Trout Fishing記事 | ティムコ

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Trout Fishing  社員ブログ   秋鱒放浪記 その1

2017.10.12

秋鱒放浪記 その1

10月に入って楽しかった渓流歩きも終わってしまった。去る9月半ばの釣行を振り返ってみる。9月前半の秋鱒調査ではいいアマゴを手にできてホクホクな私だったが、季節的には今回の9月半ばからが本番。更なる秋鱒を求めて木曽川水系へと訪れた。前回とは違い、今回のターゲットは最初からアマゴだ。朝夕はすっかり冷えこんだ山奥へと向かい、夜明けと共に入渓する。寒いのでこの時期に似つかわないほど着込んで川を目指して歩いていく。気温一桁台の寒さがツンと鼻に響くのも、シーズンの終わりを感じられて気分が引き締まるきっかけになる。

 

しばらくして川へたどり着き、釣りを開始するが反応がない。この時期の川で爆釣を味わったことがないので、いつも通り厳しい1日の始まりといった感じだろうか。淡々と流れにルアーをキャストしていきながらも、時折足を止めて流れをジッと見つめる。この時期は稀にだが、流れの中に色づいた魚が見えたりすることがあるので、それを探して流れを観察するのだが、そういった魚はなかなか発見できない。

 

シビアになった秋の魚が表層まで出てくることはなかなかないと思うので、ロッドアクションを抑えてボトム付近でルアーを泳がす。もはや泳がすというよりも転がすといった方が近いだろうか。しかしここぞという時には激しくトゥイッチを入れてルアーを暴れさせる。魚の威嚇スイッチを入れてやろうという魂胆だが、この日の1発目はロッドを動かさずにルアーが自然に泳いでいる時にヒットした。鈍いアタリの後にグイグイと魚が潜って行く。水中で鈍く光る姿とロッドを絞り込むサイズ感に本命を意識したのだが、キャッチできたのはビッグなイワナ。

 

①

 

40cmを越すサイズを前にすると魚種関係なく圧倒されてしまう。色の濃さがとても美しく、大物独特の雰囲気を持ち合わせている見事な1匹だった。朝の1本目からこんなにいい魚が釣れてしまったのを不気味に思いながら釣りを続けて行く。こういう集中を切らした時に限って不意の大物が来ると思っているので、集中を切らさないように心がけていた。

 

その甲斐あってか、泳ぐルアーに黒い影がチェイスして来るのが見えたので、そこで激しくロッドワークを加えると魚がルアーを咥えた。フッキング動作をすると今度こそ本命のアマゴだと確信する。力強いファイトに驚いたものの最後にはランディング成功。川の規模はそれほどないのだが魚にパワー負けしないようにエンハンサー64MLにしてきてよかったとキャッチの後に思えた。

 

②

 

薄くなっているパーマークから察するに、おそらくこの魚は遡上系の魚だったのだと思う。そしてまだ薄いながらも色が出ているので私を興奮させてくれる。

 

③

 

そして力強いファイトの理由はそのグラマラスなボディの太さから来るものだったのだろう。

 

④

 

元気よく流れに帰っていってくれてホッと一安心。本命が釣れて遠征が成功した喜びを噛み締めながら先へ進む。大きな淵にたどり着いたところでボトム付近までルアーを落とし込んでいく。ルアーを流し込み、狙い目の流れで浮上させると50近いイワナがブワッとルアーめがけて浮いてきた。ドキドキしながらロッドアクションを加えてくとヒット・・・。

 

⑤

 

残念ながらヒットしたのは目視出来た50クラスではなく、その横から突然現れた32cmだ。大きな魚よりも、ふたまわり以上も小さな魚がルアーを奪うように食う瞬間は興奮を覚えた。先の40クラスと体色が対照的なのが面白い。そして50クラスのイワナはしばらく流れをウロウロしていたものの、最後には深みに消えていき、その後姿を現わすことはなかった。

 

いいイワナの後はサビの出始めたアマゴを追加する。渓流の魚らしくパーマークがバッチリだ。遡上系の魚とはまるで真逆のタイプであった。

 

⑥

 

そこからはしばらく魚の気配がない状態が続く。そろそろ退渓点というところで、ルアーの後ろを魚が追ってきた。40近い魚体の側面を彩る赤色と、鮭のように落ちた口先が反転した際に目に飛び込んできて私の興奮はMAXに。

 

「大本命だっ!」

 

はやる気持ちを抑えて、魚の付いていた場所をよく観察する。目を細めて流れを見ているとその魚がいた。自分のテリトリーがあるのだろうか。狭い一定の区間をフラフラと行ったり来たりしている。ヤツの行動パターンを見てやろうとずっと見つめる。しばらくすると少しずつ移動距離が減ってきて、最後は流れに定位した。永遠のように感じていた待ち時間もようやく終わりを告げる。フックも替えてラインも結び直した。さあ勝負!とキャスト開始。

 

上流側からルアーを流し込んでいき、定位する魚の目の前でターンさせながらヒラを打たせる。魚が少し身を動かしたかと思ったらゴンッと手元に衝撃が伝わった。少しキツめに締めていたドラグもジジジっと音を鳴らす。赤色に染まった体が水中で身をよじる。しかしフッキング失敗。私の意図するタイミングと魚のタイミングが絶妙にズレてしまっていたのだ。その後魚はしばらく観察していたが、少しの間流れに定位した後に下の荒瀬を降って去っていってしまう。

 

千載一遇のチャンスをモノにできず、言葉にならない焦燥感を抱えながらこの川を後にした。この後に別の川にも行ったのだが、ショックが大きすぎてロクに釣りにならなかった・・・。成功したはずの遠征だったが、絶対に出てはいけないタイミングで私のワンミスが出てしまい、なんとも言えない感じになってしまった。贅沢なヤツだと言われればそれまでだが、皆さんもこういう場面に出会ったことがあるのではないだろうか?このなんともいえない気持ちは体験した本人にしかわからないのだが・・・。

 

【タックルデータ】

エンハンサー RIVER TREK EH64ML
シュマリ50FS 197HGヤマメ+

 

スタッフ田崎

 


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