2025年10月22日
私が住む山形の河川は、初夏になると春先から続いた雪代が収束し、水田に水が引き込まれ始めると河川の水量が一段と減水し始める。
しかし、今回の釣行日は、ここ数日は水田への引き込みが一旦収まったのか、水量が若干回復したタイミングだった。
この日訪れたのは川幅が狭まった湾曲したポイントで、水勢の強い淵が形成されている場所であった。
この様に水深があり水勢の強いポイントは、通常のシンキング、スローシンキングと言われるミノーをボトム付近にいる魚にアプローチするのは困難な場合が多い。
そこでファストシンキングミノーのナビア50FS「パールアユ」カラーで探る事にした。
ナビア50FSは後方重心設計の為、テールから素早く沈下し深場へとアプローチできるミノーである。
淵の流れ込みよりも上流にロングキャストし、根掛かり防止の為にラインテンションを調整していく。
淵のボトム付近は思いのほか水がゆったりと流れており、ルアーがターンするタイミングで誘いを入れた。
ルアーが手前のかけ上がりに沿ってヒラを打ちながら戻ってくるのが見えた。
するとルアーの後方に一尾の魚が勢い良く追尾してきており、一瞬でナビア50FSをひったくった。
途端にドラグが出されたが、無理に寄せるのを諦め、落ち着いてやりとりをし、慎重に寄せてランディングすると見事な大山女魚がネットに収まっていた。
この河川で区間の開拓を進めていく中で、なかなか魚からのコンタクトが得られずにいた為、嬉しさがより込み上げてくる。
この河川に遡上してきた個体なのか、居着きの山女魚がこの河川で銀毛した個体なのか確証は得られないのだが、どちらにせよ満足のいく一尾であった。
体高もしっかりとしており、鼻が落ちている厳つい顔つきの山女魚にしばし見惚れていた。
リリースする瞬間、水飛沫をかけて勢いよく元居た場所に帰って行った。
この大山女魚との出会いによって、忘れられない釣行の一つとなった。
【タックル】
ロッド:パスプルーバー PRV52SL-2 "Crisp Twitcher"
リール:ダイワ セルテート2000
ライン:PE0.6号
リーダー:ナイロン8lb