連載企画 “アノヒトとフォックスファイヤー”vol.3 │ バスプロ 青木大介

#アノヒトとフォックスファイヤー

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#アノヒトとフォックスファイヤー vol.3

バスプロ 青木大介

PRO ANGLER Daisuke Aoki

Photographer __ Yuma Yoshitsugu

職業バスプロ”の現在地とフォックスファイヤーのこと

様々なシーンで活躍するクリエイターのライフスタイルにフォーカスした新連載“あの人とフォックスファイヤー”。第3回は、バスフィッシング業界では知らぬ人がいないバスプロ・青木大介さんにフォーカス。日本のバストーナメント・JBTOP50で3度の年間チャンピオンを獲得した後、渡米してB.A.S.S.サザンオープン・ダグラスレイク戦で優勝を飾り、世界最高峰のバストーナメントといわれる米バスマスタークラシックへの参戦も果たした氏のバス釣りとの向き合い方、そしてフォックスファイヤーとの関係性や話題のコラボの感想を伺ってみた。

FIRST FISH

“むしろバスは幻の魚ぐらいな感じだった…”

バスプロ 青木大介

ゲームフィッシングの中心格として人気を博し続けているバスフィッシングシーン。近年ではアフターコロナの社会規範・価値観の多様化により、従来の釣りファンだけでなく年齢・性別を問わずファンの裾野を広げている。そんなバス釣り業界へ2003年に飛び込み、人生の半分以上の時間を注ぎ込んできた”俺の職業バスプロ”を標榜する青木さん。

バスプロ 青木大介
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あくまで取材だからと前置きしつつも、正確なキャストとリーリングを見せプロとしての姿勢を垣間見せる。

輝かしい受賞歴はバス釣りの申し子といっても過言ではないが、バスとの初めての邂逅には意外と苦労したようで、「1年ぐらい釣れなくて…で、なんかもう躍起になってやってた感じです」と言う意外な答え。”職業バスプロ”にもそんな時代があったのか、と思う反面だからこそのめり込んでいったのかと得心する。「むしろバスは幻の魚ぐらいな感じだった…」、幻を追い求めルアーを投げ続けたからこそ成ることができたバスプロという道、きっと氏にとっての最初のバスがプロになるための登竜門だったのだろう。

ENCOUNTER

「ぶっちゃけ最初はなかったんですよ(笑)」

バスプロ 青木大介

さて、そんな青木さんとフォックスファイヤーの蜜月が始まったのは2013年、折しも氏が手がけるルアーブランド・DSTYLE※1のローンチ時期と重なる。「元々はBOIL※2のアイテムを提供してもらって、その流れでサイトマスター※3、フォックスファイヤーと契約しました」。バス釣りファンであればGORE-TEXのハードシェルでタフコンディションのトーナメントを制したり、”着る防虫”スコーロンのフーディを纏いフィネスな釣りでキッカーを仕留めたりといった姿が思い浮かび、さぞかしお気に入りのアイテムや偏愛ポイントが聞けるかと思いきや…、「元々がフライフィッシングのギア中心だったからぶっちゃけ最初は(お気に入りのアイテムが)なかったんですよ(笑)」という答えが返ってきた。

バスプロ 青木大介
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青木さんのトレードマークと言っても過言ではないサイトマスターのグラス。時折覗くサングラス焼けからトーナメントシーンの過酷さが伝わってくる

ただ、そこで両者は歩みを止めることはせず、青木さんはバス釣りに欲しい機能・デザインをフィードバック、フォックスファイヤーはそれに応えてプロダクトのブラッシュアップをこの10年重ねていったのだ。「サポートを受けている自分が言うのもなんですがフィールドで(フォックスファイヤーを)よく見るようになってきた」そう語る青木氏の顔は何処か自慢げだ。

※1 ルアーだけでなくロッド、アクセサリーも手がけるフィッシングブランド。青木さんの活躍に裏打ちされたアイテムで人気を博している。
※2 かつてTIEMCOが手掛けていたスポーツフィッシングシーンをターゲットにしたブランド。アパレルだけでなくギア類も豊富に展開していた。
※3 TIEMCOが展開するガラスレンズにこだわった高性能なフィッシンググラスブランド。プロをはじめアングラーから高い評価を受けている。

INTEREST

「難燃のモデルを購入したのが最初」

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話は変わって今回取材時に着用してもらったNANGAコラボのダウンの感想を伺ってみた。「NANGAはプライベートで難燃のモデル※4を購入したのが最初で、自分が関わったわけではないですが興味を持っています」。コラボパートナーのNANGAはバス釣りのメッカ・琵琶湖を擁する滋賀に拠点を構えており、昨年の第3弾リリース時には青木氏とNANGAの代表で釣り好きとしても知られる横田智之さんで対談・釣行を実施。

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今季はインナーダウンとシュラフも展開。釣り人に寄り添ったギミックは釣りをバックボーンに持つ両者ならでは。

「バス釣りはどうしても仕事っぽくなっちゃうけど琵琶湖だけは特別」と語るだけあり、琵琶湖、バス釣りという共通項を通した巡り合わせだからこそ注目度・期待感もひとしおの様子。愛用している昨年のモデルからの変更点、新たに仲間入りしたデタッチャブル仕様のインナーベストや車中泊に最適なギミック満載のシュラフをチェックしながら次の釣行に向けて思いを馳せているようだった。

※4 難燃素材アラミドを配合したNANGA独自のヒノック生地を採用した焚き火などのシーンに最適なアイテム。

FROM NOW ON

「やっていないとあっさり置いてかれる」

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最後に、青木氏へ現在の心境を聞いてみると、「折り返した感じはちょっとありますね。正直やりたいことはほぼやった」との答え。再び日本のトーナメントシーンに復帰を果たした氏だけに少し弱気な発言にも聞こえるが、「昔みたいにやんなきゃいけないことが100あったとしたら昔は100やってたけど、今は50ぐらいでも良かったりもする」とベテランの貫禄。

バスプロ 青木大介
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「空いた50で、例えば テント張って寝るとか、そんなのもいいのかな」。釣りへの意識が少しシフトした青木さんには今回のコラボはピッタリかも⁉️

その、空いた時間を現在は他の釣りシーンとの交流や家族との団欒に充てているんだとか。ただ、「やっていないとあっさり置いてかれる。若者はやっぱそういうとこフレッシュなんで」と語る青木氏の顔は真剣そのもので、後進に道を譲るのはもっと先、”職業バスプロ”の返上はもっともっと先のようだ。

バスプロ 青木大介

Profileバスプロ 青木大介

高校卒業と同時にプロのアングラーを目指し、2001年に総合学園ヒューマンアカデミーフィッシングカレッジに入学。卒業後は河口湖に拠点を移し日本のトーナメントシーンでメキメキと頭角を表す。JBTOP50では2008、2015、2017年と年間チャンピオンの座を手中に納め、他にも国内で輝かしい成績を残し2019年に満を辞してアメリカのプロトーナメントに参戦。B.A.S.S.サザンオープン・ダグラスレイク戦での優勝やバスマスタークラシックに参戦するなどして凱旋した現在は、国内のトーナメントシーンに復帰して精力的な活躍を見せている。

HP:https://www.instagram.com/d.aoki_bassfishing/
X:https://x.com/deezscandal
ブランド:https://dstyle-lure.co.jp/

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