7月に入り、私の住む宮城でも鮎が解禁。本流は鮎師達で賑わっていましたが、気温は毎日30度を超え、一部の河川では水温が上がりすぎて、マスが酸欠を起こして死んでしまうという辛いニュースも聞こえてきました。また西日本各地を襲った豪雨災害の被災地も連日の猛暑…。一刻も早い復旧、復興を願うばかりです。
今年の宮城の渓流は梅雨時期の雨量が少なかったためか、どの河川も渇水「『夏ヤマメは一里一匹』と、昔の人は上手く表現したのだなぁ」と感心するほどに、いいヤマメに出会うチャンスは少ない状況でした。
釣行日は7月16日。3連休の最終日なので「正直1日歩いて2~3匹釣れたら良い方だろう…」と仲間と共に、とある渓へと向かいました。到着時ですでに気温は31度。さらに気温が上がる予報なので、ウェットウェーディングスタイルで釣り登ることに。気温が上がる日の沢歩きは、水温や歩く沢の水深にもよりますが、ウェットウェーディングのほうが熱中症の危険性が減り、身軽に動けるので源流や沢ではオススメのスタイルです。
そしてこの日の目標は先日届いたばかりの新製品!!エンハンサーテレスコピックEH48L-Tの入魂が目標! コンパクトに仕舞えるEH48L-Tと、ドリンクも予備2本をFoxfireカウンターエイトスリングに入れ林道をしばらく歩きます。しばらく雨は降ってなかったので、川はド渇水。さらに明らかに前日に歩いた足跡もあり、入渓してしばらく歩いても魚の姿が見えない…出来るだけプレッシャーをかけないように距離を空けてキャストを続けていると徐々に魚の姿が見えるようになってきました。飛距離を伸ばし、さらにレンジを下げるためにシュマリ50FSで釣り登っていくとようやくいいサイズのヤマメが出てきてくれました。
無事に入魂も済み、しばらく釣り登りましたが、その後は小さいヤマメが数匹チェイスしてくる程度。川通しで帰らなければいけないので、昼食後に引き返し、この川の中流域の区間へと向かいました。上下流には魚はいるのでここにも魚はいるはずと、川に降りてみましたが、もちろんこちらもド渇水‥でも景色には癒されました。
流れも止まっているポイントも多数。ここでもできるだけプレッシャーをかけないようにポイントから離れる事を意識して歩きます。ここではロッドはエンハンサーEH64ML-4にチェンジし、ロングキャストで探っていきましたが、気温と人為的なプレッシャーなのか全く魚の姿が見えずにかなりの距離を歩きました。途中、藪漕ぎと高巻きをしながらさらに釣り登っていくと少し大きめの岩が現れる渓相になってきたので、
「いるとしたらこの辺りか‥・」
と、もう一度魚との距離感を意識し、流れとシェードが重なるポイントにシュマリ50FSをフルキャスト!
1投目で一瞬影が見えたような気がしたので、すぐにもう一投! シェードに入ったシュマリ50FSにいいヤマメが出てきてくれました。サイズを計るとジャスト30センチ。少ないチャンスの中で獲れたこのヤマメは記憶に残る素晴らしい1匹となりました。仲間とガッチリ握手をし、次の大淵は仲間に託して気分を落ち着かせようとしていると…仲間が操るルアーの後ろに大きな魚が…惜しくも直前でUターンしてしまったが、明らかに32~33センチくらいはありそうな魚に見えた…
「2人ともまず落ち着こう!」とさらに5歩ほど後ろに下がり深呼吸…次の一投で仲間は見事にそのヤマメを仕留めてくれました!
サイズは32センチ。太く厚みもある素晴らしい尺ヤマメでした。
渇水期は特に魚からの距離をできるだけとるために、飛距離の出るエンハンサーEH64ML-4を多用しています。しなやかに曲がるロッドでバラしも少なく、さらに4ピースなので藪漕ぎや高巻き時にはバッグに入れて両手をフリーにできるので、歩く釣りには欠かせないアイテムです。そしてシュマリ50FS!!渓流や沢から本流まで幅広く使えて、安定して釣果を出してくれる信頼のルアーです。
夏場の渓流は渇水と高水温との闘い…。水が少ない分、警戒心も上がるので、出来るだけ飛距離の出るロッドやルアーを使い、白泡の下や日陰になっている場所など、水温が少しでも低い場所、溶存酸素量が少しでも多い場所を探して釣りをしていくことが大事だと思っています。暑い日が続きますが、まだまだこれからが夏本番!!熱中症に気をつけながら、夏渓を楽しみましょう!
【タックルデータ】
ロッド:エンハンサーEH48L-T テレスコピック
ルアー:シュマリ50FS 195 HGテネシー+
ロッド:エンハンサーEH64ML-4
ルアー:シュマリ50FS 195 HGテネシー+