ヘアラインのUVポーラーシェニールに代表されるシンセティックハックルをボディに巻いたぐるぐる系マラブーストリーマー。シンセティックファイバーを使ったウーリーバガーだと思えばその実力は推して知るべし。
今回はティムコのUVボディラップを使って巻いてみた。UVボディラップはヘアラインUVポーラーシェニールに比べコア(芯が)細いのが特徴だが、白く目立ちがちなのでラフにダビングしたアンダーボディに埋め込むようにしている。そのアンダーボディにはTMCペレットダブ/ペレットダブUVを使っている。サイズバリエーションはTMC5262の#8、#10。
実はこのフライ(カラー)、夏の中禅寺湖のハーリングで圧倒的な釣果を叩き出しているカラーで、その釣れっぷりから2年近くシークレットにしていたカラーなのだ。このフライ(カラー)にたどり着いたのは、ベテラントローラー(ルアーでトローリングする人たち)の多くが水牛の角をルアーに使っていることが発端だった。乳白色で透明感ある水牛の角は時に他の追随を許さないほどの釣果を上げている。何とかフライでそれに近いものが出せないかと試行錯誤している時、テールのマラブーは中禅寺湖界隈で「ヨゴレ」といわれるくすんだホワイトに行きついた。次にボディだがUVボディラップにしろUVポーラーシェニールにしろ「パール」だと白すぎる。もっと汚れたホワイトが無いかと探していた時にたどり着いたのがUVボディラップのライトグレーだった。ライトグレーという名前が悪いのか注目度が低く、また自分もノーマークだったが、使ってみるとその実力にビックリ。パールホワイトはマズメ時に強い印象だが、このカラーは日中でも安定した釣果を出したのだ。
これが果たして角と同じ効果なのか否かは分からないが、あらためてロートーンの白は釣れると認識した。そして自分なりの当たりフライ、当たりカラーを見つける面白さを再認識したのであった。
なお、UVボディラップは16ライトグレー同様に02ライトピンク、05ライトブルーでも同様なカラートーンの仕上がりになる。2024年はライトブルーでも釣れたが2025年はライトピンクも試してみる予定だ。
余談だが最近のコックネックの両脇についている「スペードハックル」は柔らかくファイバーも長めでこういったマラブーストリーマーのカラー向きでオススメだ。
またアンダーボディに巻いたTMCペレットダブ/ペレットダブUVの掻き出しにはTMCダビングツールがオススメだ。アルミバーにベルクロを貼り付けたシンプルなツールだが、UVボディラップのファイバーやコアにダメージを与えることなくアンダーボディのファーを搔き出せて一体感のあるボディができる。このツールはこれらのフライの為にあるのではないか、と思うぐらい便利である。
タイイングレシピ
UVボディラップマラブー ライトグレー
フック:TMC5262 #8
スレッド:センパーフライ クラシックワックスドスレッド12/0 022タン
テール:プライムマラブー ゴーストワカサギ等ヨゴレ系ホワイト
ボディ:TMCペレットダブUV 21ナチュラルホワイト
ハックル:TMC UVボディラップ 16ライトグレー
カラー:Metzコックネックグリズリー スペードハックル(他ヘンネックなどサイズが合えば可)