Bass Fishing記事 | ティムコ

平本 直仁

2019.04.25

2019WBS第2戦

みなさまこんにちは。ティムコプロスタッフの平本です。JB霞ケ浦戦翌週、WBS第二戦に出場してきました。今回のスタートエリアは北浦の潮来マリーナ。エリアは霞ケ浦本湖を除いた、北浦/鰐川/外浪逆浦/北利根側/常陸利根川です。霞ケ浦本湖浚渫が封印されるので個人的に戦略が大きく変わってくる試合となります。ちょっと苦手意識のある舞台です。

 

状況

トーナメント週の月曜日から気温20度超えの暖かい日が続き、水温は12℃から16℃まで一気に上昇。水位は平水から10cm弱少ない減水状態で安定。トーナメント当日の日曜日は大潮4日目。バス達にとってはようやく温かく安定した水温の中での大潮。今まで寒の戻りでシャローに上がりたくても上がれずにいたプリスポーナーが一気にスポーニングに向けてポジションを変えるだろうと予想。大潮が進むにつれルアーへの反応が悪くなる懸念はあるものの、ビッグウェイト続出の乱打戦になる可能性も十分ある状況でした。

 

WBSは初戦がボートトラブルによりノーフィッシュだったので是が非でもウェイトを稼がなければならい中、プラクティスは前週のJB霞ケ浦戦終了後数時間と直前の2日間行い、クオリティーが高いプリスポーンバスを追い掛けました。

 

プラクティス

JB霞ケ浦戦終了後、北利根川をメインに例年プリスポーナーが浮くストラクチャーをキャリラバ3/8ozでチェック。縦のスピーディーな垂直フォール+キレのあるクイックボトムバンプでリアクションバイトを誘います。

 

ロッドはACES510CMJ。ハリのあるショートロッドでキレッキレのアクションをキャリラバに入力します。今回のトレーラーはフレキシーシャッド4inch。少し頭をカットしてコンパクトなシルエットにして使っています。短時間のチェックでしたが、JB戦の苦悩は何だったのか・・・いとも簡単に3本のグッドコンディションのバスをキャッチ。翌週に向け少し手応えというか、安心感を得ました。

 

直前の2日は北浦本湖をメインにチェック。最上流エリア、各ワンド、ハードボトム隣接のドック・水門、浚渫、杭を早いテンポでチェックして状況を確認しました。状況的にスポーニングに絡んだ魚を探してシャローをメインにチェックして行きましたが、シャローは鯉だらけ。鯉が叩きまくっている時、経験的にバスは一歩手前で様子をうかがっている事が多いので、少しレンジを下げてシャロー一歩手前の木ジャカでのパワーフィネスを試みる事に。

 

ロッドはACES68SMLP+J。高感度ティップから感じとったわずかな違和感を、張りのあるベリーと強いバットで思いっきりフッキングして枝の中から引きづりだしたキロ近いグッドサイズ。リグはゲーリーウェーブモーションのカバーネコでした。それではと、消去法も兼ねチェックした1.5m前後の沈み物でDSに1500g。さらにはドック隣接の水深のあるハードボトム2mラインのジグヘッドワッキーにもグッドコンディションのプリスポーナーをキャッチ。1.5mレンジの杭群でのダウンショット、ネコにもバイトが出るなど、想定より深いレンジにバスがいる事が確認できました。各選手がシャローに狙いを付けているであろう中、一歩下がったレンジでバスを捉えられた事に戦略面で優位性を感じる事ができました。

 

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直前プラクティスは狙いのエリア周辺で更なるバイトを拾えるスポット探しに終始時間を割きつつ、プラクティス終盤に前週に光が見えた北利根川のキャリラバスポットを軽く触ってみたところ1ビッグバイトを取りました。しかし、当日は大規模陸っぱり大会か開催される事や、メインエリアの北浦最上流部からの移動を考えると、戦略的に北利根川はリスキーと判断。セカンドフライト早めだった事、上流に向かうであろうと予想される他の選手が自分よりフライトが遅かったこと等を総合的に判断し、北浦最上流部に賭ける事に心を決めました。春爆の可能性がある中、優勝を狙うウェイトとしては微妙ですが目標を5kgに設定。気がかりだったのは大潮最終日のショートバイトと、狙いの1.5m前後レンジからバスがシャローに動かずステイしてくれている事でしたが、大きな変化が無い事を祈りながら試合当日を迎えました。

 

トーナメントDay

スタートは16番フライト。プラクティス時、北浦最上流部でグッドサイズのバスを確認していたエリアは4ヵ所。予想通り北浦上流部を目指すボートの数は想定の範囲内だったことから、迷わず最上流を目指し無事メインのエリアに入ることができました。まだ慣らし中のエンジンなので、長めの冷却を行います。その間、焦る気持ちを抑えて各タックルにワームを付けるのが平本流朝の儀式。狙いは1.5mレンジのハードボトム、杭、オダ、沈み物。リグは3.5gダウンショット、1.3gジグヘッドワッキー、1.4gネコがメイン。オールベイトフィネス。ここまでライトなタックルで試合に臨んだのはおそらく5年ぶりくらいだと思います。沖の浚渫や地形的変化といったインビジブルストラクチャーに集中する為、自分の釣りをキャリラバやヘビキャロにシフトしてきた経緯があり、ベイトフィネスを完全封印していた事が理由でした。ですが、Fenwick 2019年モデルACES70CLP+J“Bait Finesse Special”を導入したことでベイトフィネスの優位性を再認識し、今回の試合ではベイトフィネスタックルを積極的に導入していきました。

 

出だしは全くスムーズではありませんでした。スタート後1時間はギルのようなバイトが2回。2度とも重量を感じる事なくスッポ抜け。北絡みの寒い風、少し汚く見える水。徐々に不安が膨らんでいきます。適度なスタックから極力飛ばさないハングオフがリグ操作時の肝だったので、とにかくスローに、ボトムやストラクチャーから離さないように、ラインの浮き上がりを考慮し風向きに注意しながら丁寧にアプローチして行きます。すると、風上側へのキャストで再びコンコンとギルのようなバイト。念の為合わせてみると・・・バス!高低差のあるオダの中でのバイトだったのでフッキングストロークの取れるACES70CLP+J が功を奏しました。900gクラスのプリスポーナー!そういう事か!朝一のバイトもバスの可能性あり。確信を強めました。

 

それ以降は、高低差の少ない沈み物・ハードボトムでは1.3gジグヘッドワッキー、1.4gネコを同じように駆使し、比較的順調に11時過ぎに4kg弱でリミットメイク。リミットメイクした時点でパートナーと共に船中かなり盛り上がりましたが、問題は1200gを超えるビッグバスが全く出てこない事でした。シャローエリアにレンジを上げて勝負!とも考えましたが、1本600gが居るのでこの子の入替えを優先して同じエリアに地合待ちで留まることを選択。しかし、時間をかけてじっくり釣りましたがバイトを得られたのはブルーギル3匹のみ…帰着に向けてタイムリミットと考えていた5分前、慣らし中のエンジンのため暖気運転を開始。ちょうど太陽が顔を出し、状況に変化が出始めたタイミングでした。パートナーのキャストに違和感があったらしいので、お互いラスト一投と決めて投げたウェーブモーションのジグヘッドワッキーにドラマ魚!なんと本日最大の1kgクラス!バタバタと入替えし、そのまま帰着に向かいました。

 

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4465g/5本 3位

 

優勝出来ず、目標にも届かず、インパクト薄目の結果ではありましたが、個人的には総合的に納得の内容でした。ただ悔やまれるのは、一日で一歩季節が進行したであろうバスの動きを感じられていたにも関わらず、リミットメイク後に勝負に行けなかった事。試合結果から分析すると、やはりビッグママたちは更にシャローに動いていたようです。

 

優勝は北浦レコードの7100gオーバー、準優勝は5600gオーバーで共に白魚パターンを軸に地合いを掴んだ選手でした。個人的には試していないパターンなので、来年はチェックして選択肢に入れなければと思っています。ファイト中、結構バスにジャンプされ、ランディングまで何度もひやひやしましたが、ミスなく全てのバスをキャッチできたパーフェクトな展開で痺れる一日でした。年間を考えると初戦のノーフィッシュを最低限カバーできたかな?と思っています。初戦一本でも取れていれば・・・と後悔しないよう、残る試合はマックスウェイト目指し全力で戦っていきますので宜しくお願い致します。

 

【タックルデータ】

ロッド:Fenwick ACES70CLP+J “Bait Finesse Special”
リール:KTF アルファス フィネス
ルアー:ダウンショット3.5g
フック:ICHIKAWA FISHING TG1 #4
ライン:TORAY EXTHREAD 8lb+ルアーリーダー10lb

ロッド:Fenwick S-TAV63CLJ   “Bait Finesse Special”  
リール:KTF アルファス フィネス
ルアー:ジグヘッドワッキー ゲーリーウェーブモーション1.3g
ライン:TORAY EXTHREAD 8lb

ロッド:Fenwick S-TAV64CLP+J  “Bait Finesse Special”  
リール:KTF Abu Revo LT7 KAHEN finesse
ルアー:ネコリグ ゲーリーウェーブモーション
SAWAMURA スイミーバレット4.8inch・5.8inch
SAWAMURA One’upシンカー1.4g
ライン:TORAY EXTHREAD 8lb+ルアーリーダー10lb

ロッド:Fenwick ACES68SMLP+J “Power Finesse Special”
リール:スピニングリール
ルアー:ネコリグ ゲーリーウェーブモーション One'upシンカー1.8g
ライン:TORAY ルアーPE+リーダー エクスレッド14lb

ロッド:Fenwick ACES510CMJ
リール:KTF Abu Revo LT7 KAHEN Finesse
ルアー:キャリラバ3/8oz + ロコイズム リンキンシャッド4
ライン:TORAY SEABASS PE 26(白)+リーダー エクスレッド14lb

 

 


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