5月下旬に渇水の北海道の小渓流でロッドを振ってみた。平地ではタンポポが黄色い花を咲かせアクセントになっていた。入渓は簡単で魚が少しはいるとは聞いていたものの100mほど釣り上がってもドライフライに反応がほとんどない。時折10cmほどの魚がフライをつつきにくる。
しばらく上がって行くと深みがあるポイントが出てきた。北海道の川は本州のフライマンが初めて行くと戸惑うことが多い。石の多い渓流というよりも平地の何の変化もないように見える川が多いからだ。そういった時は、よく見ると気付く深いところに魚が溜まっていると思ったほうがいい。
そんな深さのあるポイントが出てきて、ここならば!と思ってドキドキしながら#8のカディスをナチュラルドリフトさせるも、何度流しても反応はない。深いといっても水深70cmほどだろうしドライフライに反応がないということは魚がいないということか。
水面には泡のスジができていて強風でなにか小さなものがたくさん流れている。おそらく魚は水面を意識していないと考え、次のドリフトで枝の下の一番居そうなところで突然フラッタリングさせてみた。直後バサッとフライにニジマスが襲い掛かった。
やはり居た。過去にもナチュラルドリフトに反応しない魚に何度も出会ったことがあった。自分の考えでは、状況がいい時は流れてくる水面を意識してスタンバイしているが、そのような状況でない場合(実際遠征してもそういったことの方が多いと思います)はフライを動かすと釣れることがある(ヤマメでもニジマスでも。困った時はお試しください)。
ヒットしたニジマスはオプティドライフライを逆転させて下流へ走る。力強い!ファイトを楽しみランディングすると太ったいいニジマスだった。フライを動かすことで出会えた1尾となった。
【タックルデータ】
ロッド:エヴォテックキャスト590-4MF
リール:オプティドライフライ
ライン:OH&DシングルWF5Fミストグリーン/アイボリー
リーダー:OH&Dシングル11ft3X(バット1ftカット)+4Xティペット70cm
近藤記