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Bass Fishing社員ブログ PDLバウンストレーサー開発コンセプト詳細解説

2016.01.25

PDLバウンストレーサー開発コンセプト詳細解説

新型メタルバイブレーション、バウンストレーサー(1/4oz)の出荷が開始され、そろそろ店頭にてご確認頂けるころだと思います。早速ですが、今回はバウンストレーサーの開発コンセプトについてお話したいと思います。

 

BounceTraser-14

 

メタルバイブのジャンルは冬の定番ルアーとして定着した感がありますが、各社から様々なテクニックに対応するメタルバイブがリリースされ、市場には細分化されたコンセプトのメタルバイブがたくさん存在します。そんな中にあって、バウンストレーサーが最優先に求めたコンセプトは、「回避性能の強化」でした。

 

低水温季のタフなバスを攻略する上で重要なポイントは、ボトム付近のストラクチャーやカバーに対しタイトにアプローチすること。リアクションバイトを誘発する効果が高いメタルバイブに優れた回避性能がプラスされれば、更にアグレッシブなアプローチが可能になり、効率良く釣って行く事が可能になるからです。

 

そこで、先行開発されていたテールスピンジグ “ライオットブレード”のノーズに装着されたワイヤーガードに着目。リップの様でリップではない、水の抵抗をスルーするワイヤーガードは、ルアーが本来持つアクションを妨げること無く、まるでクランクベイトの様に効率良く障害物回避を促す優れたアイディアパーツでした。

 

②ワイヤーガード搭載-ライオットブレード

 

この“ライオットブレード”のワイヤーガードをベースに、メタルバイブのフォーマットに移植。メタルバイブが活躍するであろう、あらゆるシチュエーションを考慮してバウンストレーサーの作り込みがスタートしました。

 

①初期プロト

 

メタルバイブにおいて、このワイヤーガードを効果的に機能させる為には、ルアー本体が持つアクションレスポンスが非常に需要でした。タイトウィグルアクション主体のメタルバイブにおいて、ワイヤーガードを装着した際のスムースな回避を促す為には、ヘッドを左右に振るウォブルアクションをミックスする必要がありました。しかし、低水温季のタフなバスは大振りなウォブルアクションを嫌う傾向があります。

 

そこで、スムースな回避を促す為に必要最低限なウォブルをミックスし、ワイヤーガードの先端形状をオーバルなハーフラウンド形状にする事で、スムースなフラッタリングをアシスト。喰わせ側に振ったウィグルアクションをベースに適度なウォブルアクションを付加しながら、フラッタリング時にアクションを止める事無く、尚且つ大きく軌跡を反らし過ぎない回避性能をバランス良く両立させました。

 

③ハーフラウンド形-ワイヤーガード

 

 

更にボディー体高を抑え、ミノーライクな細身シルエットにすることで、ウォブルアクションの視覚的な強さを打ち消し、喰わせ能力の向上を狙っています。

 

④体高を抑えたミノーライクなシェイプ

 

 

優れた回避を促す為には高速ピッチでアクションする事も重要です。高速ピッチで障害物へのタッピング回数を増やす事はリアクションバイト誘発率を高め、回避後の姿勢を素早く安定させる事で更なるバイトチャンスに繋げます。ピッチが遅く、立ち上がりが悪いとバイトチャンスを逃してしまうばかりか、バランスを崩したスイム姿勢は二次ネガカリのリスクを高めてしまいます。そこで、バウンストレーサーでは極薄0.5mm厚のメタルプレートを採用。ビビットな高速ピッチアクションとエッジの効いたクイックな立ち上がりを実現。非常に明確な巻き感度を伴った使用感です。

 

⑤極薄0.5mm厚メタルプレート採用

 

 

では、バウンストレーサーが有効な実践的なアプローチに話を移していきましょう!バウンストレーサーでは3つのアイポジションを選べる様になっています。対峙するシチュエーションに応じて、それぞれのポジションを使い分ける事で、バウンストレーサーの能力を更に高める事が可能になります。

 

BounceTraser3eyep

 

1.ファストリトリーブポジション

水面直下を高速リトリーブしても水面に飛び出ないバランスを作り込みました。バウンストレーサーは低水温季のアプローチのみならず、ハイシーズンの水面直下のファストリトリーブにおいてもリアクションバイトを誘発する力を持っています。比較的クリアーな水系で有効なメソッドになりますが、水面近くまで伸びたウィードやブッシュの上層をストレートリトリーブすることで、突き上げる様なバイトを狙えます。ソフトベイトのスローな展開で口を使わせにくい状況や、効率よく魚を探し出したい状況で是非とも試して頂きたいメソッドです。また、スローリトリーブにおいては、ボディーが最も水を受けにくいポジションであり、「たどたどしい」ウィグルアクションを見せます。フォーリングにおいても、スライド幅が最も小さなポジションですので、ジギングスプーン的に直下を素早く探りたい時に活躍します。

 

 

2.ミディアムリトリーブポジション

バウンストレーサーの本質を体感出来る最も標準的なポジションです。ミディアムリトリーブにおいて、やや前傾した安定姿勢で泳ぎ、アクションの質、レンジキープ力、回避性能においてベストな使用感を体感出来ます。 ボトム付近のストレートリトリーブでは、泥底であってもしっかりとアクションし、点在する障害物に触れた際は明快な巻き感度を伴いながら小気味良くフラッタリングします。ボトムをタイトに釣る為のポンプリトリーブではラインスラッグを取る際にボディーが一度ボトムで倒れ、ロッドストロークで再び泳ぎ出す事になりますが、その際の立ち上がりの速さも逸品。即座にロッドティップに伝わる明確なバイブレーションは、効果的にバイトを誘発しながら、いち早く湖底の変化をアングラーに伝えます。また、リフト&フォールでの使用時もリフトした際のバイブレーションが明確で、半ネガカリ状態の違和感を感じ取り易いポジションです。リフト時の違和感でラインテンションをコントロールすることで、バウンストレーサーの回避性能を最大限に活かす事が可能です。

 

 

3.スローリトリーブポジション

超スローなポンプリトリーブにおいても明確にルアーのバイブレーションを感じ取れる使用感を目指しました。同時に優れたボトム感知能力を持ち、デリケートなロッドワークによる操作が可能です。アクションの質は3つのポジションのうち最もウォブルが強いポジションであり、障害物回避能力が最も強いセッティングになります。ウィードの様なソフトカバーでもホールにショートピッチで入れ込み、ロッドを縦に裁いてリフト&フォールすることで、ワイヤーガードと掻き分ける様なウォブルアクションの相乗効果で抜群な抜けの良さを見せます。また、フォールにおいて、最もスライド幅広くフォールするポジションですが、細身のバウンストレーサーは大きなスライド幅のフォールではなく、キリモミ状に落ちる小さなスライドを得意とします。テトラの穴やウィードホール、オダなどスライドしすぎて周囲の障害物にスタックしてしまう状況で抜群扱いやすいメタルバイブに仕上がっています。

 

⑥ファーストリトリーブにたまらず飛び出したスモール

 

※本製品は環境にやさしいマテリアルを用いたJB Feco認定製品です。

 

PDLバウンストレーサーアクション動画

 

PDLバウンストレーサー

 

 

 

 


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