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Trout Fishingプロスタッフフィールドインフォ 土谷英樹 「リベンジを誓ったサツキマス」

2021.06.30

土谷英樹 「リベンジを誓ったサツキマス」

風薫る五月。例年通り、各河川からサツキマスの釣果情報が聞こえ始めるも、地元本流河川からの便りはまだ届かない。この河川は本来、この時期になるとサツキマス釣りのハイシーズンを迎えるが東海地方は今年、5月中旬に観測史上2番目に早い梅雨入りを観測。上流にダムが多いこの河川は一度まとまった雨が降ると水位と濁りが落ち着くまで1週間以上かかることもあり、5月中は釣りにならない日が続いた。しかし、思い入れの強いこの河川でサツキマスを釣りたいと、川の状況が悪いながらも週末には足を運んでいたが、サツキマスからのコンタクトは全くなかった。

 

6月に入って梅雨の中、休みが続いたことで、やっと水位も落ち着き、まともに釣りができそうな状況になってきた。個人的に収集している過去の釣果や状況のデータから今週は、今年1番のベストタイミングだと思われたが週末はまだ数日先だ。週末まで待つことでまた川の状況が変わる可能性もあり、待ってはいられないと、何とか仕事のスケジュールを調整してベストタイミングを迎える川へ向かう。

 

風景

 

さっそく早朝から、1週間前に届いたNEWエンハンサーカタリスト84Mロッドにラインを通し、シュマリ88Fを結んでひたすらキャストを繰り返す。ところが、何のあたりもないまま、悲しいかな時間だけが過ぎていき、気が付くとお昼を回っていた。

 

狙いが違っていたかと、諦め気分でルアーをリトリーブしているところに突然のあたりが!すぐ手前で掛かって一瞬ビックリしたため合わせを入れる間もなかった。そのためフッキングが甘かったのか足元で痛恨のバラシ。その後、1度のチェイスはあったものの、この日はサツキマスを釣り上げることはできなかった。

 

今年初めてのあたりだったが、確実にサツキマスとわかる魚体を目の前にして釣り上げられなかったことが悔しくてたまらない。この河川でサツキマスの姿を見るのは2年ぶりなので、それだけでも成果といえば成果なのだが・・・川の状況さえ変わらなければ週末もベストタイミングの範囲内ではあるので、どうにも悶々とした気持ちを抱えたままではあるものの、そこでリベンジを賭けることにし、川を後にした。

 

週末、有難いことに川の状況は変わることなく、良い状態のまま迎えることができた。早朝から川に立ち、先日、あたりのあったシュマリ88Fを中心にキャストを続けたが、何もない時間が2時間ほど過ぎた。流れも気分も変えるべく、ここ数年で1番実績のあるライトニングウォブラーにチェンジしてみる。するとルアーチェンジして数投目にサツキマス特有のガツンとしたあたりが!

 

今回はバッチリ合わせを入れたものの、先日のことが頭をよぎり慎重に魚とやり取りして寄せる。エンハンサーカタリスト84Mのパワーで魚に主導権を握られることなく、あっさり魚を寄せ無事にネットイン!ネットの中には小ぶりではあるが、キラキラと輝く綺麗な魚体のサツキマス。

 

サツキマスLW01

 

リベンジできた安堵感と、地元河川というこだわりの場所で2年ぶりに釣れたサツキマスに嬉しさもひとしお。キラキラ光るその姿を写真に収め、リリース後は達成感に酔いしれながら帰宅した。だが、帰宅して早々に記事に載せるための川の写真を撮り忘れたことに気付き、撮影目的でもう1度川へ戻ると、川の入り口で友人とバッタリ遭遇。さきほど釣ったサツキマスの写真を見せながら暫くの間、サツキ談義。川の写真が目的ではあったが、自分もロッドを持ち、もう一度友人と川に向かう。

 

友達に場所を譲り自分は川の写真を撮りながら、少ししてふと後ろを振り返ると友達のロッドが曲がっている。なんと友達は数投目で早速サツキマスを釣り上げた。友人にとっては数年ぶりのサツキマス。ダメな時はとことんダメだが、あっさり釣れる時は釣れるものなのだな と改めて釣りの難しさや楽しさを感じながら、お互いに喜びを分かち合うことができた。

 

友人がサツキマスの写真撮影をしている間、さすがにもう釣れないだろうと会話しながらシュマリMR88Fをキャストしてみる。すると、数投目にコツンと小さいあたり!そのままルアーにアクションを入れた次の瞬間、グンッとロッドに重みが乗る。まさか2匹目はないだろうと思いながら寄せてくると、これまたサツキマス!狙い通り、サツキマスを釣る絶好のタイミングではあったが、これだけパターンがピッタリはまって立て続けに釣れたのは初めての経験だった。

 

サツキマス_シュマリ01

 

思いがけず、まるで偶然釣れてしまったかのような2匹目のサツキマスではあったが、キャッチできたのには自分なりの工夫もあった。先日同じルアーを使ってバラしていたため、サツキマスのサイズに合わせて、前の晩にフックサイズを1サイズ落として付け替えていた。これが、2匹目を釣り上げられた勝因だったかもしれない。

 

今回使用したロッドは6月に発売したばかりのエンハンサーカタリスト84Mだった。ハリのあるブランクではあるが、やわらかめのティップにより繊細なサツキマスのバイトを逃さず、フッキング後もスムーズな曲がりこみとパワーにより安心して魚を引き寄せることができた。そしてなにより以前使用していたロッドと比べてかなり軽くなっており、1日中振り続けても疲れを感じなかった。

 

サツキマスLW03

 

ビッグトラウト用に開発されたロッドなので、サツキマスサイズは全く問題ないことはわかっていたが、今後このロッドで更なるビックサイズのトラウトを釣り上げるのが楽しみだ。なかなか釣れなくて苦労したサツキマスではあったが、タイミング良く1日に2匹のサツキマスをキャッチすることができた。特に、リベンジを誓って釣れた1匹目の喜びは格別であり、今後サツキマスを釣り続ける中で、ずっと記憶に残る1日となったことに違いない。

 

【タックルデータ】
ロッド :エンハンサーカタリストEHCT84M-2
リール:ステラ C3000HG
ライン:PE1.2号+フロロリーダー10lb.
ルアー:ライトニングW LW14G 303ハンマードゴールド/GRN 14、シュマリMR88F 060MHアユ
 

 


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