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Trout Fishingプロスタッフフィールドインフォ 水沼智宏 「秋の渓歩き」

2018.09.19

水沼智宏 「秋の渓歩き」

平成30年7月豪雨に続き、日本列島を襲った台風21号、さらに北海道胆振東部地震と、今年は大規模な災害が続いています。被災された方々に心よりお見舞い申し上げますと共に、一日も早い復旧、復興を願うばかりです。

 

私の住んでいる宮城では、台風や豪雨の影響で、大きな被害こそ出ないものの、川は濁流…。隣県の山形では豪雨の影響で氾濫する河川もあり、釣行時には雨量やダムの放水量、天気予報などをチェックし、安全第一で無理のない場所選びをすることが大事だと考えて釣行しています。

 

釣行日は9月10日。この日も予報は雨。釣り仲間でハンドメイドルアービルダーの片田隼人さんと合流し、目指す渓流へと向かいました。到着して川を覗くと、そこそこ水が出た形跡はありましたが、水色、水量共にいい状態。久しぶりのウェーダーを履き、デリュージレインスーツを着て、タックルを準備する。実はこの日は約1カ月半ぶりの渓流釣行。キャスト精度に少しの不安を抱えながらも、最近の渓流の状態や季節の進行具合などを仲間と話し、キャスト練習を数投して、いざ入渓!

 

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入渓してしばらく釣り歩いたのだが、あまり反応が良くない・‥普段は尺越えのイワナが狙える素晴らしい渓なのだが、数匹のイワナの姿は見えるものの20センチにも満たないような魚ばかり…。不思議に思い、河原をよく見ると真新しい足跡を複数発見。ここ数日で釣り人が何人か入ったのだろう…と、この川を諦め別な渓流へと向かいました。

 

1時間ほど車を走らせ、次に訪れたのはヤマメとイワナが混棲する渓流。こちらは1投目からまずまずの型のヤマメのチェイスが見えたので、ここは楽しめるだろうと釣り歩いていきます。小さいながらも数匹の釣果に恵まれ、さらに進むと支流の枝沢との合流点に到着。流木とボサが絡むポイントで、水深もまずまず…。

 

「居るとしたら多分あのボサの中ですよね」

「だと思います。やっていいですよ!」

 

と、仲間がポイントを譲ってくれたので、「ギリギリを攻めて、万が一引っ掛けたら仲間と交代して攻めてもらえばいいかな」と、ボサギリギリにシュマリ50FSをキャストし沈める。

 

リトリーブし始めた直後に、明らかに大きな魚が追うのが見え、トゥイッチした瞬間にバイト! 素早くリールを巻きながら走り、ボサから引き離す! エンハンサーEH48L-4をバットから曲げ、無事にネットに入った魚は軽く尺オーバーのヤマメ。

 

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長さを計ると38センチ。「このサイズでパーマークが出ている魚にはなかなか出会えないだろうな」と急いで写真を撮り、リリース。仲間と2人で、

 

「あの魚は今までどう生きてきたんでしょうね。聞いてみたかったですね」

「ですね。話せるんなら話してみたかったですね」

 

と会話をし、ガッチリ握手! 素晴らしい魚に仲間と共に出会うことができました。その後は沢通しで一度退渓し、数年前に訪れたボサ沢の調査をしてみることに。

 

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ボサボサの蜘蛛の巣だらけの沢だけど、きっと入っている魚は居るだろうと、釣り登っていくと、仲間のルアーに尺イワナが食ってきた! 残念ながら撮影前に逃亡されてしまったが、黒くて綺麗なイワナだった。こんな細い沢でも魚は入っていて、ヤマメはすでに秋化粧。素晴らしく綺麗な魚達でした。

 

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魚達が色付き始めると、まもなく渓流釣りシーズンも終わりを告げる。婚姻色の出た魚に出会える事はシーズンの中でもほんの僅か。なんとも言えない寂しさもありますが、その残り僅かな時間を仲間と一緒に季節を感じながら、秋色の魚達にまた逢いに行こうと思います。

 

【タックルデータ】

ロッド:エンハンサーEH48L-4
リール:レアニウムCI4+ C2000HGS
ライン:PE0.6号
リーダー:フロロ0.6号
ルアー:シュマリ50FS  HGテネシー、HGヤマメ
シュマリ48S  HGテネシー、リアルハクアユ

 

 


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