フライタイイングの練習
とにかく数を巻くこと

タイイングツールの使い方を覚えてセッティングしたら、あとはとにかく数を巻いて練習していきましょう。力加減や指さばきなど、巻いていくことで細かいコツが身についていきます。はじめは多くのフライパターンを巻くよりも一つのフライパターンを繰り返し巻くことをおすすめします。
ここからは動画での学習になります。動画を見ながら巻いていきましょう。
- エルクヘアカディス
- 定番中の定番のドライフライです。ダビングというテクニックでのボディの作り方と、ハックルの巻き方、ヘアスタッカーを使った獣毛の毛先の揃え方を覚えます。
- ビーズヘッド・ヘアズイヤー
- 簡単なニンフフライを巻いていきます。ふわふわとボリュームのあるボディの作り方を覚えます。
- ソラックス
- テール(尾)の付け方やハックルの巻き方、ウィングの付け方を覚えます。
- パラシュート
- パラシュートフライの特徴であるポスト(支柱)を立て、そこにハックルを巻いていく方法を覚えます。
まずはこの4つのフライを巻けるように繰り返し練習しましょう。これらのフライのタイイングには基本的なテクニックが詰まっています。逆に言えば、これらを巻くことができるようになれば、他のフライも巻けるようになります。また一つのフライを巻くために要する時間も次第に短くなっていくでしょう。
良いフライの条件
耐久性

エキスパートが口を揃えて言うことは、良いフライの最大の条件は「耐久性」です。きちんと巻かれたフライは何匹か釣っても壊れません。耐久性を上げるにはタイイングスレッドにしっかりとテンションを掛けなければなりません。力加減は動画でもお伝えすることができないので、練習の中でご自身でつかんでみてください。
神は細部に宿る

フライはとても小さいので、少しの違いが大きな違いとなって現れます。決して大袈裟ではなくスレッドの一回転が違いを生んでしまいます。また全体のバランスも重要です。最初のうちは頭の部分だけが大きくなってしまったり、ボディが長くなってしまったり、ハックルが長過ぎてしまったりしがちです。バランスの悪いフライは本来の性能を発揮することができません。繰り返し巻いてみて動画の完成形と比べて同じバランス、同じプロポーションになるようにしましょう。
終わりに
フライタイイングを覚えることで、フライフィッシングの世界がさらに大きく広がります。次に行く場所での釣りを想像しながらフライを巻く。そして当日自分で作ったフライをポイントに送りこむ。魚がそっとそのフライをくわえる。釣り人にとって最高の瞬間です。
繰り返しになりますが、フライタイイングは基本的なテクニックだけでも多くのフライを巻くことができます。すぐにでも始めたい方には最適なスターターキットもあります。

ティムコでは1976年からフライフィッシングスクールを開催しています。フライタイイング専門のコースも用意しています。初心者向けのエントリーコースでは今まで全くフライタイイングをやったことがない方でも、道具なども全てこちらでご用意していますので、まずは体験してみたい!という方にはおすすめの方法です。
奥深い世界が待っています。ようこそ、フライタイイングの世界へ!