Fly Fishing記事 | ティムコ

アンダーハンド釣行記

2012.09.28

プールのレインボー

9月半ばに北海道を目指した。羽田から飛び立ち、雲海を眺め、少し眠ったと思ったら紋別空港に着いた。あっという間にレインボートラウトのポイントが無数に点在するエリアに着いたのだ。

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きれいな空が印象的だった

初日は様子見で巻いてきたビッグドライフライでいくつかのレインボーを手にして数時間の釣りを終えた。2日目にいよいよ本番という感じでいいプールが連続するポイントに入った。夏の間に伸びた草木をかき分け、川原に出ると数日続いた増水がやっと収まったという感じの水量だった。この日のロッドはクロスS1ロッド9ft 5番(CRO590-4MF)にエヴォテックFW3-5リール、ラインがオプティストリームWF5Fだ。リーダーはドライフライ用にLOOPマルチライトリーダー12ft、ニンフ用にはトラウトリーダー4Xを用意した。

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活躍したクロスS1の5番

オーバーヘッドとアンダーハンドを組み合わせ釣り上った。今回も川で使ったオプティストリームラインはオーバーヘッドで使ってもアンダーハンドでも最高のラインだ。黄金のテーパーは10年前から変わっていないロングセラーでヘッドとランニングラインの色が分かれているのでとても使いやすい。さて、深いプールは水温が低めだったがドライで出ないこともないという感じで開きからせめてみた。小型のレインボーが6番前後のドライにアタックしてきて口先でくわえ時折釣れるが、狙いはもちろんそれなりの大きさのレインボーだ。

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こんなプールを釣る

釣り上って3つめのプールに来た時にプールの流れ込みの岩盤のスリットにあわせてフライを流すとレインボーが食いついた。すかさず合わせると一気に20mほど走って指をラインでやけどしてしまった。魚はきれいなプールの深みで魚体をくねらせたかと思うとまたしても下流に走りジャンプを繰り返す。ティペットが4Xだったので慎重にランディングした。オスのレインボーでレッドバンドが印象的だった。

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ジャンプを繰り返したオス

その後、時間をあけて少し下流を攻めると今度はメスのレインボーがヒット。ジャンプこそしなかったが今度は上流に向けて突進していく。オプティストリームラインは水中でくの字に曲がっている。ラインの抵抗が増幅するとよくないのでロッドを下流に傾け抵抗を軽減し何度かいなしてランディングした。太ったメスのレインボーだった。

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レインボーは太っていた

その後雨が降ってきて川が濁りはじめ、翌日も釣りができる状況ではなく旅を終えた。さて渓流ニジマスの場合、盛期の瀬でドライフライならわかりやすい。水深が浅ければ魚は水面に出やすいからだ。同じくウェットで石がゴロゴロある瀬をダウンで釣る場合もわかりやすい。しかし深いプールの釣りは難しく感じるものだ。深いプールの攻略には個人的には3つと考えている。
1つはドライフライ、2つ目は重いニンフをドリフト、3つ目は重いフックで薄く巻いたウェットフライを沈ませ深みをドリフト。2と3は似たテクニックでどちらかできれば両方できる。魅力的なのは1のドライフライだが、これには条件が必要だ。まず水が少なめであること。わずかでも通常より水位が高いと大物はほぼ無理だと思う。次に水温が低くないこと。経験的には北海道の場合、気温の上がるお昼頃がいい!川原を歩く時にテレストリアルが活発に動いていると最高。
本州から北海道にレインボーを釣りに遠征するフライマンは多くがマズメ時にがんばって釣りをすると思うがその時間は小型、中型が多いような気がする。遠征組で大きいのになかなか出合えない人はお昼頃にやってみてください。凄い魚に出会えるかもしれません!

 

近藤記

 


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