相変わらず暑い日が続くが、製品テストの手を止めることはできない。今回は暑さを覚悟して、久しぶりに開発担当と2人で2020年新製品のテストに行ってきた。ねむけ眼をこすりながら、2人ともそれぞれ担当するアイテムを持ち、河原へと降りていく。
雰囲気は抜群なものの、流れからは一向に反応がない。2、3個のポイントを回ったものの、開発担当に小さなニジマスがヒットしただけ。気づけば気温も30度を超え2人とも汗びっしょり。そんな中、それぞれテストしているアイテムをお互いに使い、コンセプトや進行具合を確認しあう。どれもなかなかいい感じに出来上がっており、今後のテストも楽しみな感じだ。
とはいえ、釣りに来ているのだから、しっかり結果は残したい。陽が上がりきっているので、流速の早い流れに魚が入っているはずだと予想し、流心にルアーをトレースしていく。時折小さな魚が反応してくれるので、間違ってはいないはず…。そんな私の読み通り、荒瀬の流心からプロトミノーに対しヤマメがヒット。夏ヤマメらしいグッドコンディションで思わず笑みがこぼれる。
少し離れて釣りをしていた開発担当もいいサイズをバラシてしまったりと、だんだんと生命感が出てきた。声を掛け合っていると、お互いに人とも流速が早いところが良さそうだという共通の意見を持っていた。そしてやはり流速の早いところから結果が出た。開発担当が操るイメル50Sのプロトカラーにいいサイズのヤマメがヒット。尺少し足りないと開発担当は苦笑いしていたが、私としてはうらやましい限りだ。プロトカラーにはもうひと手間かけてみようかと思うが、なかなかいい感じに仕上がっている。
いいヤマメを見せられたからには、私にも火がついてしまい、どんどん遡行していく。ちょうど淵の頭に荒瀬が当たり、そこに大きな沈み岩が入っているポイントに遭遇した。ここは必ず大物がいるだろうと思ったのだが、小さなヤマメが2匹釣れた後に沈黙してしまった。ここまでプロトミノーを使っていたので、ロストしたくないと中層中心のアプローチだったが、今度はボトムすれすれまでミノーを落としていく。
流れと平行に流していくとグッとルアーが抑え込まれた。根がかりかと思うようなアタリだったものの、アワセを入れるとスーパーダッシュが始まった。しっかりとフックを差し込む動作の後に、ドラグを緩めて走らせる。50m以上のダッシュを見せてくれたものの、ロッドのバットパワーを活かして寄せてくる。手前でもかなりの抵抗を見せられたがランディング成功。
炎天下の中出てくれたうれしい56cm。いつも辛口な開発担当も、今回ばかりは珍しく称賛の言葉をくれた。ヒレの立派さや、鮮やかな赤の発色に見とれてしまうが、あまり弱らせていけないので、そそくさとリリース。
その後、暑さを避けて支流にも少し足を運んだ。
イメル50Sのプロトカラーでイワナが釣れてくれた。こちらは先ほどとは真逆のナチュラル系カラー。これももう少し変更点がありそうだ。
2人で歩いたとはいえ、なかなかいい釣りができた今回のテスト。開発担当と現場で実物を見ながら打ち合わせができてとても実りの多い釣行となった。実力派のルアーになってきているので、発売をお楽しみに!
田崎タックル
ロッド:エンハンサーカタリストEHCT-59ML-2
ライン:PE0.5号×フロロ6lb
ルアー:プロトミノー
開発担当タックル
ロッド:エンハンサーカタリストEHCT-48ML-4
ライン:PE0.6号×6lb
ルアー:イメル50Sプロトカラー/ライトニングウォブラー