Bass Fishing記事 | ティムコ

平本 直仁

2019.10.02

2019WBS最終戦

皆さん、こんにちは。TIEMCOプロスタッフの平本です。WBS最終戦に出場してきましたので、その模様をレポートしたいと思います。最終戦を迎えた段階で年間成績は暫定3位。アングラーオブザイヤーを十分狙える位置なので、今回はガチで狙いに行きました。まぁ試合は毎回全力ガチですが…笑

 

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今回のトーナメントエリアはとても広大で北浦を含む霞水系全エリア。試合直前に関東を直撃した大型台風15号の被害が甚大で、各所に大きな爪痕を残していました。被災された方々には謹んでお見舞い申し上げます。そんな状況でしたので勿論、湖のコンディションもぐちゃぐちゃ。ほぼ全水域で底荒れし、木々はなぎ倒され、おまけに水田から流れ出た稲シブの影響なのかエビ・ゴリからレン魚まで、いまだかつて見たことの無い死魚の数々…その死魚がスロープに吹き溜まってしまいスロープが使用不能になるほどでした…。

 

台風前のプリプラクティスは完全リセットとなり、直前プラクティス2日間が勝負となりました。広大な水域を2日で見極めるには効率を上げたスピーディーなエリアチェックが必要で、正直時間がいくらあっても足りないくらい。更に不確定要素は多く、当日の天候・風・水門操作による水位変動・カレント等戦略に大きく影響します。今回の天気予報は北・北東の強風が連日吹く予報でした。全域の底荒れと風下にあたる南岸浚渫は残念ながら厳しいであろうと判断し、北東風に強い風上のエリアを重点的にチェックして行きました。

 

水位は30㎝以上の増水。こうなると湖がさらに広く感じます。セオリー通り、シャローからチェック開始。一先ずベジテーションには野良ネズミ!風もあるし強引なやり取りが必要なので、今回は野良ネズミマグナムを選択。来期リリース予定のNew ACES62CLP+J “Versatile Bait Finesse Special”プロトタイプにラインはPE26ポンド。このロッドはベイトフィネスモデルながらバーサタリティを追及したロッドになっており、ベイトフィネスモデルとしては初のトリガー付きモデル。ボトムコンタクト系の釣りのイメージが強いベイトフィネスですがこのロッドは野良ネズミの様な水面操作系ソフトベイトから小型トップウォータープラグ、小型ジャークベイトからシャッドまで、その適合範囲が広いのが魅力の一本です。もちろん、バーサタイルベイトフィネスのサブネームが示す通り、従来のネコリグやリーダーレスDS等の釣りにも高次元対応するのは言うまでもありません。

 

野良ネズミマグナム

 

このベジテーションでは、野良ネズミを小気味良くスケーティングさせるとあっさりグッドサイズを確認できたので温存です。カバーに対して臆することなくキャストでき、気持ち良くスキップし、アクションも簡単。だから釣れる!野良ネズミ親子には本当に楽しく釣りをさせてもらっています。リールはハイギアの選択をお忘れなく。

 

すでに水位が下がり始めて2日経っていましたが、通常は陸かほんの少し水に浸かっている冠水したシャローブッシュから重点的に見て回ります。なぜか?新し物好きなバスは水位が上がるとそういう場所に入って来る可能性が高いです。増水したシャロー側から水が澄みだす事や、濁りの中では目が効きづらいことから、できる限り物にタイトに寄り添い安心したいからだと思います。ブッシュの雰囲気は満点で奥の奥までスキッピングで入れていきますが、ノー感じで生命感がありません。

 

それではと奥行が無い壁状の葦際にジグを入れていくとポツリポツリとバイトが出始めました。ロッドは2本。カバージグ9gには張りと感度を優先したGW610CMHP+J。バックスライドにはトルクを優先したS-TAV610CMHP+J。ラインは共にフロロカーボン14ポンドを使いました。こういった壁状の葦は根元がエグレている事が多く、バスはエグレの中に退避しているように感じました。バイトはすべてフォール中に沖にラインがスゥ~っとラインが走るとっても気持ち良いバイト。すべて葦の先端部分で出ました。

 

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ダメなストレッチはホントに何も無し。これはこれで一つの選択肢を得たものの、シャロー戦略だけではどうにも不安…そこで狙いを変えてチェックすることに。その結果、ハードボトム・ブレイクへのキャリラバ×ピックルワームでも、ミドルのインビジブルへのベイトフィネスでもグッドコンディションのバスをキャッチでき、なかなかいい感じに確認作業が進み、フォーカスすべきエリアが見えてきました。

 

またコンパクトなエリアで複数のスポットを見つけられたことは何よりも自信につながりました。同時に気になるのは水門操作によるカレント。強すぎるカレントであまりいい思いをした経験が無い為、コレは大きな不安要素。試合当日はカレント変化のタイミングに合わせたレンジ×スポットのランガンが重要なキーになると考えました。

 

初日

 

朝一のフィーディングタイムは、スーパーシャローベジテーションの野良ネズミマグナムに賭けました。それが見事に的中!800gクラスをキャッチ。久々に震えました!

 

続いてスーパーシャローの葦。こちらでもあっさり800gクラスをキャッチ。やはりプラクティス時と同様に葦の先端にピッチングしたジグをフォール中に咥え沖に走るバイトでした。試合開始から30分で2フィッシュ。この展開ではリミットメイクは楽勝と思われましたが、その後追加できず…

 

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スーパーシャローでイージーにキャッチ出来てしまったことで、減水・強いカレントが発生しているにもかかわらず、スーパーシャローを押し通してしまった事が敗因だと後に分析しました。わかっちゃいるけど修正が難しい…

 

DAY1結果 1615g/2本 24位

 

初日にやってはいけない大ブレーキを掛けてしまったことで、年間順位も6位に後退。優勝戦線からも離脱…モチベーションを保てることはただ一つ。最終日にトップウエイトを叩き出すこと。

 

 

最終日

 

前日同様ベジテーションへ。自信と信頼の野良ネズミマグナムから開始。見事にワンバイト出るもフックアップに至らず…昨日の反省から早々に展開をシフトし、ミドルのハードボトム・ブレイクにキャリラバ×ピックルワームに切替たことが功を奏し順調にバスをキャッチ。やっぱり自分にはコレなのよ!キャリラバ1/2ozのカラーは強い濁りを意識して、ストロングカラーのブラックブルー。ピックルワームはダークカラーの#314。やはりブルーラメは濁りに対して効果絶大。

 

キャリラバ×ピックル

 

ロッドはACES510CMJ。このロッドの恩恵は計り知れず、キャリラバに切れのあるアクションを与える為には不可欠なロッドです。ショートレングスと絶妙なレギュラーテーパー。一日押し通しても疲れない軽さと、感度と操作性が集中力を高めてくれます。メインラインはPE26ポンド、リーダーにフロロカーボン14ポンドをヒトヒロ半。今までどれだけこのタックルに助けられてきたことか。そして今回もこのタックルで単日7本のバスをキャッチして捲りに成功しました。

 

今回は濁りが厳しかったのでカラーは強めでアクションは弱め。ブラックブルーのキャリラバによるメリハリのあるショートボトムバンプでリアクティブな誘いが効果的でした。バスは餌を捕食できていない状況のようで比較的痩せ気味の個体が多かった様に思います。バイトも浅く数匹は危なげなく口の中に掛かっていたことが印象的でした。この点については、フックポイントがやや外側に向いたキャリラバ専用フックならではのアドバンテージを感じました。

 

6位

 

最終日結果: 4480g/5本 単日2位

 

24位から6位にジャンプアップしたものの入賞に一歩届かず…。終わってみればアングラーオブザイヤー争いは4位。今回のクラッシック権利は狭き門で10名のみクオリファイ。そこは危なげなくクリアしたものの、最終戦初日の不出来が祟った2019年でした。まぁ初戦のエンジンブローから始まった割にはよくやったな!と前向きに捉え、2020への糧にしたいと思います。

 

最終日のキャリラバ劇場をパートナーが指を咥えて見ていたので、サブタックルを貸してあげたところ、トータルバランスがなせる操作のしやすさに凄く感動してました。他には無いタイプのロッドですから当然です!皆さんもACES510CMJを是非、店頭で手に取ってみてくださいね。

 

【タックルデータ】

(キャリラバ1/2)
Fenwick ACES510CMJ
KTF Abu Revo Elite KAHEN NEO
TORAY シーバスPE 26ポンド
リーダー:エクスレッ14ポンド

(野良ネズミ マグナム)
Fenwick ACES62CLP+J “Versatile Bait Finesse Special”プロトタイプ
KTF Abu Revo Elite KAHEN NEO
TORAY シーバスPE 26ポンド
イチカワフィッシング SPフック#3/0

 


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