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アンダーハンド釣行記

Fly Fishing社員ブログアンダーハンド釣行記 アンダーハンドで十勝川の大アメマス

2012.12.04

アンダーハンドで十勝川の大アメマス

11月の3連休を利用して十勝川本流に行った。いろいろな理由でこの時期に北海道まで来たのだが、到着すると思ったより寒くなく、太陽が出ていてホッとした。札幌や岩見沢が雪で帯広も同じようかと思っていたが“十勝晴れ”という言葉があり、この時期は晴れることが多いと北海道のフライマンが教えてくれた。

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※11月なのにこんなにきれいな十勝の青空

さて十勝川はとても広い川でポイントがわからないとほとんど釣りにならないと言っていい川だ。また一度増水して濁るとなかなか回復しない川で2週間回復しないこともよくある。だから遠征組が十勝川本流を攻めるのはいろいろな意味で難しいのだ。十勝川はレインボーとアメマスが狙えるがこの時期は下流でアメマスを狙う釣人が多い。今回はそんな十勝川のアメマス釣りをフルシンクのヘッドで、アンダーハンドでやってみてほしいと以前から札幌のKさんから言われていたのでやっと実現できたというわけだ。

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※雪の降った日もありました。この日のリールはランナー

初日に空港からポイントに向かった。ポイントはKさんに教わった。河原までなるべく車で近付き、林を抜けて本流まで行くと事前の情報通り増水して濁っていた。これはとてもじゃないが無理だと判断したのだが、せっかく来たのだからもう一ヶ所行ってみようということになった。そこには魚がいる可能性が高いと聞いたからだ。

濁った水のため川底の状態がわからなかったが何とか分流を渡って目指す本流ポイントに着いた。クロスS1の6ピース8132-6にオプティスピードランナーをセットし、032ランニングライン+アダプテッドライン8-9のS2ボディ+S3ティップをセットした。このライン選択がベストかどうかもわからないがとにかくやってみようと思った。OH&Dリーダー14ft02Xに0Xティペットを60㎝にして、ヘアラインUVポーラシェニールシルバーで目立たせたフライを結んだ。濁っていたが晴れていたのでなるべく光らせアピールしたかったのだ。

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※水中で動き、光る、全長9cm

川にははじめ誰もいなかった。本州でいえば利根川の下流のような感じなので戻りヤマメを釣る感覚でポイントをさらに絞った。上流からの風の中、右岸から腰までウェイディングしてフルシンクのヘッドを1回でキャストする。アンダーハンドの有効なシチュエーションだ。さて30分ほどやってみたが何も当らない。何度か根掛かりしたTMC5263#4が開いたままになっていたが、手が冷たくて直せず、そのまま釣り下った。ラインはシンクS1/S2がベストだったのだろうがその時はわからなかった。
それから程なく、気楽な気分で角度変換してキャストし、スイングしているフライに強烈な衝撃が走った。水中で艶めかしく動き、光るフライを思いっきりくわえ反転したのだろう。“ドカーン”という衝撃の後に魚は流芯に戻り動かない。数度ヘッドが入るところまで寄せたが再びランニングラインが20m以上出ていったしまった。増水で流れが強く、魚も踏ん張れるようだ。その後なんとか寄せると大きなアメマスだった。フックが開いていても魚は結構掛かるものだ(笑)。また大きな魚ほど重いのでがっちりフッキングしてくれる。

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※ファーストヒットのアメマス

このシーンはヒットからランディングまでDVD用の動画として撮影してもらったので近いうちに編集したいと思います。さて旅の間、魚は釣れ楽しい旅になった。タックルは日によって少し変えた。しかし振りかえるとディープウェイディング&シンキングラインを考慮し長めのGASS 8140やEVOTEC8136、イグザクトXACT8136-4MFがベストマッチと判断した。

12ft台では膝までのウェイディングならいいが強い流れを腰までディープウェイディングするとフルシンクのラインは難しい。12ftは盛期のフローティングもしくはシンクティップの釣りでは活躍する。またランニングラインは遠投しやすい029がいいとも思った(特に遠投は必要ありませんが楽に飛ぶので)。ヘッドはS1/S2、S2/S3がメインだろう。この川では80㎝オーバーも掛かるようだが7番か8番でOKだと思う。
アンダーハンドはフルシンクのヘッドが自在にコントロールできるのでシンキングの釣りはとても相性がいい。またリトリーブしたヘッドも一度でキャストできる(最近この問い合わせが多いです)。さらに全く同じシステムでオーバーヘッドもできるので状況に応じて使い分けるといいだろう。
いろいろ川を見て回ったがバックが切り立った壁のバックスペースのないポイントも数多くあったがアンダーハンドなら全く問題なくシンキングのSTヘッドをキャストできた。

 

最後に道東の十勝川や釧路川は傾斜のきつい川で状況や場所によっては腰までウェイディングすると危険だ。遠征する場合は充分気を付けてください。

近藤記


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