディングしながら釣り降っていく。

 

これは退渓の際に撮った写真だが、股のあたりまで浸かりながらの釣りとなった。

 

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ウェーディングしているので足元をすくわれないように気を付けながら流れにルアーを投じていく。この日使っていたテストロッドの使い心地を確かめようとキャストのフィーリングからルアーの操作感や感度など手元に意識を集中していくとともに、雰囲気抜群な流れからいつでも魚が出てきてもいいように心構えをしっかりしていた。

 

とはいえ、増水しているので流れの中では魚のレンジにルアーを届けなくてはヒットに遠のく。使っていたラクス60Sが流れに馴染んでいる感じがなかったので、フックを1サイズ上げて多少ウエイトを増してみた。先ほどよりもルアーの水馴染みが良くなったように感じるとともに、目の前の流れは底波がしっかりしていることも手元の間隔で何となく把握できた。

 

きっと底波がある場所にヤマメがついているに違いないと思い、カウントダウンと送り込みを繰り返し、しっかりと下層をルアーが泳いでくるようにしていくと流心を抜けたところでガツガツと何者かがルアーにアタックしてくる感覚が伝わってきた。フックアップまで辿りつかなかったので、よりルアーが水に馴染むようにとシンキングのバルサミノーにチェンジしてみた。

 

すると逆に水馴染みが悪くなり、底波をとらえる感覚が分からなくなってしまったのだ。不思議なこともあるものだと思いながら、ラクス60Sに戻すとしっかりとその感覚が戻ってくる。ちなみに使っていたバルサミノーはラクス60Sよりもウエイトがあるルアーなので、きっと素材による比重の差などでこの違いが生まれたのだと思う。どっちが優れているではなく、「目の前のコンディションにどっちが合うか」という点が重要なのだと改めて実感させられた出来事だった。

 

脱線したが現場に話を戻すと、ラクス60Sに戻してから小さなアタリが1度あったがこれもフックアップしない。何かが少しズレているのだろう。少し釣り降ったところで若干流れが緩んできたのだが、一番いいところまでは増水で危なくて釣り降れない。あそこでは絶対ヒットする!と謎の確信をもとに、対岸の下流側にダウンクロスでフルキャストをしてから、ルアーを距離送りこんでいった。

 

10mほど送り込んだろうか。そこからラインにテンションをかけ、ゆっくりと流心へ向けてルアーを泳がせていくと、流心の手前でドシン!と強い衝撃と共にロッドが曲がりこんだ。しっかりとアワセを入れてフックセットするとプロトのロッドがかなり曲がりこむ。自分がこれ以上降れないので上流側に向かってくるようにロッドの方向を変えていくが、全くいうことを聞いてはくれない。ロッドがしっかり曲がりこんでいるのでバレる感じはないが、なかなか寄ってこない。

 

徐々に徐々に少しずつ距離を詰めていき、どれくらい時間が経ったかわからないが、ようやく姿が見えたところでドラグを少しだけ緩めると直後に流心へ向かって1ダッシュ。緩めなかったら危なかったとヒヤヒヤさせられたが、最後の抵抗だったようでその後はあっさりとネットイン。

 

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写真を撮ったところでフーーーーーと大きく深呼吸。と同時に脱力感が全身に広がる。それだけ自分が緊張していたことが分かった。

 

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角度によってはしっかり見えるパーマークが嬉しい41cm。撮影場所がほぼ無かったのが残念だったが、久しぶりの鬼怒川のスーパーヤマメは言葉では言い表せられない感動をもたらしてくれた。あれだけのファイトをしたのに、油断した瞬間に増水した流心へ一直線。

 

それから竿の出せそうなポイントを回っていくものの、増水の中でなかなかここぞというポイントがない。何ヶ所か回っていくが抜群の水色に反して水量の多さで苦戦を強いられた。この写真を見れば一晩で50cm以上増水したのが何となく伝わるだろうか。どこに行っても岸際はこの状態で、遡行できる場所も少なく、ルアーもあっという間に流される。

 

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肝心のテストロッドだが魚を釣った感じと増水の中ルアーを操作していった感じだと若干パワーが足りない感じがする。まだまだ検証は必要だがファーストフィーリングはそんな感じだった。

 

そんなフィーリングのロッドで釣りを続けていると岸際だけが多少流れが緩んでいる小場所にたどり着く。ライトニングウォブラーを流し込んでいくがすぐに浮き上がってしまい流れに絡んでくれない。ラクス60Sに変えたところ、岸際ぎりぎりで水中がギランとした。

 

浅瀬にルアーが刺さるか刺さらないかのぎりぎりのところでも回収せず、トゥイッチを加えるとルアーがひったくられた。流心に乗られたらヤバイいと思いスプールを抑えてとにかく耐える。ロッドがかなり曲がって抑えるのが精いっぱいだったがヒットした場所が良かった。浅瀬が隣接する場所だったので、魚の方から勝手に浅瀬に乗り上げてくれたのですかさずネットイン。

 

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先ほどよりも体高があったので、パワーもすさまじかったので、1匹目よりも大きいと思ったが実寸すると40cmを若干超すスーパーヤマメだった。40.5cmは絶対ないけど40cmは確実に超えている。そういうサイズ感と言えば伝わってくれるだろうか。牙も1匹目よりも鋭く、どう猛な感じが伝わってきた。

 

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リリース後フックを見るとしっかりと伸びていた。フルロックで引っ張り合いっこしたらこうなってしまうのは仕方ないとはいえ、危ないところだったと実感させられた。

 

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それにしてもこの日のヒットカラーのパールアユ、2021年は本当によく釣れたなぁ…

 

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【タックルデータ】

ロッド:プロトロッド67L
ライン:PE0.6号×フロロ8lb
ルアー:ラクス60S 007パールアユ

 

スタッフ田崎

 


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