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Fly Fishing社員ブログ 嶋崎了のドラマティック・フライズ 「ウェットの誘惑」

2014.03.19

嶋崎了のドラマティック・フライズ 「ウェットの誘惑」

ウエット写真-01

「ウェット」

今日は予報通り気温は高いが風が強くて体感温度は寒く感じる。こんな日はハッチも少なく、ライズの釣りは難しいことが予想される。昨日も同様で、ほとんどライズが見られなかった。ここ数日のハッチ時刻より30分ほど早めに入渓すると、フタバコカゲロウがちらほらハッチしていた。上流からライズを探しながらそれらしいポイントを見て行くが、何もないまま目的のポイントにたどり着いた。

しばらく様子を見ていると下の方でライズしたが、後が続かない。友人のHとしゃべりながら春のライズ待ちを楽しむ事になった。Hとはプロタイヤーの備前さんを介して13、4年の付き合いになるが、実際に合うのは春先の釣行とフィッシングショーくらいだ。しかし付き合いだした頃と比べると、最近では電話はもちろん、フェイスブックなどでも年がら年中接していて、気心の知れた友人の一人だ。「釣り」そのものがうまいので、ルアー、エギ、フライとどんなスタイルでもそれなりのポジションがあり、Hの一言は重く信頼度抜群でもある。しかし、たまに出る根拠のないポジティブシンキングは如何なものかと共通の友人達の間では笑い話にもなっているが、それほど前向きな人間だ。

そんなHとポイントを見ながら昔話でライズ待ちのひと時を楽しんでいると、尺超えのライズが始まった。しかし、ランディングまで夢見ていたライズもすぐに止んでしまった。しばらく待つが何もないので諦める。食事をしながらも様子を見ていたが風も強く寒い状況から判断し、他のポイントを見て回る事にした。

どこの川でもそうだが、川のどこにでも魚がいる訳ではない。年周りにもよるが付き場と言う物が存在する。何か魚にとって都合が良い条件が揃うところだろうが、最近は鵜の出現も重要な要素となっている。鵜は一日に尺ヤマメを10匹食べてしまうほどらしい・・・。一羽のメスが1年間に5~6個の卵を3回産むので、単純計算でも恐ろしい数が増える事になる。しかし、鵜も生態系の1つに組み込まれる筈なので安定してくればそんなには増えないとは思う・・・と願いたい。

次のポイントに付くとやはりライズはしていなかった。Hは先週ウエットで良い釣りをしていたので、オレンジパートリッジ#14をライズポイントに流し始めた。Hは元々ウエットが好きで良い釣りをしていたが、私はあまり興味を持っていなかったのでやらなかった。しかし、先週の釣果も見ているし今年はやってみるかとチャレンジしてみる。フライはTMC947BL#12に巻かれたニンフともウエットとも言えない中間的なフライ。まあ、練習だしニンフは釣れるしと自分に言い聞かせた・・・。

すると10投ほどで9寸ほどの銀ピカのアマゴがかかったが、ジャンプ一発で外されてしまった。しかし外されたことの悔しさよりも、掛かった事の喜びの方が大きく、それからは一投一投真剣になっていく。あわよくば先週Hが釣った様な豊満ボディのアマゴが釣れるかもしれないと期待も高まる。魚がいると思われるスジを丁寧に流し、こんな所にいるのかという所も流していく。取り敢えずどこにいるか解らないのでどこにでも流していった。するとまた当たるが乗らない。Hから「ラインを持っちゃだめだ」と言われ、その通りにすると今度はジジーとリールが逆転したがすぐにバレてしまう。針の形状からなのか?ティペットにタルミをもう少し入れた方がいいのか?など他にもバレる原因を色々考えながら、その後何回か当たりはあったものの結局一匹もキャッチする事が出来なかった。しかし、普段よりも充実し楽しかったのだ。来週はもう少しまともなフライを用意して釣りをしたいと思い、その日は川を後にした。

ShimazakiWet

さて、何を巻くか?候補に挙げられるのは取り敢えず簡単に巻けるソフトハックルパターン。今後も他の河川でやることも見越してそれなりの数を巻いておきたい。タイイングは色々なパターンを巻く場合と、良く使うフライをひたすら巻く場合と、私の場合二通りに分けられる。昔の様にただタイイングをしたいから色々なフライを巻くということはあまり無くなり、実戦的な実弾の様なフライしか今は巻かなくなった。今の状況だと実弾を巻くタイミングなので、当たりがあったハーズイヤーをボディにしたソフトハックルパターンとオレンジパートリッジの#16~#10をそれなりに巻いて週末に備える。

あとは週末ライズがあまり起こらない事を祈るばかりだ(笑)。

嶋崎 了

 


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