真夏の北海道の川を釣りあがっていた。その日はなかなか魚が釣れなかった。ここぞと思うポイントでも魚の反応はなく、そういう時は魚がいないか、魚がいても、どのポイントも魚が釣れないので一生懸命歩いても状況が変わるとは思えなかった。あきらめながら最後のプールに来たとき、その日初めてのライズを確認した。
俄然やる気になって、ゆっくり慎重にライズに近づき、しゃがみ、ラインをリールから出してライズを再度確認しようとした。プールの開きの対岸の木の下の少し下流で再びライズが起こった。フライはスティミュレーターの#8で時期的に見切られることはないと考えた。慎重にフライをプレゼンテーションしてフライがライズ地点に差し掛かった時、ゴボッと出た!がフライに掛からなかった。
しばらく場を休ませ、フライをマシュマロタランチュラに変えた。ライズは止んで、魚は再び出るかはわからなかったが慎重にもう一投した。ゴボッ!今度はフッキングした。この日初めての魚。クロスS1の590はいい感じで曲がっている。
慎重に寄せてくると何とこの川では珍しいアメマスだった。背中の模様がくっきりしていて明るかったのでシャッターを何回も押した。
夏、川によっては下流からアメマスが上がってきてこんな場面に出くわすことある。群れていることが多いので何尾かいることがある。案の定、ドライで釣った後にニンフを流すと別のアメマスが掛かってきた。
前半の釣れなさも忘れ、満足して川を後にした。
近藤記
【タックルデータ】
ロッド:クロスS1 590-4MF
リール:オプティドライフライ
ライン:エヴォテック85 WF5F
リーダー:OH&D11ft3X
ティペット:ミスティプラス4X80cm
近藤記