4月8日、雪解けが進んだ岐阜県飛騨地方の本流へ友達と向うことにした。仕事が忙しくなかなか釣りに行けない状況だったため前回釣行から1ヵ月近くが経過していたが、やっと仕事も一段落したことから気分転換も兼ねて平日に休暇を取って本流へと向かった。
1ヵ月前は、道路脇や河原にかなりの積雪があり、移動に苦労したがその雪もまったくなくなっていて、河原へのアクセスも問題なし。しかし、その分雪解けが進んでいるので本流は雪代で増水し、濁りも入って釣りをするにはかなり条件が悪そうだった。
それでも朝一に入ろうと決めていたポイントは、そんな状況でも何とかなりそうな人気ポイントだったので先行者の心配をしていたが、先行者の姿もなくすっと入ることができた。人気のポイントなだけに非常にラッキーだったが、平日だということと雪代の増水が続いていたことが功を奏したようだ。
雪代の増水で流心の流れはきつかったが、このポイントには緩やかなよどみがあり、増水気味でも釣れそうな雰囲気が十分に感じられた。早速釣りを始めると、暫くして少し離れた場所でやっていた友達が今シーズン初のヤマメをラクス60Sでキャッチする。サイズはそれほどでもなかったようだが、今シーズン初の魚が釣れたことにまずは「おめでとう！」と離れた場所から声をかける。
やはりこのポイントで間違いなかった、自分も続こうと得意のライトニングウォブラーをキャストする。その後、友達はヤマメを1匹追加したが、自分には全く魚の気配すらないまま時間だけが過ぎ、せっかくのポイントも諦め、別の場所へと移動することにした。休日であれば、移動先には必ず人が入っている状態だが、平日かつ増水もあいまってか次のポイントにも釣り人の姿はなく、難なく入ることができた。
しかし、先の場所とは打って変わって流れがきつい。狙える箇所も流心脇の少し緩やかになったかけあがり付近だけのように思われたが、その辺りを丹念に探りながら釣り下ることにする。ここでは自分が先行して釣りをさせてもらったのだが、暫く釣り下ったもののウォブラーには全く反応がない。
先ほど友達がラクスで釣っていたこともあり、途中からはラクスとシュマリのローテーションで更に釣り下ったが何の反応もないまま最終ポイントに到達してしまった。少し離れて後ろを釣っていた友達が合流したところで、次に移動する相談をしながら少し気になるポイントがあったので、少し上流へ戻ったその場所へと移動する。
そこは川が少しカーブしているため、流心の流れ脇のよどみ部分が少し広くなって、流れが巻いて岸際が逆流している場所だった。地元の本流河川にもこのようなポイントがあり、そこで良いサイズのニジマスをウォブラーで釣った実績が過去に何度もあったのだ。途中から、ミノー系統にチェンジして釣り下ってきたため、そこにウォブラーを投じていないことが心残りになって引っ掛かっていた。このような場所は、釣り下りながらクロスやダウンでウォブラーを入れても逆流にのってしまい、ウォブラーをゆっくり見せることができない。
下流に立ち、流れが巻いている少し上流にキャスト。10ｇのウォブラーを流心脇の流れの境目付近に潜らせ、逆流の引き抵抗を感じながら軽くリフト＆フォールさせて誘う。2投目で良い感じにウォブラーが流れに入り、誘いを入れた瞬間、ひったくるような強い当たりがガツンときた！かけた瞬間に大物とわかる引きで、いきなりの走りにニジマスかなと思い、ジャンプされないようにロッドを倒して慎重にやり取りする。
エンハンサーのパワーで一度は寄せてくるも、久しぶりのドラグ音を鳴らしながらラインが出され流心に向かって魚が走る。ゴンゴンの流心に完全に入られたらヤバいと思い、ロッド操作で魚を誘導し暫くのやり取りの後キャッチすることができた。久しぶりの本流ニジマスで、49cmの丸々太った魚体だった。
エンハンサーカタリストEHCT84M-2でこのサイズの魚と初めてやり取りしたが、このサイズでも魚に主導権を渡さないところはさすがである。友達も来てくれて、久しぶりに良い魚が見られたと一緒に喜んでくれた。ニジマスのサイズにも納得だったが、狙い通りに釣れてくれたことに一際大きな喜びを感じる。
その後もポイントを探しながら移動し、なかなかここぞという場所がない中、次に入ったところで良型イワナとヤマメをウォブラーで追加し、満足の釣果となった昼過ぎで帰路についた。
今回の釣行はストレスを解消させることを目的としていて、サイズにはこだわっていなかったのだが、予想を超える良型の魚たちに出逢うことができた。こうやって何もかもを忘れて夢中になり、日頃のストレスを発散できる素晴らしい趣味があることの大切さを実感する一日となった。
【タックルデータ】
ロッド：エンハンサーカタリストEHCT84M-2
リール：ステラ C3000HG
ライン：PE1.2号 × フロロ10lb.
ルアー：ライトニングウォブラー10g （CHヤマメORパーマーク）、ライトニングウォブラー14g （HMグリーンORハハ/GL）
