Fly Fishing記事 | ティムコ

アンダーハンド釣行記

2011.05.26

湖のサクラマス

まだ水の冷たい湖にウーディングすると今年の季節の進みが遅れていることを実感した。深くウェーディングしたのでFoxfireのハンドウォーマーが濡れてしまった。かじかむ手を気にしながらGASS8140にのせたOCT8-9SIFI(29g)+サーモンライトリーダー15ft+ティペットでコンブランナーをシュートした。ランニングラインにはリフルランニングラインOARL29を使った。巻き癖が全くつかずしなやかで摩擦でリーダーを確実にターンさせてくれる。ただしスカッと飛距離重視の場合は硬く良く飛ぶカスタムランニングラインRL26や29を使う。RL26はシングルハンド用だが、どうしても細いランニングラインが好みの人はライトダブルハンドでもいいかもしれない。ターンを重視して、アンダーハンドでキャストしリトリーブをするとすぐにサクラマスが掛かってきた。魚は水中でグリングリン回る特有のファイトで粘る。ほどなくしてランディングすると刺し網にでも掛かったのか魚体には傷がついていた。

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湖のサクラマス

湖のサクラマスはどこでもシーズンの初期に釣れることが多く、少しでも季節が進むと釣れなくなってしまう。かなり前のことだが奥多摩湖に通ったことがあった。サクラマスが釣れるという噂を聞いたからだ。当時はまだアンダーハンドという言葉さえ知らない時代だったのでWETCELのSTヘッドをオーバーヘッドで投げていた。奥多摩湖は切り立った崖のような斜面を下りてポイントまでいくことが多い。もちろんバックは取れないのでタワーキャストのようにSTヘッドを上空に放り、前にシュートしていた。何度行っても魚に出会えなかった。これで最後にしようと決めた釣行、満水の3月末くらいだったか、上から見ているとワンドのなかに入ってくるグリーンバックの背中を見つけることができた。急斜面の崖を下りていくと魚の位置がわからなくなっていたが魚は近くにいるはずなので投げてみようとキャストするとあの魚が自分のストリーマーを追ってきた。魚は用心深くストリーマーを右から観察し、次に回り込んで左から観察し最後に喰いついた。特有のローリングファイトでドキドキしたが無事にランディングした。すると魚は朱点があるサツキマスだった。水の冷たいシーズン初期は湖のサクラマス、サツキマスを釣るチャンスだ。

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コンブランナーは何に見えたか

湖のサクラマス、ホンマス、サツキマスは基本的に早いリトリーブがいいようだ。釣人側からは水中が見えることが少ないので魚がフライをくわえて初めてその存在に気付くことが多い。しかし実際には俊敏に泳ぐ魚はかなりフライを追尾して観察している。そしてフライのリトリーブが止まった瞬間、クルッと反転して帰ってしまうことが頻繁に起きているように思う。だから釣人側が思っている以上に投げたフライは魚に観察されていると思う。そう考えるとトラブルなくリーダーをターンさせフライをコントロールして常に正しい姿勢で泳がせ、リトリーブに気を使うことがこういった魚を釣る確率を高めることにつながるのかもしれない。

 

近藤記

 


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