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Trout Fishingプロスタッフフィールドインフォ 小林祐二 「懐かしの谷と忘れていた川」

2024.05.08

小林祐二 「懐かしの谷と忘れていた川」

2024シーズンは雪解けも早く谷のイワナ釣りから開幕を迎えたが、本流ヤマメの取材や撮影が舞い込んで4月は本流通いが続いた。暖かい日が多くなったとはいえやっと桜が満開を迎えたばかりの時期。なかなか釣果を出す事が出来ずにいたが、奇跡的に本番はなんとかなってしまった感じ。その後もサイズを求めて通い続けたが本流ヤマメの声を聞くことはなかった。そうしている間に田植えが始まり本流にも代掻きが入り始めGWに突入。連休は家族サービスの間を縫って谷に向かった。

 

連休前半に向かったのは十数年ぶりに入る地元のイワナの谷。近年の豪雨で川は壊れ果て遠ざかっていた場所だが入って見ると良いイワナがテンポ良く釣れた。気分良くして翌日は釣友とその上流を目指す。流程最後の堰堤を越えると渓相は抜群ですぐに綺麗なイワナが釣れた。しかし、その先が続かず首をかしげる。そのうち釣れ始めるだろうと思い釣り上がっていくが間もなくして新しい足跡と食べた後のゴミがあった。連休中なので先行者がいる事は仕方ないがゴミを捨てていく事は容認できない。

 

そして魚が居ない事。たとえ先行者がいたとしても少なからず魚の追いはあるはずだが本当に何もない。こんな状況に出くわすと悪い方に考えてしまう。ここに居た魚は全部抜かれてしまったのではないか。キープが悪いとは言わないが少しでも魚が残り繁殖できる様にしていく事がこれからの釣り人の使命だと私は思う。だって、こんなに最高の景色の中で釣りが出来るのに魚が居ないなんて悲しすぎるから。

 

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初日はサイズも良く綺麗なイワナが良く釣れた。

 

連休後半はヤマメ狙いで初めての川に入った。前々から知ってはいた川だが、その内どこかのタイミングでなんて思っていて忘れていた川。入渓してみると思っていたより開けていて里を流れる丁度良い規模のヤマメの川だった。この日は真夏日を記録した暑い日で今シーズン初のウェットウェーディング。水の冷たさと木のトンネルを抜ける谷風が気持ちい。

 

川底は岩盤帯で大きな淵が時々現れ高巻きしながら釣り進む。まだ瀬には多く魚は入っていない様だが腰くらいまでの水深がある所や淵からは元気にヤマメが飛び出してきた。ここにも先行者の足跡があったが、それほど魚にはプレッシャーがかかっていない様子で反応がいい。一つのポイントから連続ヒットもあり良いヤマメも出てくれた。

 

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木のトンネルがいい木陰を作ってくれる


 

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ウェットウェーディンが気持ち良い季節

 

この日のパターンは表層への反応があまり良くない様で、最初はムックリ52Fで釣り上がっていたが食いが浅く乗り切らない。そこでラクス50Sやイメル50Sに変えるとしっかりと食ってきてくれる。魚の付き場を見ても春を引きずる夏と言ったところだろうか。時計を見れば4時間くらいの釣り上がり。イワナも混じり出し良い頃合いと見て川を後にした。

 

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圧倒的透明感

 

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個性的なパーマークが素敵

 

やはり良い釣りができた時の帰りは車までの足取りも軽い。またお気に入りの川が一つ増えた。これから盛期をむかえヤマメがどの様に成長するのか楽しみだ。

 

【タックルデータ】

ロッド:パスプルーバーPRV411SL-4
リール:2000番ハイギア
ライン: PE0.6号
リーダー:ナイロン8lb
ルアー:ムックリ52F、ラクス50S、イメル50S

 

 


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