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長谷川 武宏

Bass Fishingプロスタッフ長谷川 武宏 野尻湖のライトキャロ戦略解説

2021.07.14

野尻湖のライトキャロ戦略解説

皆さんこんにちは!ティムコプロスタッフの長谷川です。さて、現在の野尻湖ですが、スポーニングも終わりアフターへと移行。定番のディープゾーンへと狙いの中心が移ってきました。スポーニング後に超シャローで狙う雌の大型というパターンが今でも残っていますが、安定した釣果を求めるなら断然ディープ系の釣りがお勧めです。

 

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現状はワカサギをベイトとしたパターンというよりも、エビ・ゴリ系ベイトを意識したボトムのパターンが効いています。また、今シーズンはフラットエリアだけでなく急深のバンクでの反応も非常に良く、しっかりボトムの釣りを意識すればそれぞれのエリアで楽しい釣りが出来ると思います。

 

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この状況の中、ライトキャロのパターンがとてもいい感じで釣れています。先日も50upをシルクワーム#208カラーで釣ることができました。ガイドでも連日40後半のビッグスモールをゲットすることができています。ライトキャロは使用するワームのローテーションが非常に大事です。今回のコラムではこのライトキャロについて詳しくお話しさせて頂きたいと思います。

 

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  1. ロッドは今シーズン満を辞して新発売になったFenwick ACES68SULP+JとLINKS-SF68SULP+Jが基本になります。ACES68SULP+Jは46tフルチューブラーでありながら、ソリッド並みの繊細なティップがボトムのアンジュレーションを的確に手元に伝えてくれるため、根掛かりもしにくく、その軽さ故にロッド操作も非常に楽で、ボトムにハングオフさせるアクションも飛躍的にイージーになりました。一方、LINKS-SF68SULP+Jはソリッドティップを使用している為、キンキンな感度を持つフルチューブラーACESと比較するとややマイルドにしたフィーリングで、こちらはティップのもたれを使ったバイトの取りやすさがあります。この2本ともに6.8ftというレングスによりロングキャストが可能で、亀石(急深系バンク)などはACES、砂間館付近(フラット系エリア)などはLINKS、といった感じでエリアにおけるボトムの状態によって使い分けています。

  2. リールはSTELLA 2500SHG(ハイギヤモデル)にメインラインはフロロ(クレハフロロリミテッド)2.5lbを使用。野尻湖では巻き系以外の釣りでは全てハイギヤ系のスピニングがオススメです。ディープの釣りがメインになりますので、巻き取りが早く1日のキャスト総数は確実に増えてきます。

  3. シンカーは1/16ozのタングステンシンカー。私はラウンド状のものを好んで使用しますが、これは砲弾型などのものに比べてボトムの感知力が格段に上だからです。逆に言えばスタックしやすくなるのですが、野尻湖ではハングオフ時のバイトが圧倒的に多い為あえてチョイスしているとも言えます。

  4. リーダーはフロロ(クレハグランドマックス)0.8号をヒトヒロ(約1.2〜1.5mほど)の長さで。

  5. フックはオーナーの本流テンカラ4〜6号(チューブなど浮力命のワームには、天野テンカラ2、3号を使用)を基本にしています。特にフックはワームの特性(比重)をより活かす為に、フック自体のサイズを変えることによるフックの自重差もかなり意識しています。

  6. さらにヘラブナ用の細いライン対応のウキ止めゴムなども組み合わせています。

 

そして使用するワームですね。先ほども記しましたように、私の場合ワームのローテション(比重による)を最も重視しています。ティムコでは有り難いことにこのローテションに対して対応可能なワームを多くリリースしています。浮力が高く(比重が小さい)浮かせることができる物から、比重が大きく底べったりとすることができる物まで…ということです。

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浮力が高い(比重が小さい)ものから順にご説明いたします。

 

  1. クリーピーチューブ…当然浮力が高く、漂わせる事もできる最右翼ですね。マスばり(天野テンカラ2〜3号の通し刺しメインで)の通し刺し基本です。スモールの捕食ベイトがワカサギメインの時にとても有効で、ドラッギングやキャスティング+ズル引きなど有効になります。また、春のリアクションスプリットなどでも効果的で好んで使用しています。

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  2. クリーピーシュリンプ…比重的には次にくるビットバグとあまり変わりませんが、装着されているラバーが抵抗になりより漂う感が演出できます。ボトム付近に落ちてくるとエビ・ゴリなどがチョロチョロしている、という感じを出すことができます。マスばり(本流テンカラ4〜6号の通し刺しメインになります)

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  3. ビットバグ…野尻湖に多く生息する“スジエビ”かなり近いサイズ、そしてシルエットでシュリンプと同様にアピールすることができます。またここ数年異常繁殖してくるウィードエリアにおいて、ウィードに軽く掛けたり、乗せたりすることがしやすいワームでもあります。スカートや細かい突起系が引っかかる、という感じでしょうか。マスばり(本流テンカラ4〜6号の通し刺しメインになります)

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  4. フレキシーカーリー3”…いわゆるリングワームの進化系とでもいうのでしょうか、野尻湖ではリングワーム系はとても反応が良いことも知られていますが、このワームはボディーの扁平さがかなり効いていると思います。フォール時にそれが活きてくるだけでなく、ボディーロールアクションが優秀です。ジグヘッドだけでなくライトキャロでもその能力を活かしてくれています。マスばり(本流テンカラ4〜6号の通し刺しメインになります)

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  5. シルクワーム…本当によく釣れるワームです。私のフェバリットワームの一つでもあり、ライトキャロ、特にエビ系パターンにおいては欠かせない物でもあります。ゲーリー素材が持つ比重の大きさが特徴でもありますが、さらにボディーのフラット状の形状が最大の武器でもあります。重いワームであるにもかかわらず、漂わせてスモールを誘うことができ、さらに着底後はしっかりとデッドステイを演出することができます。野尻湖においては、ほぼシーズン中有効な素晴らしいワームです。マスばり(本流テンカラ4〜6号の通し刺しメインで、時としてチョン掛けで使用しています)

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  6. クリーピーエッグ34…ワームのローテションの中で最も比重が大きく、重いワームですね。ツインタイプのテールレスグラブで、そのまま使用してもトリッキーで面白いアクションを出してくれますが、野尻湖ではシングルのテールレスグラブとして(イモ使いですね)ライトキャロでは欠かせないワームです。ズル引き時に起こるハングオフの際には強烈にクイックな動きをし、スモールを誘い込んでくれます。そして着底後は完璧なデッドステイを演出することによってバイトに持ち込むことができるのです。マスばり(本流テンカラ4〜6号の通し刺しメインで、時としてチョン掛けで使用しています)

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この様に比重によるローテションをが、確実にバイトを導き出す為に欠かせない事だと思っています。皆さんも是非お試しください。そして野尻湖のライトキャロですが、キャスト後ごくゆっくりズル引きをします。この時に注意するべきことが幾つかあります。

 

  1. ゆっくりと、ロッドのティップを使うイメージでズル引きます。シンカーが浮き上がらないようにという感じも大事です。ボトムのアンジュレーションをシンカーが捉え続けてくれると同時にワームも動いてくれるからです。ACES68SULP+Jというロッドはこのボトムアンジュレーションを的確に伝えてくれるため、非常に有利で助かっています。

  2. 急深のバンク系エリアなどでは、少しずつズル引くことが必要です。あまりティップを動かしてしまうと、傾斜もキツいバンクではあっという間に落とし込んでしまい、バイトポイントを飛ばしてしまう事になり、さらにワームがアピールしにくくなります。

  3. リーダーを装着するライトキャロでは、キャスト距離もなかなか出にくくなりますが、できるだけ飛ばすことが肝心です。スモールは警戒心も強いので、ボートから出来るだけスタンスをあけた方が有利になります。特にビッグスモールは顕著だと思います。フェンウィックのキャロ用ロッドは6フィート8インチというレングスがそれをカバーしてくれるので有り難いですね。

 

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私の野尻湖攻略においての2大メインパターンは、ネコリグ(4種類のパターンを構築しています…改めてご紹介できるかと思います)そしてこのライトキャロになりますが、一般的にも基本中の基本でもると言われています。皆さんもワームのローテーションを是非取り入れていただき、気まぐれなスモールの状態にアジャストできるようチャレンジしてください。

 

それでは!おっと!今年の野尻湖、虫パターン炸裂!の噂大!!!です。これも楽しみですね。

 


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