増水に悩まされた夏休みの始まりだったが、少し落ち着き始めたタイミングで新規開拓の沢へと向かった。ヤマメがいるのか?それともイワナだけの川か?ワクワクしながら車止めから出発する。熊に出会うことを恐れて、同行の友人と二人でうるさいくらいに熊鈴を鳴らしながら進んで行く。相変わらずの増水状態だったので、この日もシュマリ50FSで釣りを組み立てていくことにした。
着水後、カウントダウンでルアーをしっかり沈ませてからアクションをかけ始める。「魚影の濃さはどれほどのものか?」とドキドキしていると、すぐに小さなサイズが顔を見せてくれた。
ヤマメが居る沢だとわかったので「どこならイワナが釣れるのだろうか?」と思いながら釣りをしたが、このサイズのヤマメがたまにヒットしてくるのみ。私が流芯を狙っているということもあるのだろうが見事にヤマメばかり。そんな中、岸際のエグレが深くなっているポイントの何気なくルアーを流し込む。下の層でしっかりとルアーを泳がせたいのでロッドアクションはつけずに流し、ヨレに入ったところでトゥイッチを加える。グッと押さえ込まれるようなアタリが手元に伝わったので、アワセを入れて慎重に寄せてきた。
ようやく探していたイワナが登場。しかもサイズも37cmとなかなかのグッドサイズ!!川の規模に似つかないサイズに同行の友人も苦笑い。不思議とこの後にはイワナの影がまったく見られなかった。その代わり要所要所でヤマメが元気よく飛び出てきてくれてとても楽しませてくれた。丸っこいパーマークの固体だったり。
かたやパーマークが縦に長く山のヤマメらしい模様の固体も見られた。背中の黒点が少ないのも面白い点だ。
この川は模様も体色も様々なヤマメが住んでいてユニークな川だった。どの魚も共通していたのは流芯についていたということ。しかし早くルアーを引っ張って来ると反応が薄いので、ラインスラッグを出して流れを漂わせるイメージで流すとどんどん数が伸びていく。釣れていると欲が出てくるもので、次はサイズが欲しくなる。水深、流速共にかなりの好ポイントにたどり着いたときにロッドが弧を描いた。
雄らしい顔つきの立派な夏ヤマメ。惜しいことに泣き尺だ。しかしその数cmのことが気にならなくなるほどのクオリティフィッシュ。
体色も夏らしく艶やかで、パーマークは縦に2つに分かれている独特な1匹だった。これで満足しながらも進んでいくと雨が降り始め、少しすると若干川に濁りが入り始めた。10分ほどで笹濁りになり始めたので、急な増水が怖くなって退渓。車に戻ってから、他に釣りのできる川が無いかと探したものの、昨日の影響でまだ泥濁りの河川ばかり。少し早かったものの、次の目的地へと車を走らせることにした。
【タックルデータ】
エンハンサー River Master EH58ML
シュマリ50FS 195HGテネシー+、197HGヤマメ+、199HIRO-SPハバネロ+
スタッフ田崎