皆様はじめまして。今年からティムコフィールドモニターとして活動させて頂くことになりました、秋田県の門脇赳徳です。今回は渓流釣行の模様をお届け致します。
3月に入り、今年は気候も温暖な日が続きとても釣行計画が立てやすい日々が続く。いよいよ各地から桜鱒の便りが聞こえ始め、今年も本格的にシーズンがスタートした。私の地元である秋田県は解禁までもう少し時間があるため隣県への釣行がメインとなる。桜鱒を釣りたい一心で宮城県へ走り、翌週には山形県へ走った。しかし無情にもバイトもない日々が過ぎていく。そんな中、3月21日より秋田県の一部の渓流が解禁になることをふと思い出し「たまには癒しの釣りに向かってみよう!!」と地元河川へと走った。しかし、とてもいいタイミングで寒の戻りで真冬並みの気候に…
最低気温は-6度近く日中でさえマイナスの気温。更に追い討ちをかけるように降り続く雪。吹雪で自分がキャストしたルアーさえも見失うような悪条件の中でこの日の釣行が始まった。
昨年秋以来の渓流。キャスト精度も鈍りきっているために自分の感覚を確かめながらの釣りとなる。とてもワクワクするのとは裏腹に魚からの反応は一切ない・・・やはり先週までの暖気から一気に寒気が入り込んだ影響は強いことと、先行者の足跡がそれに追い討ちをかけているようだ。一通り遡行したものの反応はなく「そろそろ移動か…」と林道を引き返す途中になにやら気になるポイントが。さっきは全く気にならなかったがそこだけ撃ち直してみることに。すると結果はすぐに出た。
産卵に絡んだ個体で体は痩せ細り頭がでかい。しかしこれも自然繁殖している証拠。サッと撮影してリリース。
これに気をよくし河川を変えるべく移動する。しかし次の河川も反応はイマイチだったのですぐに見切って移動。だが更に次も反応がよくない・・・作戦会議を兼ねて昼休憩にすることに。そしてこの日4河川目となる川へと向かうことにした。入渓して早速反応があったものの喰わせることができず。「結構でかかったかもしれない・・・」と少しヘコむが角度を変えてアプローチ。するとすぐに反応してくれた。
午後になり追い幅は広くなってはきたもののまだまだ反応は渋い。できるだけミノーの移動距離を抑えるようにシュマリ 50FSで底波を捉えつつ、かつ見切られないギリギリのアクション回数でポンポンッ、と動かすイメージでの入力を心掛ける。せっかく反応させても相手はまだ低水温で低活性の魚だ。無駄にアクションを入れすぎるとミスバイトをさせかねない。するとすぐにまた反応したが喰ってくれない。そこで角度の微調整をすること数投でやっとヒット。
本日MAXの24〜5センチ。普段は小さいから…と即リリースなのだがやはりこの時期の一本はまた格別なものがある。これに気を良くして更に釣り遡るとほんの小さな深みを見つけた。普段なら素通りしてしまうようなスポットだがこの日は何故か気になってキャスト。するとそこから紅を纏った魚が飛び出した。
その紅さから一瞬レインボーかと思ってしまったが何とも綺麗な山女魚だった。「春にこの色をしていれば秋になったら一体どんな色に染まるのだろうか?」また楽しみが増えてしまった。癒しの釣りのはずがなかなか難しい展開となってしまったものの、渋いからこそ得るものも大きい。今年は渓流にも力を入れていこうと改めて思った釣行となった。
いよいよ4月1日は渓流・桜鱒ともに全面解禁を迎える。今年も悩み苦しみ、そしてなにより楽しく桜鱒シーズンを送りたい。そして年末に美味い酒を飲むためにも1本でも多くの桜鱒と出逢えるように頑張ろうと思う。
【タックルデータ】
ルアー:シュマリ50FS 202HIRO-SPドランクグリーンゴールド