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Trout Fishingプロスタッフフィールドインフォ 水沼智宏 「小渓の秋ヤマメ」

2020.09.30

水沼智宏 「小渓の秋ヤマメ」

9月26日。渓流シーズンも最終盤となり、SNSを覗くと秋らしい魚を釣り上げている知人もいて、仲間も秋らしい綺麗な魚を釣っていました。

 

この日は私の住む仙台市内から片道約1時間ほどの、秋ヤマメが狙えそうな渓流へ行こうかと考えていましたが、台風と秋雨前線の影響で前日は大雨。雨量計や水位計のある渓流ではないので「行ってみて危険なようならそのままドライブでもして帰れば良いか・・・」と、とりあえず向かうことにしました。

 

目指す場所に着き、入渓点から下を覗いてみると若干の濁りと増水。ただ、歩くには全く問題のない水量なので準備し、藪をかき分け川へと降りてみる。初めて入る区間だが渓流というよりも沢に近い・・・場所によっては2歩で渡れるほどの川幅・・・木や草が覆い被さっている場所もあってかなり釣りにくい。沢であっても魚に近づきたくないのでロッドは今回もエンハンサーカタリストEHCT59ML-2をチョイス。ボックスを覗き、なんとなく目に入ったラクス60Sを結んで釣り開始。

 

最初のポイントで20センチほどのヤマメがチェイスし、魚がいるのは確認。次のポイントはいかにも何か居そうなポイントなので、近づき過ぎないように距離を置いてラクス60Sを通してみるが何も出てこない・・・

 

「おかしいな・・・」と思い、一歩前に出た途端に手前のボサから魚が走る。しかも尺近くありそうな魚だった。「やっぱりいたのか・・・」と、深呼吸をして次のポイントへ。ここも何かいてもいいような雰囲気のポイントだが、木の枝が被りなかなか投げにくい。5投ほどしたときに何かが水中で動くのが見えたような気がした。「何かいる・・・」と、それからラクス60Sで同じコースを何度かトレースするとまた何かが動く。光の加減でほとんど見えないが何かがいる。恐らく20投以上投げ「ダメかな?」と思った時にラクス60Sを咥える口が見えた!

 

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使用したルアーは来シーズン発売予定のラクス60Sシャートヤマメシルバーパーマーク。夏場にエサを採ることがあまり出来なかったのだろうか・・・かなり痩せたイワナだったが37センチもあった。この辺りで長年生き延びてきた魚なのだろう・・・少しでも弱らぬようにと写真を急いで撮り、すぐにリリースするとすぐに流れの深みへと消えていった。

 

その後しばらくは反応が無くなったので、ルアーをシュマリ50FSのHGテネシー+に変えると、何故か小型の魚が連発・・・「ルアーのサイズか?」と思い、ラクス60SのLHテネシーシャッドにチェンジすると20センチほどのヤマメとイワナがポイントごとに釣れるがサイズは上がらない。

 

そこで最初に使っていたラクス60Sシャートヤマメシルバーパーマークにチェンジすると小さい魚は途端に反応が少なくなる・・・。出来るだけ小さいヤマメは掛けずに行こうと思い、シャートカラーのラクス60Sで釣り登っていくと、秋ヤマメが着きそうなポイントを発見。「1投目で出てくるか?」と思い集中するも、何もなくルアーが帰ってくる・・・「このポイントで小型のチェイスすらないのはおかしい・・・」2投目、同じラインを通すも何もない・・・

 

3投目、また同じラインを通すと突然のバイト!慌てて岩をかわす為に走り、無事にネットに収まったのは秋色の尺ヤマメでした。

 

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頭が大きくてマダラも多く、口の周りはだいぶ黒くなってきていた。昼でも薄暗い木と草に囲まれた狭い渓流でこんな魚に出会えると、嬉しい気持ちの中にほんの少しだけ怖さを感じてしまう・・・素晴らしい出会いでした。その後退渓地点手前のポイントで32センチのイワナを追加し、ラクス60Sの威力を再確認した釣行でした。

 

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今シーズン通して様々な川でラクス60Sを使ってみましたが、いつもなら手が届かないと感じる魚に少し近づけた気がします。私自身、あまりやることの無かった渓流域でのルアーサイズUPの有効性が体感でき、中流域での本流ヤマメではバランスもよく、飛距離も出るのでメインルアーに。さらに沢やボサ川などでも、魚のテンションを見て、少しレンジを下げたい場合などにはかなり有効なルアーです。ロッドはエンハンサーカタリストEHCT59ML-2との組み合わせがバッチリで、沢から中流域までこれ1本で釣りができます。

 

今回使ったラクス60Sシャートヤマメシルバーパーマークは来シーズン発売予定のカラーで、増水し濁りが入っている時やアピールを強めたい時にはかなり有効と感じました。元々流れには強いラクス60Sなので「来年の雪代時期にはかなり良い思いが出来るのでは・・・」と個人的には楽しみにしているルアーです。

 

まもなく渓流釣りシーズンは終了になりますが、これからは台風シーズン。全国各地で台風や豪雨で川が氾濫するニュースを見る度に、魚達は大丈夫だろうか‥と思ってしまいます。なんとか台風や豪雨を乗り切り、無事に産卵して欲しい。そしてまたいつか、この魚達の子孫に会うことができたら嬉しいなと思い、渓を後にしました。

 

【タックルデータ】

ロッド:エンハンサーカタリストEHCT59ML-2
リール:バンキッシュC2000HGS
ライン:PE0.6号
リーダー:LDLフロロティペット3x
ルアー:ラクス60S 004LHテネシーシャッド 011シャートヤマメシルバーパーマーク、シュマリ50FS 195HGテネシー+

 

 


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