GRID WOOL グリッドウール / Foxfire

grid wool
フォックスファイヤーの
新素材
アウトドアや登山で重要な
ボディコンディショニング。

天候や気温など、刻々と
変化するフィールドの環境。
その中でカラダのコンディションを
維持する「クロージング」。

Foxfireは素材とカタチを工夫して、
あなたのアクティビティをサポートします。
羊
グリッドウールフルジップ着用
グリッドウールフーディグリッドウールフルジップ着用
グリッドウールクルー着用
グリッドウールフーディグリッドウールクルー着用
グリッドウールフーディ着用
グリッドウールフーディ着用
グリッドウールフーディ着用
グリッドウールフーディ着用
グリッドウールフーディ着用
グリッドウールフーディ着用

素材・機能 Material

メリノウール

メリノウールの特徴

メリノウールは吸湿性と速乾性、保温性や消臭性まで持ち合わせる天然繊維。一般的なウール素材の中でもメリノウールは繊維の細い糸なため、チクチクしにくく肌に優しいのも特徴。
また一般的な繊維と違い、ウロコのような「スケール」に覆われたメリノウールは、湿度によって開閉することで、衣服内の湿度も調整でき、汗冷えの低減にもつながります。

グリッドウール

裏側メリノウール・表側ポリエステル

そんな高機能のメリノウールを裏側に配置し、グリッド(格子状)に成形。表側は滑らかなポリエステル素材で肌触り良さと速乾性をプラス。裏側で吸い上げた汗を、表面で素早く拡散・蒸発させることでドライ感が向上。

このグリッド構造は、衣服や肌との間に凹凸の空間を作ることで、厚い凸部分では適度な熱を保持します。 グリッド間の薄い箇所からは動いたり、風が通ったりすることで、余計な熱や汗が排出される機能的な形状です。

また肌に対して点で接触するため、汗のべたつきや汗冷えも抑えられます。

メディア掲載 Media

メリノウール

Foxfireの新素材グリッドウールがYAMA HACKに掲載されました。

YAMA HACK掲載記事はこちら

徹底解説インタビュー Interview

グリッドウール

松尾 尚紀

Foxfire 企画開発課長

グリッドウール

三浦 晋哉

アウトドアメディア WEBライター

新素材の誕生秘話や機能性から、 ミッドレイヤーで使うことのメリットまで、 開発者の声を聴く。

三浦晋哉さんがFoxfireの生産現場やコラボ先を訪ね、作り手の思いや技術に迫る企画。
今回は2025FWで登場した新素材「グリッドウール」を紹介します。
ふわふわの肌触りと心地よいぬくもりが魅力で、世界的にもあまり例がない新素材。
その開発に携わった松尾尚紀さん、製品企画を担当した鎌田恭子さんに話を聞きました。

Q
新素材のグリッドウールは、簡単にいうとどんな素材ですか?
A
グリッドウールはFoxfireが主にミッドレイヤー向けの生地として新たに開発した素材です。
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ミッドレイヤーの素材というと、ポリエステルなどの化学繊維が圧倒的に多いですよね?もちろん化学繊維のメリットは多いものの、「汗冷えしやすい」などフィールドウエアとして足りない部分もあるんです。
確かに。ポリエステルのミッドレイヤーを着ていると、速乾性がある分、どうしても熱を奪われてしまいますよね。
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気化熱ですね。そういった化学繊維のデメリットを解決するために開発したのが、Foxfireの新素材グリッドウールです。天然繊維のウールとポリエステルのハイブリッド構成にすることで、それぞれのメリットを“いいとこ取り”した素材になっています。
ウールというとベースレイヤーで使われる素材というイメージが強くて、ミッドレイヤーで使われているのはあまり見ませんよね?
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その通りです。実は「ミッドレイヤーにウールを使う」という発想が、意外ですが世界的に見てもあまりなかったので、そこにスポットを当てた素材になります。お手本になるような素材も、製品の考え方もこれまでになかったので、信頼できる生地メーカーさんとゼロから開発しました。その結果、ウールの機能的なメリットが全面に出た素材ができあがりました。
Q
ウールとポリエステルを組み合わせる機能的なメリットは何ですか?
A
汗冷えを抑え、暖かさと速乾性を両立できます
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メリノウールは普通のポリエステルのミッドレイヤーと比べると、しっかり保温してくれます。さらに適度に保湿してくれること。服の中にある程度湿度を貯めてくれるので、肌にも優しく、着心地も快適です。
私も着てみましたが、ちょっと袖を通しただけでも、暖かさを実感できます。またウールというと消臭性もあると言われていますよね?
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たしかにフィールドテストでも、嫌な臭いを感じにくかったという声が多かったです。
素材組成を見てみると、ポリエステル51%、ウール41%、ポリウレタン8%と書かれていますが、どのような構造の生地になっているんですか?
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肌面にメリノウール、外側にポリエステルという構造です。Foxfireではウール混素材のベースレイヤー(インナー)が長年評価をいただいますが、インナーのウール混素材の場合、肌面にポリエステルまたはポリプロピレン、外側にウールを使っています。肌面はドライにしてあげて、外側のウールが肌面で吸った汗を拡散しながらゆっくり乾いていく仕組みです。今回はミッドレイヤーなので、インナーとは逆になります。
インナー用の素材とは全く違う構造なんですね。
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この構造だとインナーとの間に空気の層ができるのでウールの温かさを体感しやすく、保湿性も実感しやすいですね。ポリウレタンはウールとポリエステルのつなぎの部分に入れることで、生地にストレッチ性を持たせています。
Q
グリッド構造の機能性は?
A
汗がグリッド面に触れて溝に沿って広がっていくので、拡散性が良く、ダブルフェイスのフリースよりも軽量化できます
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グリッドにすることによって、肌面を点接触にして肌触りも良くしつつ、軽量化も狙える、と。このグリッドの形状や大きさは試行錯誤されたんですか?
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これまでの経験で肌触りがいいグリッドの大きさは、ある程度分かっていました。もちろんさらに点接触にして、グリッドがない部分を広く取ることもできますが、そうすると繊維強度が弱いウールでは強度不足になってしまいます。とくにミッドレイヤーの場合は、直接バックパックを背負うこともあるので、強度とのバランスを考えた結果、この大きさになりました。
Q
ウールの静電気は大丈夫?
A
制電性の縫製糸を全体に使用することで静電気を抑えています
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そうやって出来上がった素材をウエアに落とし込んで製品化する段階でも苦労がありそうですが、その点はデザイナーの鎌田さんのお仕事ですね?
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とても面白い素材が出来上がったものの、他にない素材だから「どのレイヤーのウエアに使うか」は社内でも様々な意見が出ましたね。また開発初期の段階で「この素材はかなり静電気がすごい」というのが分かったので、しっかり対策をしました。通常フリースなどには放電テープを入れる対策をしていますが、今回はそれ以上に「静電気を抑えたい」ということで、縫い糸を全て制電性のものに変えました。放電テープを入れなくてもいいくらいの効果で、かなり着用感も良くなりました。
登山では脱ぎ着が多いから街着以上に静電気が気になりますよね。しっかり対策してくれているのは嬉しいです。
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それと実は私、ウールのチクチクする感じがちょっと苦手で。でも、このグリッドウールはまったく痛かったりかゆかったりがなくて。そのあたりもぜひ注目してほしいです。
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彼女のようにウールの肌触りが苦手な方もいるので、ミッドレイヤーとはいえ肌に触れることもある分、気を使いました。Foxfireが使っているウールは、エクストラファインメリノウールというカテゴリーですが、一般的なアウトドアウエアで使われるエクストラファインメリノウールの太さが19.5マイクロンが多いのに対して、さらに細い18.5マイクロンのウールを使うことによってチクチク感を軽減しています。
確かに肌触りがいいですよね。本当にふわふわです。実は私も乾燥肌&敏感肌でウールがちょっと苦手ですが、これなら安心して着られるなっていう感じがしました。
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普通はミッドレイヤーのように生地が厚くなると、使う糸も太くなりますが、ウールが苦手な方にも、「このグリッドウールは大丈夫ですよ」と言いたいので、インナーにも使っているエクストラファインメリノウールをそのままミッドレイヤーに使って肌触りを良くしています。
25FWでこのグリッドウールを採用したミッドレイヤー3型が初めて登場したわけですが、先ほど鎌田さんからこの生地が開発された当初はミッドレイヤーに使う以外にもいろいろな意見が出たっていう話がありました。グリッドウールという素材は今後まだまだ伸び代がありそうですね。
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そうですね。今年の秋冬に初めてグリッドウールが世の中に出て、これからいろいろな意見が入ってくると思うので、そういった意見も参考にしてさらに育てていきたいなと思っています。グリッドウールがこれからどう発展していくか楽しみにしていてください。

レイヤリング Layering

商品レビュー Review

ちゅーた

山旅ハイカー

ちゅーた

着た瞬間からあたたかさを纏う印象があり、だけどふわっと軽い。 が、ファーストインプレッションです。 そして色味がかわいい!

内側にウールをもってきているので、保温性が高く(ウールの消臭性もあるので汗をかいても数日着用しても安心)、チクチクしがちなウールだけど細かいウール繊維を使用しているので肌触りがすごく優しい。グリッド状の編み方のおかげであたたかい空気を纏えるみたい。
インナーに良く使われるウールと、ミッドに良く使われるポリのハイブリッド。 透湿性やコンパクトも兼ね備えていて、どんなシーズンにも持っておけば頼れる1着です。

もちっとしていて癒やしのグリッドウールちゃん。 愛用しています!

花岡

フォトグラファー

花岡 凌

柔らかな暖かさと汗抜けの良さを両立。過酷な撮影環境でも信頼して使える一着。

撮影現場での待機や急な天候変化に特に強さを発揮した。軽量で携行性に優れ、寒風の中でもサッと羽織ればウールの柔らかな暖かさが体を包み、汗抜けの良さも程良い。
長時間同じ場所で待つことも多いカメラマンにとって、汗冷えせず快適さを維持できる点は大きな利点だ。

ウールのアンダーウエアは寒い時期によく使用するが、重たい機材を背負って移動すると大量に汗をかき、簡単に脱ぐことができない。その点、このフーディは脱ぎ着のしやすさが快適さを保つ大きな助けとなった。行動着としても防寒着としても優秀で、行動と静止を繰り返す撮影スタイルにしっかり寄り添ってくれる。まさに機材同様に信頼を置けるウエアだ。

石川

登山ガイド

石川貴大

これまで、グリッドフリース素材のアイテムは他社製品も含め、さまざまなものを愛用してきました。特に、グリッドフリースを代表する2ブランドの製品を、用途やフィールドに合わせて使い分けてきました。今回、Foxfireの新素材サンプルをいち早くお借りし、晩秋の八ヶ岳での撮影・取材業務にて着用テストを実施しました。

第一印象は、丈夫さと軽量さのバランスが非常に優れているという点です。グリッドフリースの定番2ブランドを例にすると、一方はクライミングを想定したタフさ重視のモデルでやや重量があり、もう一方は遠征向けに軽さを優先したタイプで、耐久性がやや控えめ。
Foxfireの新素材は、その“ちょうど中間”に位置し、幅広いアクティビティに対応できる守備範囲の広さを感じました。

今回着用したのはサンプルの都合上Mサイズですが、恐らくSサイズでも動きやすく感じられるほどのストレッチ性があります(身長170cm・体重60kg)。自分の登山スタイルでは、ベース寄りのミッドレイヤーとして着用するのが非常に快適で、行動中の温度調整もしやすい印象でした。

■ 着用して感じた主なポイント
厚手の化繊グリッドに匹敵する保温性
高いストレッチ性と柔らかな着心地
軽量で行動中もストレスが少ない
他社では珍しいホワイトカラーの展開が新鮮で魅力的